Google Venice Update 検索者の現在地に基づきランキング変更するアルゴリズム適用

2012年2月発表の Google Venice Update が日本でも目視確認。「バイト」「宅配弁当」などローカル性質をもつキーワードで検索した時に、検索者の位置情報に関連するリンクを優先表示するようになった。


公開日時:2014年12月22日 12:53

Googleウェブ検索が、検索利用者の位置情報に基づいて、オーガニック検索の順位を変更していることが確認されている。先週時点で社内一部のブラウザで「アルバイト」「転職」「仕事」等のキーワードで確認されていたようだが、本日時点で Yahoo!検索結果でも Twitter 上で @minisu777(すーさん@赤魔道師 tsuとは無関係)さんや @self0828(伊藤公助)さんなどが報告している。

cf. [解説] Googleベニスアップデート、地元密着の事業者やメディアに恩恵?


地域依存性の高い検索クエリでランキングが変化

後述するが、2012年2月に実施されたGoogle Venice Update による影響が日本でも目視で確認できるレベルに適用されたと考えられる。

東京都千代田区と静岡県西部の2つの端末のブラウザ(Chrome シークレットウインドウ)で確認した。例えば、「バイト」と検索した時、都内からは2件目が千代田区内のアルバイト・バイト求人情報へのリンク(サイトはtownwork.net)が表示されるが、静岡県内からは2件目が浜松市内のアルバイト・バイト求人情報(サイトはbaito.mynavi.jp)が表示される。キーワード「脱毛サロン」でも同様に、自然検索結果7~8件目付近で、それぞれ都内・静岡市内のサロン店が表示された。

「脱毛サロン」でも同様のランキング変化を確認したが、「宅配弁当」では少なくとも静岡県内端末からの結果は変化しなかったが、単に(Googleが判定した私の検索場所エリア付近で)関連する宅配弁当関連の事業者がいなかった可能性が高い。

クッキーの有無など関係ないようで、まっさらな状態のブラウザで検索しても、その時の検索場所によってウェブ検索の一部が変化することを確認している。場所判定はIPアドレスで行っている模様。


ベニスアップデート(Venice Update)が日本語にも適用された?

Google は2012年2月に、Venice Update (ベニスアップデート)を発表しており、ローカル系検索に対する自然検索結果のアルゴリズム変更を実施している。ベニスアップデートは検索クエリに込められたエリア・地域に関連する意図を汲み取り、そのエリアに関連する情報をウェブ検索結果に優先表示するようにするものだ。

検索者の位置情報に基づいて「自然検索結果内に、ローカル結果”枠”が差し込まれる」ことはユニバーサル検索の仕様の1つとして広く知られているが、ベニスアップデートは地域特性の強いクエリのシグナルを検出して、それを純粋なウェブ検索結果のランキングにも適用することで、リンクの一部を検索者の現在地と関連性の高い店舗や施設に置き換えるような役割を果たしている。


地域判定精度に課題?適切なエリア内の結果が出ない報告も

ブラウザ端末のIPアドレスに基づいて検索者の現在位置を判定しているようだが、現時点では精度が高くないようだ。例えば私がテストした静岡県内のブラウザは県内中部に位置しているものの結果は同西部になっている。これは契約するインターネット接続事業者から配布されるIPアドレスがエリアごとに細分化できる粒度で利用者に割り当てされていないことも影響していると考えられる。

また、米国で2012年当時、ベニスアップデートが適用された後に大きく検索結果が変わり、地域依存性の高いクエリで検索した時にはかなりの部分のウェブ検索が現在地周辺の関連する店舗や施設に置き換わっていることが数多く報告されていた。しかし12月22日時点において、日本語検索結果はまだ一部のリンクが置き換わっている程度に過ぎない。キーワード「レストラン」では検索結果1ページ目(10件表示)のうち上位4件が該当地域のものに変更されることを確認したが、脱毛サロンでは同1件のみだ。今後、もっと適用範囲を拡大して米国同等レベルになるのか、それともまだ精度向上のためのテストが行われる段階なのか不明だ。


