コンバージョン測定に潜む、陥りやすい3つの罠 - セミログ


検索連動型広告におけるコンバージョン測定について。コンバージョンが完全なるものという誤認識を避けた上で、有効に活用していくことが必要。


2009年03月14日 00:00 | サーチニュース 09 | TrackBack (0) | 執筆:

検索連動型広告を含む、インターネット広告の重要性が語られる際に、必ず出てくるのが「効果を測定できるメリット」である。

これまでの4マス広告では、広告は打ったものの、その成果が測定できず分析・評価が難しいという面があったのに対し、インターネット広告では、ビジネス上のある重要な通過点をコンバージョンとして設定することで、効果測定がほぼリアルタイムで、数字として取得することが可能となったのである。

確かに、この効果測定が可能なことがもたらす利点は非常に大きいものである。だが、今回は敢えて、効果測定ができることにより陥りがちな“罠”にフォーカスしてみたい。

効果測定ができることにより果たしてどのような罠があるのだろうか。簡単にまとめると以下である。

(1)短期的視点に陥る罠
(2)1件の重みを均等として評価してしまう罠
(3)時間のズレによる間接効果を見落としてしまう罠

それぞれについて以下に説明したい。

(1)短期的視点に陥る罠
効果測定の仕組みは、cookie(クッキー)技術によりユーザーを特定することで、そのユーザーがコンバージョンにつながったか否かを判定するものである。しかし、この cookie の有効期間は無限ではない。検索連動型広告の場合、Overture スポンサードサーチでは45日、Google アドワーズでは30日である。

これがもたらす影響としては、46日以上検討期間を含む場合は効果が計上されないことが挙げられる。もちろん、広告による影響がおよぶ範囲をある程度線引きしなければならないため、妥当なラインだといえよう。

しかし、長期的に考えた時に、ユーザーが様々なキーワードで検索し直し、様々な広告をクリックして最終的に効果につながるプロセスを踏む場合、最初にクリックした広告が46日以上前であると、その最初の広告は評価されないことになるのである。

検索連動型広告の投下コストを“販促費”として捉えた場合はそれで良いかもしれないが、“広告費”として捉えるならば、コンバージョンという指標では図りきれないということを理解しておく必要があるだろう。その意味で、即時効果が出る短期的キーワードは評価できるが、長期的視点が抜けることが第1の罠である。

(2)1件の重みを均等として評価してしまう罠
コンバージョンはビジネスのゴールではなく、あくまでも通過点である。例えば、前月比でコンバージョンが10%(100件)増加したとしても、必ずしも同等10%の効果が、最終の目標数字を押し上げるとは限らないだろう。

異なる例で説明しよう。例えば、検索連動型広告とアフィリエイト広告のコンバージョン1件の重みを同じと考えるべきではない。なぜなら、検索というユーザーの積極アクションを含んだ検索連動型広告と、コンバージョンまでを誘発されたアフィリエイト広告で獲得した1件が、同等の価値と評価できるだろうか。おそらく同等ではないだろう。

この例と同じ意味で、検索連動広告の異なるキーワードや時間帯により、流入したユーザーのコンバージョン1件の違いが少なからずあることを認識しておかなければならない。つまり、コンバージョンの件数ではなく、ビジネスのゴールに近付ける指標に近いものを評価しなければならないが、コンバージョンという指標だけではその評価は難しいのである。

(3)時間のズレによる間接効果を見落としてしまう罠
ユーザーがクリックしてから、コンバージョンにいたるまで、どのくらいの時間があるか考える、あるいは、測定したことがあるだろうか。業種・業態によっても異なるが、通常、その期間は1日という範囲を超える場合が多い。

例えば、2月1日にクリックが発生し、2月5日にそのクリックしたユーザーがコンバージョンにいたったとしよう。そうすると、2月1日はコストだけが発生したことになり、2月5日は成果だけが発生したことになる。

それにも関わらず、2月1日の成約単価(CPA)と2月5日の CPA を、上がった/下がったと比較していることは、必ずしも正しいとは言いきれない場合があることを認識しておく必要がある。これが第3の罠である。

※ Google AdWords はコンバージョンした日に件数が記録されるため、この事象は発生しない。

このように、コンバージョンが完全なるものという誤認識を避けた上で、有効に活用していくことが必要である。その上で、さらに深く分析を行いたい場合には、上述の誤認識を削減するために、Web 解析ツールを導入し、様々な指標を取得した上で、分析を行う必要がある。

執筆:株式会社アイレップ リスティングサービスグループ アシスタントマネージャー 村上和也













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