米Yahoo!、検索インデックス&ランキング更新(07/10/31)

米Yahoo!は2007年10月31日(現地時間)、Yahoo! Searchのインデックスとアルゴリズム更新を発表した。今回は日本の公式ブログが先に告知をしていた。これまで通り、更新にともない検索キーワードランキングに変動あり。

Weather Report: Yahoo! Search Update [Yahoo! Search Blog]
http://www.ysearchblog.com/archives/000500.html

cf.
ヤフー検索(YST)、インデックスを更新開始 (07/10/31) :: SEM R

サーチテリア、モバイル検索連動型広告の順位決定ロジックを変更

サーチテリア株式会社は2007年11月1日、広告の掲載順位決定の際に、広告の品質を加味するロジックに変更したと発表した。

これまでサーチテリア広告の掲載順位決定要素は、広告主が設定したクリック単価を基に表示確率を算出し、その確率に応じて掲載順位を決定していた。

今回、そのロジックを変更。クリック単価を基準とした表示確率だけでなく、広告の品質を加味することで良質な広告が上位に掲載されやすくなる。品質の判断は同社が過去に蓄積したノウハウにもとづき、複数の要素を考慮する。

サーチテリアは2004年8月にサービスを開始。2007年9月末現在、提携サイト数350、アカウント数2,800、掲載広告数5万超。

セプテーニ、SEO診断ツールDipperを公開

株式会社セプテーニは2007年11月1日、自社開発したSEO診断ツール「Dipper(ディッパー)」ベータ版を公開した。無料で利用できる。

DipperはSEOの観点からサイトの現状を診断し、今後どのようなSEOを行っていくべきかを知るためのツール。調べたいサイトのURLとキーワードを入力し、診断ボタンを押すと対象キーワードでのランキングやPageRank値、被リンク数やインデックス数、ドメイン取得年月日といった情報を表示する。

セプテーニは今回のツール公開を通じてSEOの認知度向上と同社のサービス理解をうながす。

Dipper
http://dipper.septeni.co.jp/

SEO 有料リンク問題の補足説明

10月はSEOの「有料リンク(Paid Links)」問題について、いくつかコラムを書いてきた。

グーグル、SEO"有料リンク"対策に新ポリシー - 販売サイト側へのペナルティ発動へ(2007/10/10)

国内サイトのPageRank下落も確認 - Google PageRankデータ更新と有料リンク問題(2007/10/28)

有料リンク & Google PageRank減点ペナルティを巡るFAQ(2007/10/29)

Googleのリンクスパム取締り強化で変化が迫られるSEO

有料リンク販売サイトのGoogle PageRank低下は何を意味するのか?

本日、中島聡氏のエントリーを読んで、私の文章について非常にわかりにくい部分があることがわかったので、周辺事情について説明をする。

1つ目。Googleは公式ブログやWebmasterWorld、コンファレンスなど様々な場を利用してサイト運営者に対し、不正なランキング操作(スパム行為)に厳しく対応していくとのメッセージを常に発信し続けている。とりわけ近年問題視されてきた有料リンクについても、今年になってメッセージを発信し始めた。公式ヘルプページに有料リンクについて明記されたのもつい数ヶ月前のこと。そして今回、具体的に、有料リンクを標的とした対策を行ってきた。

だから、私の頭の中では、Googleは常に検索エンジンスパムに対して厳しい姿勢をとる、検索アルゴリズムを改良してそうしたスパム行為を駆逐していくという方針は既成事実になっており、今回の有料リンクはその具体的な行動の一環という認識でいる。だから、私が最近書いたコラムも全て、「今回のメッセージはスパムに対する厳しい姿勢ですよ」ということは論ぜずに(少なくとも、私の頭の中では当たり前のことだったので)、いまリンクを購入している、あるいは販売している企業の皆様に対して「今回の対策の内容、今後の対応」にフォーカスして説明をしている。

