米Google News、ニュース配信元サイトを指定するMETAタグ"syndication-source"の試験提供を開始

グーグルニュース、シンジケートされた記事の発信元を特定するためのMETAタグを発表。記者の仕事の功を称えることが趣旨。


公開日時:2010年11月17日 18:49

米Googleは2010年11月16日、1つのニュースを多数のシンジケーション(提携先サイト)に配信しているケースにおいて、ニュース検索にインデックスすべきURLを明示するためのMETAタグ "syndication-source" の試験提供を開始した。

たとえば、読売新聞や時事通信、産経新聞がYahoo!ニュースに記事を配信していたり、japan.internet.com や BCNが読売新聞に、ロイターがITmedia などといった具合に、インターネット上では1つの記事を多数のシンジケーションサイトに配信しているケースは多い。今回発表したsyndication-sourceの趣旨は、パブリッシャーが記事を書いた記者の仕事を称え、正しくURLを伝えるための仕組みを提供する点にある。

syndication-sourceは、記事がシンジケーションされている場合に、優先したいURLを指定するもの。たとえば、たとえばサイトXが、シンジケーションサイトとしてYとZを持ち、ある記事が全く同じか、または少しだけ異なったバージョンが配信されたと仮定しよう。この場合、サイトX、Y、Zはそれぞれ、次のMETAを記述することで、Googleニュースがどのページをインデックスすべきか指定することができる。

<meta name="syndication-source" content="http://www.publisherX.com/wire_story_1.html">

META要素のcontent属性には、ニュースを配信したオリジナルソースを指定する。今回は、Xが配信した記事がY、Zにも掲載されているので、Xのサイトを指定している。

なお、Googleは今回のMETAタグはすでに検索システムで処理できる状態にあるが、今後、実際にインターネットの世界でウェブマスターたちがこのMETAタグをどのように扱うかを注視して、最善の活用方法を検討していくという。

なお、Googleは同日、あるニュースを最初に報じたサイトの功績を称えるためのMETAタグoriginal-source もリリースしている。

Credit where credit is due [Google News Blog]
http://googlenewsblog.blogspot.com/2010/11/credit-where-credit-is-due.html


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私の経験・感覚的に、今現在、Googleニュース検索にヒットするサイトの運営担当者ですら、本記事のMETAタグの意義や必要性について理解できない方のほうが多い気がしますので、補足説明を加えておきます。

Googleニュース検索からのトラフィック最大化やサイトの最適化を検討する過程において、この「シンジケーション問題」は時として頭を抱えてしまう問題です。Googleは基本的に、1つのニュース記事が複数のサイトに配信・提供されている場合は、オリジナルであろうサイトを優先的にインデックスする、あるいはクラスタリングで1つのグループにまとめられてしまう場合でも、少なくともニュース提供元サイトはインデックスされるように処理するはずです。

しかしながら、この処理が上手くいかずに、シンジケーションサイトだけがインデックスされて、配信元サイトがインデックスされないという事例が少なくありませんでした。過去の例でいうと、読売新聞とjapan.internet.comの事例、同じく読売新聞とCNET Japan の事例があります。

両者ともに、シンジケーションである読売新聞のサイトがニュース検索にヒットするにもかかわらず、提供元であるjapan.internet.comやCNET Japanがインデックスすらされない時期がありました。同様のケースは、最近多い、プレスリリースやニュースリリースのシンジケーションにおいても、よく発生しています。

いわゆるウェブページを対象としたSEOでいえば、「インデックスすらされない」わけだから大問題でして、しかもその理由が「記事を複数サイトにも配信しているから」では、自分では対処のしようがないわけです。自分のサイトをインデックスするためにシンジケーション契約を終了するわけにもいきません。

最近のGoogleは、かつて「アルゴリズム的に自動的に処理」してきた数々の諸問題を、ウェブマスターに明示させることによって問題を解決するアプローチにシフトしてきました。代表的なものが、重複コンテンツを処理するための canonical や、複雑なパラメータを持つ動的URLを処理するためのツールですね。あるいはマルチ言語対応サイトにおける言語の明示化も最近行われました。そして今回、ニュース検索において、ニュース配信元を明示するためのMETAタグなのです。

試験提供段階であり、実際に検索エンジンスパマーや悪意のある人々がたくさんいる、インターネットの世界において、本METAタグがGoogleが意図した通りに利用されるかどうかは定かではありませんが、仮に上手く機能してくれて、本格導入されるようになれば、今まで頭を悩ませてきた問題の1つは解決されることになるわけです。

まぁもっとも、ビジネス的にシンジケーションサイト側が本METAタグを導入するかどうかが不明です。「全くインデックスされない」のであれば導入されないでしょうが、優先URLの判別に使う程度ですからインデックスは行われるでしょう。あとは企業間のビジネス上の取り決めで解決することになるでしょう。





記事カテゴリ:Google 2010-2019, サーチニュース 2010
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