検索3社が協力してセマンティックウェブを促進、schema.orgイニシアティブを発表

Google、Yahoo!、Microsoft 3社が共同でセマンティックウェブを導入しやすい環境作りに取り組む。検索結果に詳細情報を反映するために必要な構造化データについて、フォーマットや形式を標準化した Schema.org イニシアティブを発足。ウェブマスターはデータ構造化を実現するための労力を減らすことが可能になり、取り組みが容易に。検索エンジンは多くのウェブサイトが提供する構造化データを使って検索サービスをもっと便利に。そして、検索ユーザーは優れた検索体験を享受する -- この循環の促進が狙いだ。


公開日時:2011年06月03日 03:27

schema.orgイニシアティブ

Google、Microsoft、Yahoo!の検索大手3社は2011年6月2日、構造化データマークアップのためのスキーマ(schema.org)を共同で開発・サポートしていくことを発表した。

構造化データによる優れた検索サービスを提供する試み、Google / Microsoft / Yahoo! 3社が協力

検索大手各社が構造化データのマークアップやアイテムタイプ、プロパティ等の仕様を共通化することで、ウェブマスターは最小限のコストで発信する情報の構造化が行うことが可能になる。セマンティックウェブのハードルを下げると共にメリットを享受しやすくすることで、対応するサイトの増加が期待できる。セマンティックウェブを導入するウェブサイトが増えれば検索エンジンはいままで以上に多くの構造化データを活用して検索を優れた、便利なものに変えていくことができる。そして、検索ユーザーは検索結果を通じて関連性の高い、より詳細なページ情報を入手して、優れた検索体験を享受できるようになる。

これまで検索各社は独自に、検索結果のスニペット(タイトルおよび説明文のエリア)にレビューや料理のレシピ、価格情報といった詳細な情報を提供するサービスに取り組んできた。たとえば米Yahoo!は2008年5月にSearchMonkeyを、Googleは2009年にリッチスニペット(Rich Snippets)をリリースしている。


構造化データ取り組みのコスト問題

セマンティック・ウェブという概念は以前から提唱されていたが、ウェブマスターがそれに積極的に取り組む理由に乏しかった。対応することによる明確なメリットが見えず、半ばボランティア的な要素が強かった。しかし、ウェブサイトへ大量のトラフィックを流すGoogleとYahoo!という検索大手2社が検索体験改善のために構造化データの対応に着手したことで、検索からのトラフィック獲得というメリットが見いだされ、構造化データを作成・提供するウェブサイトの数も増加してきた。しかしながら、検索会社によって構造化データや検索結果への反映方法に関する仕様(アイテムタイプやプロパティ、フォーマット)が異なる部分も少なくなく、ウェブマスターにとって自社のサイトの構造化データを進めるには多くの労力と費用がかかることも事実だ。

今回、検索エンジン3社が検索結果に構造化データを反映するために必要なフォーマットや仕様を Schema.org を通じて共通化することにより、導入ハードルを下げると共に、多くのウェブサイトがセマンティックウェブに対応しやすい環境を提供する。Schema.orgに対応することで、Google、Yahoo!、Microsoftそれぞれの検索結果に構造化データを使った適切な詳細情報を表示できるようになる。

Microsoft(Bing)はこれまで構造化データに関する機能・サービスは提供していなかったが、ウェブサイトから構造化データという情報をよりよく処理するためのヒントを得ることで、検索をより便利にすることが可能になることから、Schema.orgイニシアティブに参加することを決定したという。


フォーマットは microdata 一本化

Schema.orgはGoogleがリッチスニペットでサポートするものを含む100以上のタイプをサポートしており、イベントやオーガニゼーション、人物、場所、ローカルビジネスなどが利用可能だ。

構造化データのフォーマットは、microdata(マイクロデータ)が採用された。Googleはmicrodata、microformats(マイクロフォーマット)、RDFaの3つをサポートしてきたが、拡張性やシンプルさのバランスを考慮して今後はmicrodataに注力する。ただし、Googleは従来サポートしてきたRDFaやmicroformatsのサポートや、同社のリッチスニペットも平行して提供していく。


Schema.org、Yahoo! JAPAN の対応は?

今回はGoogle、Yahoo!、Microsoftの3社による表明だが、Schema.orgに賛同する検索エンジンが増えれば、将来ほかの検索エンジンでも対応できる。日本国内のウェブマスターにとっては、Yahoo! JAPAN の対応が注目だろうか。本記事執筆時点(2011/06/03 3:45)で不明だが、同社は現在はGoogleの検索技術を採用しているうえ、過去に(YST時代に)検索プラグイン(SearchMonkey)を提供していたこともあることを考えると、期待はできるかもしれない。バイドゥやネイバーなど他の検索エンジンについては全く不明だ。

Introducing schema.org: Search engines come together for a richer web [Google]
http://googlewebmastercentral.blogspot.com/2011/06/introducing-schemaorg-search-engines.html

Introducing schema.org: A Collaboration on Structured Data [Yahoo!]
http://www.ysearchblog.com/2011/06/02/introducing-schema-org-a-collaboration-on-structured-data/

Introducing Schema.org: Bing, Google and Yahoo Unite to Build the Web of Objects [Bing]
http://www.bing.com/community/site_blogs/b/search/archive/2011/06/02/bing-google-and-yahoo-unite-to-build-the-web-of-objects.aspx

Schema.org
http://schema.org/

Schemaタイプのリスト
http://schema.org/docs/full.html





記事カテゴリ:Google 2010-2016, サーチニュース 2011



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