2つ目。このテーマにこだわったのは、有料リンクの問題は『有料リンクを"利用しない"業者にとっても迷惑な問題』だから。つまり、同じSEO業者であっても今回のGoogleの対応を苦々しく思っている人もいれば、歓迎している人もいるということ。同様に、SEOに取り組んでいるクライアント企業にも、困惑している人もいれば歓迎している人もいるはずだ。

残念なことに「お金を払って大量にリンクを購入しないと、検索上位に表示できるチャンスが全くない」キーワードというのが現実に存在する。だから、リンクを買いたくなくても買わないとどうしようもない、買わないならSEOをあきらめろというのに等しい状況がある(業界の方ならおわかりかと思う)。そういう状況を変えさせるには、検索会社が本気で有料リンクを駆逐してくれないとどうしようもなかった。まっとうにSEOをしている人にとっても、検索ユーザーの利益のためにも対策をしてほしいと願っていた。

だから、Googleがその問題に取り組む姿勢を見せたことを歓迎している人もいるはず。ただし日本はYahoo!の検索シェアが大きいから、Yahoo!もこの問題を認識し、有料リンクを駆逐する技術をリリースしてくれないと根本的な解決にはならない。

今回話題とした有料リンク以外にも、SEO業者にとっても迷惑な、検索会社が排除できていないスパム手法が数多く存在する。「コンテンツの質で勝負しよう」、よいコンテンツを提供するその延長上でSEOをするというアプローチの会社にとってやっかいな問題は山積する。今回のGoogleのアクションは、そうした問題を1つ1つ解決していくための最初のステップだと信じたいし、そうしてもらいたい

3つ目。今回の話題についてGoogleの本質論についてでなく、今後の対応という個別論で書いたのは、1. 先述した通り、私の頭の中では(Googleの姿勢の本質については)当たり前のこと過ぎてあえて書く気もおこらなかった、2. その手の話はIT系のメディアがきっと取り上げるから私が書くまでもない。また、3. この状況を把握し、今後の対応について、国内のサイト運営者に向けて情報発信する人は、そう多くないだろうし、これは私がやれる仕事だと考えたから。

欧米と比較して日本語で取得できるSEOの情報量は、SEOを専門とする人による情報発信そのものが少ないために、海外で取得した情報がそのまま国内にも適用できるかよくわからないことも多い。そういう事情も考慮して、今回は「国内のサイト運営者向け」に「現在の状況と今後」を伝えることを念頭に解説をしている。海外で騒いでいるこの問題、日本ではどうなの?という疑問に答えたかった。


最後。中島氏の文章を読んでいて、たぶん「PageRank」の位置づけ・意味あいが私と全く異なることも誤解を招いた原因になっていると思うのだが、この解説は少々大変そうなので、割愛させて頂きたい。きっと、「GoogleにとってのPageRankの重要性」と「SEOにとってのPageRankの重要性」が違うことを理解していただくことが必要と思うのだが、説明の仕方が難しそうだ。このテーマは現在執筆中の書籍で書くつもりだったので、今回の意見を参考に文章を再構成させていただこうと思う。

(例えば、テレビ。テレビの開発者にとって、映像をどのように美しく見せるかの技術は重要だけど、テレビ視聴者はテレビを作るのが目的じゃなくて映像を見たいのだから、テレビの電源入れる方法やチャンネル切り替えが重要なのであって映像技術そのものは重要じゃない。

同じモノであっても、それに接する姿勢が異なれば、重要なこと、重要でないことは変わってくる。

同じように、検索エンジン開発者にとって、ページの重要度を識別するPageRank技術は重要かもしれないけれども、キーワードとの関連性を最適化したいWeb制作・SEOにとって、PageRank技術そのものな重要じゃない。みたいな説明だけどわからないですよね)


[追記] Googleが定義するPaid Links(有料リンク)

However, some SEOs and webmasters engage in the practice of buying and selling links that pass PageRank, disregarding the quality of the links, the sources, and the long-term impact it will have on their sites. Buying or selling links that pass PageRank is in violation of Google's webmaster guidelines and can negatively impact a site's ranking in search results. [Why should I report paid links to Google?]

