「UGCとSEO」 - その"リンク"は、どれだけランキングに寄与しているか?

先日のコラム「ソーシャルサービスと SEO」 - SMOのありかたを考える] において、ソーシャルサービスをSEOに取り込む際の仕組みづくり、「SEOプラットフォーム化」の考え方を述べたが、今回はブログやSNSなどのUGC(User Generated Content)に焦点をあててみよう。


公開日時:2006年10月10日 23:41

先日のコラム「ソーシャルサービスと SEO」 - SMOのありかたを考える]において、ソーシャルサービスをSEOに取り込む際の仕組みづくり、「SEOプラットフォーム化」の考え方を述べたが、今回はブログやSNSなどのUGC(User Generated Content)に焦点をあててみよう。

ブログやSNSのコンテンツが増大する中、SEOに効果的・効率的な活用方法を見出そうとマーケットには様々なサービスが登場し、個人レベルでもあれこれと試行錯誤が行われている。ところでその大半は「数多くのリンクを設置することで外部リンクを獲得する」という、リンク獲得先としての”在庫”レベルでの捉え方しかされていない。もちろん現在の検索エンジンはリンク分析に大きく依拠したアルゴリズムで構成されており、そのスコアリングが多分にランキングに影響する以上、その手段として用いること自体を否定するつもりはない。

しかし、UGCにより増加したリンクのどの程度がウェブ検索におけるランキング向上に寄与しているか、きちんと認識・把握できているのだろうか。

多くの人は次の(1) ~ (3) を頭の中で考えているだろう:
(1) ブログに記事として取り上げられ、リンクが記述される
(2) リンクが記述されれば外部リンクになる
(3) 検索エンジンからの評価が上がる、つまり検索順位が上がる

より多くのブログに取り上げられれば相応にリンクが増えるため、どんどん検索エンジンからの評価は上がるというわけだが、1つ重要な視点が欠けている。それは「評価対象となるリンクは、あくまで『インデックスされたページ』である」という点である。

インデックスされないページとは、具体的には次の2ケースが想定される。

ケース1. ページ閲覧にログインを要求するページ

例えばmixiに代表されるログインを必要とするSNSが該当。クローラはログインするわけではないので、巡回できないページは当然インデックスせず、従ってどんなにSNS内のコミュニティで話題として取り上げられリンクが増えてもランキング向上には寄与しない

ケース2. 重要度が低いと判断されているページ

SEOでターゲットとして想定する検索エンジンが「ウェブ検索」である以上、ウェブ検索に適切にインデックスされるか否かが問題であるが、一定以上の評価を持たないブログページは登録されない傾向にある。顕著なのがGoogleで、トップページ以外が全く検索できないケースが少なくない。オープンなSNSも同様。

以上2つのケースのうち特に問題なのが後者で、実はブログ記事として確かに存在し、ブログ検索で見つけることができるのにウェブ検索では全く検索にひっかからないものは皆さんが想像する以上に多い。個数は少ないがSEM総研で実施したサンプル調査では、ある話題において存在が確認できたブログ記事全数のうちウェブ検索にインデックスされていた割合が多くて2割程度だった。さらにその2割も、今日の検索エンジンがリンク分析に用いる、「数」「質」「関連性」「信頼性」などの要素を加えていくとほとんどスコアリングに寄与しないと推定されるものばかりだった。

つまり、あることがきっかけで莫大な量の関連記事とリンクが増えても、実際にウェブ検索の検索順位向上に寄与するものは、既に知名度があり一定の読者を抱えリンクを集めているサイト(ブログ)であり、その他大多数は記事として存在すれどリンクとしては有効に機能していないのだ。

結局、リンク獲得そのものを目的としてUGCを活用しようとするのではなく、UGCとして広がったそれらの情報が検索エンジンの評価に加わるような仕組みづくりを行うか、あるいは、UGCというコンテンツをWebに組み込んで他社との差別化・独自性を発揮するなどWeb本来の価値を高めることに主眼を置き、その結果としてリンクが増えるという捉え方をすることがSEOマーケッターが求める「外部リンク」獲得への近道であろう。


(執筆:株式会社アイレップ SEM 総合研究所所長 渡辺 隆広)





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