Googleからリンク無効化の通知を受けた時、SEO担当者はどう対応すべきか?

米Google、不自然リンクの無効化を通知するメッセージについて公式解説を掲載 --- グーグルが2012年7月中旬より開始した、不自然なリンクの価値を無効化して検索順位に影響を与えないような対応をしていることをウェブマスターに告げる、新しいメッセージの送付を開始したことについて公式ブログで解説。


公開日時:2012年07月30日 02:24

米GoogleのMatt Cutts氏(Distinguished Engineer)は2012年7月27日(米国時間)、同社公式のWebmaster Central Blog において、ウェブマスター宛に送付されるようになった新しいメッセージについての詳細な説明を公開した。

カッツ氏は先週、自身のGoogle+において不自然なリンクを無効にしたことを告げる新しいメッセージ送付を開始したことを公開。不自然なリンクを見つけた場合に、そのリンクを無効化して検索順位に影響を与えないことを知らせる文書であるが、今回はさらに一歩突っ込んだ解説をブログに掲載している。7月18日前後より世界中のウェブマスターに向けてこの新メッセージが送付されたことが確認されているが、ウェブマスター側からの様々な問い合わせや苦情も多かった模様。会社として公式な見解を改めて示すことで、理解を得ることが目的と考えられる。

カッツ氏は最初に、従来から送付されていた、不自然リンクの検出とガイドライン違反を告げる通知メッセージについて改めて説明。 深刻なケースと判断した場合、同社は対象のサイト全体の信頼度を低下させる対応をとっていた。たとえば、あるサイトが長期間にわたり広範囲にわたるスパムリンクを実施していたケースなどだ。この通知を受け取った場合、Googleはウェブマスターにそのスパムリンクあるいは著しく品質が劣るリンクを取り外すとともに、再審査リクエストを送信することを勧めている。

一方、新たに追加された、話題となっている新しいメッセージは、それほど酷くないケースで送信されるもの。同社はリンク構築の一部として作成されたスパムあるいは不自然な、偽りの(ランキング操作目的に人工的に用意された)リンクを標的として、それらを信頼しないという対応を行っているという。つまり、今回用意されたメッセージは、この「サイト全体に影響するものではなく、特定の不自然なリンクに限定したアクションをとった(リンクを無効にした)」という事実をウェブマスターに伝えることを目的としたものだ。

ウェブマスターにとっての関心事は、この新しいリンク無効を告げるメッセージを受け取った場合にどういったアクションを起こすべき?という点にあるわけだが、この点について Google は非常に微妙な説明をしている。

というのもカッツ氏は『ウェブマスターは注目すべきである』としつつも『無実のサイトに送信しているケースもあるからパニックにならないで』と呼びかけ、また同時に、『最近(自分のサイトに張られた)リンクを確認し、もしウィジェットベイトやペイドリンク、深刻なスパムリンクを発見したらそれらを取り除いた上で再審査リクエストを送信するように』とも発言しているからだ。

こうした発言とともに、カッツ氏は問い合わせがあったユーザーに回答として送信したメール(個人や企業を特定可能な情報は隠されている)を紹介しつつ、Googleがどういった対応をしているか紹介している。

ペイドリンクの項目では『会社 [X] はメッセージを無視しない方がいい。たとえば [URL] はスパムウェブサイトからのリンクだ。[X] はこうした問題のあるリンク構築テクニックを駆使しているが、これらは役立っていない。なぜ、どのようにこうしたリンク獲得を実施するに至ったのかを検証する価値があるだろう』とあるユーザーに送信したアドバイスをしている。また、PageRankを受け渡すだけのペイドリンクを設置するディレクトリからリンクを獲得しているサイトのケースでは、こうしたリンクは信頼できず評価をしていないことを告げている。

「レピュテーションマネジメント」(評判管理)の項目では、標的のサイト自体がガイドラインに違反していないケースでGoogleが適切な処置をとっていることを紹介している。レピュテーションマネジメントは、ある企業や個人にとって有利な検索結果を作り出すために、第三者のサイトに大量にリンクを張り付けるケースがある。たとえば、ある企業にとって有利なことを書いているニュースサイト上の記事があった時に、その記事に向けて大量のリンクを張るようなケース、あるいは、(個人や企業の)名前で検索した時の検索結果情報を操作する目的で、著名なペイドテキストリンクネットワークからリンクを購入して(第三者ページに)リンクを張るようなケースが該当する。いずれのケースでも Google は適切に問題となるリンクだけを無視しているので、捜査標的とされたサイトのウェブマスター自身が何かアクションを起こす必要はないとのことだ。