paid links = buying and selling links that pass pagerank


Google Matt Cutts氏の説明

The partial update to visible PageRank that went out a few days ago was primarily regarding PageRank selling and the forward links of sites. So paid links that pass PageRank would affect our opinion of a site. [Matt Cutts Confirms Paid Links & Google PageRank Update]

アクセスカウンター埋め込み型リンクを何て呼ぶかは皆さんの好きにしてください。ただ、今回のMatt Cuttsの説明やGoogleのアクションの内容を説明する時は『Googleが"今回"問題視したリンクはどのリンクのことを指しているか』適切に伝える必要があるじゃないですか。

私はサイト運営者の皆さんに不要な不安を与えたくはありません。そのためには、今回特に問題視されたリンクがどんな形式のリンクであるかを適切に伝える必要があるのです。定義を曖昧にしたままでは、あれがダメなのか、これがダメなのか憶測をよんで混乱を招く恐れがあります。皆さんが何をどう呼んでもかまいませんが、今回Googleが問題したリンクはどの形式のリンクであるかを正確に理解していただきたいと思います。

一方、Googleはランキングを不正に操作するあらゆるスパムに対して厳しい姿勢を示していることに変わりはありません。アクセスカウンター埋め込み型リンクは今日のGoogleにおいて大変有効に機能していますが、これは隠しリンクでありスパムでしょう。PRという文字でいいわけを作っていても、人による審査でNGになるでしょう。しかし、今回のGoogleのアクションでそれらについてGoogleは言及していないし対応もされていないし海外でもその手のリンクは話題になっていません。この通り、今回のGoogleのアクションのPaid Links の範疇にアクセスカウンター埋め込み型は想定されていないのです。もしこうしたリンクに文句がある、気に入らない、取り締まってほしいのであれば、私ではなくGoogleやYahoo!、マイクロソフトに苦情を言ってください。

Yahoo! Yahoo!検索 - お問い合わせフォーム

Google (ウェブマスターツールからどうぞ)

Microsoft Liveサーチ フィードバック

反論:「SEO業者」と「電解還元水の販売員」の共通点

中島氏のエントリー「SEO業者」と「電解還元水の販売員」の共通点」がおもしろかったので反論してみます。

今回のGoogleによる措置がSEO業者が提供するサービスには影響しない」と主張したい気持ちは分かるが、あまり説得力がない。問題の本質は「何を有料リンクと呼ぶか」という話ではなく、そもそもGoogleが「SEO業者に金を払うだけでサーチ結果の上位に自分のページを人為的に持って行くこと」を全力で阻止しようとしている点にある。

(1. 文章全体を見ると、そもそも『私は今回のGoogleの措置を何とも思っていない』という前提で反論をされているのかもしれないが、私はそういう立場ではない。今回Googleが標的とした有料リンク(直リンク型のテキスト広告)をメインに使用しているSEO業者には影響ある。直接的なランキングの変動とかなくても、ビジネスモデルそのものに相当なインパクトがある。)

2. 検索エンジンが全力で阻止しようとしているのは「不正に順位を上げようとするスパマーの行為」であって、ガイドラインに従っている限りにおいて検索エンジンにウェブサイトが認識・理解させやすくする行為を阻止しようとしているのではない。

3. GoogleもYahoo!も基本的に、「ウェブサイトの本来の価値を見せること」であればSEOに特別反対しているわけではない(cf. Google は SEO についてどう考えているか?

問題の本質は「何を有料リンクと呼ぶか」という話ではなく

ここは正直、どうでもいいい話だし、問題の本質として述べていない。私がここであえて定義の話をしたのは、当該エントリーで話題にしているリンクが何を指すのかを明らかにしたいため。ちょっと前に某社のアクセスカウンター埋め込み型リンクが話題になった時、それを有料リンクと表現しているブログが散見されたため、それとごっちゃにしてほしくなかったという意味で書いている。また、こういう説明をしておかないと、例えば「私、SEO会社に依頼して外部リンク対策(正当なもの、スパムなもの限らず)してもらってるのですが、こういうの有料リンクになっちゃうんですか?」という、質問がきてしまうのですよ。だから、スパムリンクはだめ、という点で中島氏に同意している。

