[詳細版] グーグル、検索アルゴリズムを変更、タイムリーな検索結果を表示可能に

グーグル、タイムセンシティブ・クエリでの検索時の検索結果を改善するようアルゴリズムを変更。検索全体の35%に影響。


公開日時:2011年11月05日 22:43

グーグルは2011年11月4日、最新情報を求める検索意図(インテント)を持つ検索時の検索精度を改善したことを発表した。この検索アルゴリズムの強化は、検索全体の35%に影響するという。

先に米国で発表された、情報鮮度評価に関する検索アルゴリズム変更(関連記事:米Google、情報鮮度評価の検索アルゴリズム改良を発表、検索の35%に影響)が日本語公式ブログでも発表された。昨年導入された新しいウェブインデクシングシステム・Caffeine(カフェイン)の導入により実現した。

同社によると、今回のアルゴリズム強化により、「ギリシャ危機のような最新の出来事や注目のトピック」「東京マラソンやクリスマスのように定期的に繰り返し発生するイベント」「ドラマやスマートフォンの出荷台数、企業の売上げなど、繰り返し更新される情報」について、検索時点にあわせたタイムリーな検索結果を返すようになった。


検索結果がよりタイムリーに [Google公式ブログ]
http://googlejapan.blogspot.com/2011/11/blog-post.html

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今回は「グーグル」「検索アルゴリズム変更」「検索全体の35%に影響」といった、検索マーケティングに関心ある方は無論、そうでない方でも反応しそうなキーワードが入っていることもあり、Yahoo!トピックスでも掲載されていました。SEOに関心ある企業のウェブ担当者の方からもどんな影響があるのか?等の質問を頂いていましたので、ここでちょっとテクニカルな話も含めて解説を。

先に結論を述べますと、今回の変更は、時間に深く関与する検索クエリ*のインテントを正確に汲み取る事で検索結果のレリバンシー(relevancy、関連性)を高めようという話です。ページ及びサイトの評価・分析方法に関する変更ではなく、インテントの正確な把握とタイムリーな検索順位になるようRe-Rankingするという話ですから、基本的にマーケティング(SEO)への影響は特にありませんこちらで軽く触れている通り、マーケッターにとってネガティブに作用する話ではありません。というより、この話題でSEOうんぬん考えることが的外れといってもいいかもしれません。

* これをタイムセンシティブ・クエリ(Time-sensitive query)などと呼ぶ

だいたい、3~4年前にQDF (query deserves freshness)が導入された時も、そして2007年にGoogleフェロー・Amit Singhal氏がQDFについてインタビューに答えた時も、特にサイトへの影響はなかったはずです(存在すら気がついていなかったのであれば、それは即ち影響はなかったということ)。今回はQDFの仕組みを更に推し進めたものに過ぎないので、SEOの観点から特に憂慮すべき事はありません。

さて本題。「時間」軸は、検索結果のレリバンシーを構成する重要な構成要素の1つとなる場合があります。特に、タイムセンシティブ・クエリの場合、検索対象のドキュメントとトピックの関連性が高いだけでは不十分です。

たとえば、「ギリシャ危機」は日々刻々と情勢が変化していますので、検索利用者は単に同クエリと合致するドキュメントではなく、検索時点で最もタイムリーな情報を伝えているウェブページを求めているはずで、それに答えなくてはいけません。同様に、今(2011年11月5日)「年賀状 イラスト」と検索しているユーザーは、来年の干支(たつ)のイラストを探しているに違いないので、そのインテントを汲み取って検索結果を表示してあげる必要があります。

検索サービスに慣れている方なら、「年賀状 イラスト 2012年」などと時間を指定する単語を加えることで求める検索結果に到達しようとするでしょう。しかし世の中の大半のユーザーはそんな事はしません。福島原発問題について知る時に「福島原発 2011年3月11日-2011年11月5日」なんて時間軸を指定する方は少数派です。検索会社の立場で見ると、こうした状況は「ユーザーに検索の負担をかけている」のであり、改善すべきポイントなのです。

今日のウェブ検索には、時間と関係する検索クエリが溢れていますが、その大半は時間軸を明示していない、曖昧なものとなっています。(Googleの場合)検索ツールの「期間指定」を利用するとある程度絞り込みができますが、必ずしも自分の探し求めている情報の在処の時間軸を把握しているとは限りません。たとえば、「ギリシャ危機」の始まりを正しく指定できますか?

こうした状況を改善し、明示されていなくともタイムリーあるいは最新の情報を求めている検索を自動的に判断し、適切な検索結果を返すようにしてもっと検索を便利にしよう -- それが今回発表されたアルゴリズム変更なのです。ドキュメントの発行日時を参照したり、ウェブ全体でのドキュメントの内容の時系列変化を分析していくことで、検索時点で最新の情報を返すようにするのです。

サイト運営者側の視点で見ると、自分が公開している文書のうち、特に時系列に関係する情報についてGoogleが自動的に最もアップデートな情報を検索結果として返すようにしてくれるのですから、歓迎すべき事です。それだけの話なので、SEOうんぬんは関係ありませんね。あえていえば、1つ1つの文書に日付を書けとかのレベルになりますが、そんなレベルの話はSEOで語ることじゃありません。

ちなみに「位置」軸もレリバンシーを構成する要素の1つです。こちらはモバイルデバイスで検索する時に、WiFiやGPSを用いて自動的に現在位置を認識して、適した検索結果(たとえばプレイス検索)を返すようになっているのでお馴染みですね。





記事カテゴリ:Google 2010-2019, サーチニュース 2011
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