[アイトラッキング調査] Googleユーザは検索結果の上半分しか見ていない? - アイレップら3社、検索利用調査を発表

株式会社アイレップ SEM総合研究所と株式会社レリバンシー・プラスは2009年12月24日、検索利用者の検索エンジン利用実態について、WebEye手法によるアイトラッキング調査の結果を共同で発表した。

Web Eyeはアイトラッキング機器で、赤外線を対象者の目の網膜に照射し、その反射を利用して画面上の目線の動きを測定することができるほか、また、目線の動きを測定するだけでなく、イベントデータ(クリックの位置やタイミング)も収集可能。

今回、アイレップ SEM総合研究所とレリバンシー・プラスはJMI(ジャパンマーケットインテリジェンス株式会社)の調査協力のもと、この技術を用いて検索中の視点データを収集し、検索エンジンをどのように利用しているのかを明らかにする調査を実施した。

アイレップでは2007年6月にもアイトラッキングによる検索行動調査を発表しており、当時のGoogle検索利用者は「E型」「逆L型」の視覚行動が観察されていた。この時は、欧米の検索利用者と比較して日本のGoogle利用者は、視線が過度に左上(自然検索の1件目)に集中するわけではなく、検索結果の上から下へ、タイトルと説明文を確認しながら検索ニーズに合致するリンクを選択、クリックしている傾向が明らかとなっていた。

しかし2007年5月以降、Googleはユニバーサル検索を導入し、画像やブログ、ニュース、商品、動画など多岐にわたるコンテンツを同一検索結果画面に混在表示するようになった。この結果、従来のテキスト主体の検索結果にサムネイルによるビジュアル要素が多数入り込むほか、レイアウトも複雑になったことで検索利用者の視覚行動の変化がおきることが考えられる。

そこで今回の調査は、Googleユニバーサル検索における検索利用者の視覚行動の特徴と傾向を観察し、変化を明らかにすることを目的に実施された。

調査方法はプレリクルートによるセントラルロケーションテスト。東京都渋谷区及び港区で、20歳から60歳未満の男女・合計60人で実施。事前に検索のシナリオ(利用シーン)を説明して、明確な検索タスクを与えて情報検索を行ってもらった。検索エンジンの利用順序はシークエンシャル・モナディック方式でローテーションし、各対象者はキーワード検索を計6回行ってもらっている。全検索タスク終了後には、事後アンケートにて、検索結果画面に関する認知・印象や理解度などを聴取した。

結果は次の通り。


Google検索ユーザは「E型」で閲覧する傾向

検索ユーザが検索結果ページをどのように閲覧しているか、視覚行動をヒートマップ分析した。その結果、とりわけGoogle自然検索最上部にワンボックスで結果が表示される際は、検索利用者は「E型」で視線を移動して情報探索している傾向が確認された。

E型とは、検索結果の上から下へ、タイトルや説明文(スニペット)を確認するために横に移動させつつ検索結果を確認していることを示す。また、ファーストビュー(スクロールせずに表示されるエリア)においてタイトルと説明文のテキストを追いつつ検索意図に合致するリンクを探すため、全般的に検索結果の上半分に視線が滞在する時間が大半を占めることも明らかとなっている。これは同時に実施した他の検索エンジンの利用傾向と比較してもGoogleは顕著な結果が表れていた。

また、Googleは検索結果においてインデント表示や、画像、ブログなどのボックスが動的に位置を変えて挿入しているが、これらが検索結果のレイアウトを複雑化させるとともに、視線を遮断する「壁」となるため、ところどころで視線が集中する箇所も確認された。こうした「視線を遮断する壁」の存在は、その上下に表示されたリンクの注視時間、しいてはクリック率に影響を与えるケースも確認される。