ページランクがサーチ結果に大きく影響を与えることはLarry Pageの論文を読んだことがなくても、この業界にいる人はほとんど誰でも知っている。それにも関わらず、「今回のGoogleの措置はSEO業者をターゲットにしたものではない」「PageRankが上がろうが下がろうがどうでもいいと考えるSEOのエキスパートは私を含めて少なくない」

1. 中島氏がお話されているのは、「GoogleのPageRankシステム」、私がここで話しているのは「ツールバー上に表示されているPageRankデータ」の話。指摘する論点がずれてる。

2. ツールバー上のデータは意味がない。過去のある時点のスナップショットを表示しているだけであり、最新のデータはすでに過去のランキングで反映されているから(参照記事忘れちゃったので省略)

3. 内部のシステムは重要だよ。

SEO業種とは本質的にGoogleとの「いたちごっこビジネス」であり、Googleよりも常に一歩先に行くことにより、技術革新の狭間で価値を生み出そうとするビジネスである。もしそこで本当に価値を生み出せると思うのであれば、(以下、略)

SEOの本質とは、ウェブページが何について記述されているか、ウェブサイトのアーキテクチャがどのようになっているのか、ウェブ上での重要度がどの程度のものなのかを、適切に検索エンジン(=機械)に伝えようとすることであり、それを通じて(間接的に)「ユーザーに快適な検索体験を提供する」という検索会社と共通の目的を達成しようとしているもの。それは同時に、ユーザーの利益になる質の高いコンテンツを提供する努力は放棄してはならないことも意味する。従って、検索技術が不完全である限り、SEOは検索ユーザーに貢献する機会が存在し続ける。

コンテンツが絶対大事、その上で、それを検索を通じて人々に伝える・見つけやすくする技術も必要。コンテンツもSEOもユーザビリティも全部大事。

(注:以上が私の意見であるが、世の中の多くの業者は中島氏が指摘するフレームワークに基づいて行動していることは認める。ただ、そういう業者ばかりではないことも知ってほしい)

SEO業種とは本質的にGoogleとの「いたちごっこビジネス」であり

そのゆく果ては、検索エンジンスパマー。だから、そういう思考のフレームワークはSEOに持ち込まないのが大切。

なお、最後に

「今回のGoogleによる措置がSEO業者が提供するサービスには影響しない」と主張したい気持ちは分かるが、あまり説得力がない。

これは私の文章の書き方に問題があるんだと思う。

といろいろ書きましたが、そもそも私が有料リンク & Google PageRank減点ペナルティを巡るFAQのエントリーを書いたのは、今回の話題が全然理解できない、わからないという方々に理解していただくのが目的でした。しかし今回の中島氏の記事を見て、あの文章では全然ダメ、伝わらないということがよく理解できました。次回以降、気をつけて文章を書きたいと思います。

[追記] 誤解を生む原因は私のCNETブログの文章が曖昧だからですね、やはり。

『Googleツールバー上のPageRankが上がっても下がっても特に気にする専門家はいない。同様に内部のPageRankの値がどうこうと気にする人もいない。別にPageRankだけで順位は決まっていないし、コンテンツが大事だから。』だけど『Googleが有料リンクという、最近の不正ランキング操作の主流である手法にようやくメスを入れ始めたことは大きな事件だ』し、中島氏の指摘するようにこれはGoogleの使命として「今後もこの手の改良を続けてSEO業者やスパマーと戦い続け」くでしょう。だから、不正な方法で順位上昇を追求しているサイト運営者やSEO業者は今後苦しくなっていく。 これで伝わるでしょうか。

[追記2] 追加の補足説明を別エントリーに



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