Yahoo!検索でも(当然)ベニスアップデート適用の影響がある

このベニスアップデートによるものと考えられる検索順位の変化は、そのまま同検索技術を採用する Yahoo!検索にも適用される。したがって、報告例が上がっているように Yahoo!検索結果でも一部の地域依存のキーワード検索時に一部の順位が検索場所周辺エリアのリンク先に置き換わっていることになる。




Improvements to ranking for local search results. [launch codename “Venice”] This improvement improves the triggering of Local Universal results by relying more on the ranking of our main search results as a signal. [Search quality highlights: 40 changes for February]

ことば:ベニス(ヴェニス)アップデート(Venice Update)とは

ベニスアップデートとは地域依存性の高いキーワード検索が行われた時に、一般的な検索結果を返すのではなく、検索利用者の現在地に関連する情報を優先表示するアルゴリズムの更新を指す。2012年2月に Google が公式に発表して、米国等で適用された。

元々、地域依存性の高いキーワード検索時はローカル検索結果枠などが表示されていたが、ベニスは通常検索(ウェブ検索)まで影響するのが特色。

cf. 地域情報検索のアルゴリズム、ベニスアップデートとピジョンアップデートは何が違う?

SEO関係者にクリスマスなぞ不要ということでしょう…。


#
社内で報告が上がっていたのが先週。本日は Yahoo! で確認されたとの報告。実際のところ、いつから Venice Update 相当のものがGoogle日本語検索に適用されていたのか良くわかりません。内容的には Venice Update で、米国では同時期に(ローカル系クエリ検索時に)ウェブ検索結果の多くが検索者の現在地周辺の情報に入れ替わっていたとの報告が相次いでいました。

(数年前に、そんな話を米国のコンサルタントから聞いた記憶がかすかにありましたが、すっかり忘れてました!)

さて、スマートフォンからの検索利用者数が急増していることは既に皆様ご存じの通りで、そのスマホからの検索はやはり位置依存性の高い検索も少なくないわけです。夜8時頃に渋谷駅前で「居酒屋」と検索したら、それは居酒屋一般全国情報じゃなくて、渋谷駅周辺で、今から入れる居酒屋を探していることでしょう。私は目黒区に住んでいて、時々(雨降っていて外出が面倒くさい時など特に)出前サービスを使うのですが、「出前」と検索して目黒区が配達エリア外のお店やポータルサイトが結果に出てこられても困るわけです。

こういう検索ニーズに応える検索結果を構成するためには、Venice Update が目指すような、地域依存性の高いクエリには地域性の高い結果を表示するような仕組みが求められるのです。

UPDATE: 今回のベニスアップデートについての解説記事を掲載しました





記事カテゴリ:Google 2010-2016, サーチニュース 2014, ローカル検索


他の検索・SEO 関連の記事
新刊:ネットショップSEO 2014発売されました(2014年5月)
Google モバイルファーストインデックスのやさしい解説 (1) 何が発表されたの?
Google、モバイルファーストインデックスを公式発表、SEO への影響は?
スマホの音声認識、米国ユーザーの70%が満足、テキスト入力が3倍速いとの調査結果も
Yahoo! 検索、検索結果右側のテキスト広告を廃止か
[訂正版] Google、モバイルファーストインデックスを導入、モバイルサイトを基準とした評価へ
Google News、事実確認できた記事に Fact check ラベルを表示
[訂正] Google、モバイルファーストインデックスへ移行する計画を発表
ペンギンアップデートはリンク発信元ページを評価する(Google、Gary Illyes氏)
Google、進化したAI 採用の「Google Assitant」を発表
Bing App、AMPサポートを開始
「SEMリサーチ」トップへ戻る




免責事項:SEMリサーチは、本記事中で触れている企業、商品、サービスの全て(情報)について、有用性、適合性、正確性、安全性、最新性、真実性に関する一切の保証をしておりません。各自の判断でご利用下さい。