男性ユーザは女性よりも注視時間は短く、閲覧範囲は広い

視覚行動パターンについて、男性ユーザと女性ユーザに分け、それぞれの平均注視時間、及び検索結果からリンクを選択(クリック)するまでの時間についての比較を行った。その結果、男性ユーザは女性ユーザと比較して (1) 注視時間が短く、(2) 閲覧エリアが広範囲である、という結果が表れた。

。男性は検索結果を全体的に見ながら、探しているものと合致する情報を見つけ次第クリックするのに対して、女性は検索結果のタイトルや説明文に目を通しながら、内容を判断してクリックをしている傾向があると考えられる。


検索意図と適合しないプレビュー画像は閲覧されない

Googleユニバーサル検索の登場以後、Yahoo!やBingも検索結果に複合的にコンテンツを表示するようになったが、このトレンドが始まって以来「動画や画像、地図など、サムネイル(プレビュー画像)が表示される方がユーザの注目が集まり、クリック率も高くなるのではないか」といった意見が散見された。

しかしながら、次の動画が示すユーザの視覚行動及びヒートマップが示している通り、(1) 地図への視線はほとんど集まっていない、(2) 画像は左側2列に集中、(3) 検索結果中央の動画はほとんど視線が集まらない、など、検索結果画面におけるビジュアル要素は必ずしもユーザの視線を集めるに至っていないことが明らかになっている。

Google SERP 視覚行動・ヒートマップ 分析 「イタリア料理 渋谷」


Google SERP 視覚行動・ヒートマップ 分析 「新垣結衣」


この結果についてSEM総合研究所は、『検索利用者は、各々が抱える目的や課題、疑問を解決するために検索を行い、適すると判断したリンクを探してクリックする。画面上で目立つことや上位にあることが選択の決定的基準になるわけではないし、関係なければ興味は示されない』と指摘。

『質問(=検索)に対する回答(=検索結果)として、テキストよりも動画や画像が優れているケースがある。たとえばネクタイの結び方や面接時のお辞儀の作法を検索している時は、ウェブページよりも動画や画像が好まれるし、レリバンシー(関連性)も高くなる。マーケティング担当者は、ユーザが求めている情報やそのニーズを探った上で、必要なコンテンツの用意や検索エンジンへの掲載の可否を考えるべき』。


満足度高いGoogleユニバーサル検索

本調査は、Googleを主に利用しているユーザだけでなく、日常Yahoo! JAPANを利用しているユーザも被験者として調査を行い、検索タスク終了後に検索に対する満足度の調査も行った。

その結果、全ての検索クエリに対する検索結果画面について「サイトの使いやすさ」「サイトの見やすさ」ともに70%以上のユーザが満足しているという結果が得られた。

Yahoo! JAPANを主に利用しているユーザもGoogleの検索結果に対して相対的に高い満足度を示している。Googleは2007年5月から検索結果の複合表示に取り組んでおり、この2年の間に日々の改良を積み重ねてきた結果が表れているといえよう。

Google SERP 視覚行動・ヒートマップ 分析 「カブトムシ」


アイレップ
http://www.irep.co.jp/

レリバンシー・プラス
http://www.relevancy-plus.co.jp/


視覚行動は動画でご覧頂くことが可能です:

[検索行動調査] Googleユニバーサル検索の視覚行動 - 「新垣結衣」
http://www.youtube.com/watch?v=gXi7lhB94zs

[検索行動調査] Googleユニバーサル検索の視覚行動 - 「カブトムシ」
http://www.youtube.com/watch?v=zQwoCTg3MWA

[検索行動調査] Googleユニバーサル検索の視覚行動 - 「イタリア料理 渋谷」
http://www.youtube.com/watch?v=150rZ-QxSvI

[SEO] バックリンクのドメインの種類(数)は多いほど検索ランキングは高くなる?