こうした具体的な事例を踏まえると、今回から送付された、不自然リンクを無視したことを告げる新しいメッセージを受け取った場合、一概に無視していいわけではなく、各自のおかれた状況に応じて判断をする必要がありそうだ。


New notifications about inbound links
http://googlewebmastercentral.blogspot.jp/2012/07/new-notifications-about-inbound-links.html


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マットカッツさんは、わざとこういう説明の仕方をしているので、私が咀嚼してざっくりと対応方針をまとめますと、次の通り。

◎ 不自然リンクを無視していますというメッセージは、グレー〜ブラックハットSEOを実施している企業にとっては、ある種の「事前警告」的な意味合いであるということを理解する。たとえば、「ペイドリンク(有料リンク)に多大な投資をしている」「薄っぺらなコンテンツで構成される低品質なマイクロサイトをネットワーク化してリンク発信源に使っている」「スクレイピングサイトから数多くのリンクを受けている」「PageRankを渡すためだけのディレクトリサイト(リンク集)からリンクをもらっている」ケースなども該当するということだ。

そうでない(変なことする会社にSEO依頼した覚えがない)ケースでは、何らかの理由で自分のサイトに適当ではないリンクが張られたみたいだから、放置しても良さそうだけど一応チェックしておこうかな、程度の認識で良い。

◎ 不自然リンクを無視したよ!というメッセージを受け取った場合に・・・

1. 外部リンクを購入している(ペイドリンク)、外部の会社にリンク構築をアウトソースしている(たとえば順位に応じて課金が発生するような契約になっている、等)場合は、契約開始日以後に張られた外部リンクを確認する。もし、不適切であろうリンクを発見した場合はそれを削除する(削除を依頼する、または自分で削除する)作業を行った上で、Google に再審査リクエストを送信する。

リンクを取り外すべきかどうかで意見が分かれそうだが、本ケースの場合、そもそもそのリンクは無効化されている、つまり価値を渡しておらず順位上昇に貢献していないのだから、残しておく合理的な理由は失われている。従って、将来リスクを考えると一応外しておいた方が無難だろう。

2. 本件は特定リンクを無効化したというGoogleからの通知なので、上記の通りちょと変なリンクを外して再審査リクエストを送信した時点でメッセージ対処のためのアクションは完了するわけだが、問題は次のステップ。

このケースに該当する方々は、外部リンク構築施策を必要としているわけだから、リンクを取り外してはい終わりというわけにはいかない。しかしだからといって、また同じコトを繰り返すと再び特定リンクを無視する限定的なアクションがとられるかもしれないし、もしかしたら悪質と判断されて次回はサイト全体に手動措置(つまり順位低下)がとられる可能性もある。ということは、[a] Googleに見つからないようなもっと巧妙なリンク構築でチャレンジする [b] 心を入れ替える のいずれかの道を選択する必要がある。どちらを選択するかは各々がどれだけリスクを受容できるか次第。

3. 昔々SEO会社に依頼していたけど最近は自分たちでやってるよ、でもメッセージを受け取ったというケースは、もしかしたら3年あるいはそれ以上前に張られたリンクについて今になって通知しているケースの可能性がある。この場合は(今後はスパムリンクが増えないという前提で)たぶん何もしなくても問題はない。ただ、特定キーワードでだけなぜか順位が改善されなくて、その昔張られたリンクのアンカーテキストはその順位が上がらないキーワードだったりする場合は、外す努力をしてみる。

4. SEO?なにそれ?というようなケースでは、Googleがいう無実のサイトのケースなので、無視して大丈夫。

5. メッセージの区分が分かれたことにより、従来型のガイドライン違反を指摘する通知を受け取った場合、必ず再審査リクエストを実施しなければいけないことも明確になりました。万が一届いた場合は無視せずに対応しましょう。


以上、つまりSEO目的で不自然であろうリンクを大量に張り付けたという事実に"身に覚えがあれば"、結局アクションは必要ということなんですが、マットカッツさんあえてそういうストレートな言い方はしていないですよね、私にはその意図はちょっとわかりません。





記事カテゴリ:Google 2010-2019, SEO(検索エンジン最適化), サーチニュース 2012
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