Web担当者Forumの連載「正しいSEO相談室 SEM総合研究所分室」にて「リンクはリンク元サイトのドメイン名の種類が多いほど価値が高いのでしょうか」という質問に対する回答を書きました。

リンクはリンク元サイトのドメイン名の種類が多いほど価値が高いのでしょうか [Web担当者Forum] http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2009/12/24/7051

バックリンクの多様性(diversity)に関する議論は、2003年末~2004年にかけて欧米で話題になっていました。検索マーケティング業界に古くから携わっている方はご存知かも知れませんが、この時期は Google Florida Update (フロリダ・アップデート)などが騒がれていました。当時、Googleが新しく導入した検索技術や評価手法によって、ランキングが大幅に変動しました。この中で注目された技術の1つが、Hilltop(ヒルトップ)に関するアルゴリズムですが、それに含まれる要素の1つがリンクの多様性という概念です。

検索エンジンは様々な評価指標を用いて、無数のウェブ文書の中から検索クエリに合致する、人気・信頼がおけるコンテンツを探し出そうとします。この際の1つの基準として「本当に人気があり、信頼がおけそうなサイトは、不特定多数の様々な人から支持を受けているはず」ということで、この"不特定多数の支持" がバックリンク元となるドメイン(サイト)の種類で表されるということです。

ただし、あくまで理論上のお話です。実際には200以上ともいわれるGoogleの複雑なランキング手法によって総合的にページの関連性は計算されるため、単純にリンク元のドメインのバリエーション増加に比例してページの価値も上がる(すなわち、ランキングが上昇する)というわけではありません。

最近の(ブラックハット的な)SEO手法として、特定多数の無料ブログサービスに自動的に記事を投稿して、その中にターゲットとするサイトへのリンクを狙いのアンカーテキストで張りつける、という手法があります。これは、そのドメインの多様性による評価上昇を狙ってのものですが、そもそもそのブログサイトの価値が著しく低ければ評価に値しません。さらに、最近はGoogleもYahoo! JAPAN もこれらゴミ同然のサイトをインデックスから除外したり、リンクの評価を渡さない(無効にする)などの対策もとっているので(当事者が)期待したほどの効果が得られないこともあります。

また、最近はYahoo!JAPANのビジネスエクスプレスのような、有料審査型のディレクトリ型検索サイトでSEO効果をうたうサイトが増加していますが、これも全てが必ずしも同等の期待する効果が得られるわけではありません。残念ながら、「リンクを売る、SEOを目的として存在するディレクトリ」も存在します。こうしたサイトは、そのサイト自体が十分な評価を得ていないために、せっかくお金を払って審査してもらい、サイトを掲載してもらっても、実はランキングへの貢献の観点からは効果がほとんどないケースも存在します。

以上、技術的な観点からドメインの種類について論じてきましたが、そもそもSEO実施者はバックリンクの多様性について注意を払う必要は、基本的にありません。

この知識が必要なのは、(1) リンクを大量に販売する者、(2) リンクを一度に大量に購入する者、(3) SEOを事業として展開する者 に限られます。なぜなら、普通に外部リンク対策を行っていれば、リンクは多様性が担保されるからです。

重要なことなので繰り返します。別に意識しなくても「普通」(自然リンクを獲得するための施策)に外部施策を行っていれば、被リンクのドメインの種類は必然的にバリエーションが増えます。先に挙げた3つの条件のいずれにも当てはまらないのであれば、神経質に気にする必要はありません。

グーグル ローカル検索結果の表示件数7件に

グーグルがウェブ検索結果内にローカル(地域情報)検索結果を表示する際の、表示件数を従来の10件から7件に変更した。

たとえば「イタリア料理 渋谷」などと検索すると、自然検索結果枠の最上部または中央付近に、地図と店舗名一覧リストを表示するが、従来は アルファベット A~J(10件)をテキストで並べていた。新しい検索結果UIは、それぞれをピンのアイコンで示すとともに、件数も7件(A~G)とした。これは、ユーザの検索行動を分析した結果、数を減らすとともに場所を明示したほうが検索体験が改善されると判断されたと考えられる。



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