【ローカルSEO】[2] ローカル検索の技術 Centroid 地図中心点と距離半径

ローカルSEO。ローカル検索技術の、検索クエリと位置情報感度(ロケーション・センシティブ、location sensitive)や近接度(Proximity to Centroid)など。


公開日時:2013年01月28日 20:10

Centroid セントロイド

ローカルSEOに取り組む上で理解しておきたいローカル検索の技術について解説していきます。今回は、Centroid (セントロイド)という概念について。Centroid とは、地図上に示す、都市(または検索クエリが差すエリア)の中心点のことを指します。

たとえば、Googleで「渋谷 中華料理」と検索すると、検索結果に表示される地図の中心点は渋谷駅になります。これが、渋谷と検索した時に Google が認識する中心点です。

ローカル検索は様々なシグナルを総合的に評価してランキングを決定しますが、その1つの指標として、中心点との近接度(Proximity to Centroid)が挙げられます。ざっくりいうと、地図中心点から最も近い店舗を評価するという考え方です。

たとえば渋谷(区)の中には、数多くの居酒屋があります。ローカル検索はその中から最もユーザーにとって関連性の高い店舗を表示しなければいけません。したがって、まず想定されるエリアの中心点を決定し、その中心点からある半径距離の円を描き、その円内にある店舗が検索結果に表示される候補として絞り込まれてくるのです。

Proximity to Centroid はあくまでランキング決定シグナルの1つに過ぎませんが、しかし多くの場合 - 特に Wi-Fi や GPS 情報によって正確な現在位置情報が Google に渡されている場合であれば - その場から近くのところがより便利であるので、距離が近い施設の方がランキング的には有利に働くこともあります。


Centroid bias セントロイド・バイアス

先ほど、「検索クエリや現在位置情報から、対象となるエリアの中心点から、ある半径の円を描き、検索結果候補を絞り込む」と説明しましたが、では「ある半径」はどうやって決められるのでしょうか。ここがローカルSEOで大きな壁として立ちはだかるケースがあります。

まず、ローカル検索結果の関連性を高めるためにはどうすべきか?という観点から、このセントロイドと距離半径のことを考えてみましょう。

仮に、皆さんが現在、品川駅前にいると仮定しましょう。そこでちょっとお腹が痛くなったので、適当な胃腸薬の薬を購入したくてお店を探したとします。この場合、皆さんは、現在地(駅前)から、どの距離までなら足を運ぶでしょうか。つまり、許容できる行動範囲はどれくらいでしょうか。

私だったら歩いて5分程度が目安ですが、ともかく、近いことに越したことはありません。たとえば検索をした結果、Googleがほとんど五反田や北品川に近い場所の薬局を1位に表示してきたらどうでしょうか。それは関連性が高い検索結果とは言えませんね。つまりローカル検索における関連性の精度は、距離の概念も問われるわけです。

では次に、同じく品川駅前にいると仮定して、新車購入を検討していて自動車ディーラーで試乗をしようと考えたとしましょう。この場合、どこまでの距離なら許容できるでしょうか。徒歩5分圏内ですか?そんなことはないですよね。もっと遠くても問題がないのではないでしょうか。「クリーニング」「ガソリンスタンド」「歯医者」「マンション」 etc... と、事柄によって、生活者が許容できる探索範囲は異なるはずです。

このように、Googleは、クエリ毎に、位置情報に対する感度の高さ(location sensitive)を分析して、それを検索結果に反映しようと試みています。ローカルな属性を持つ検索クエリは、検索結果に関連性が低い地域情報(=つまり、ユーザーの現在地から照らし合わせて無関係な地域情報)が含まれないよう、検索クエリの事柄や話題性に応じて、対象範囲の絞り込みを行う必要があります。先の「薬局」のケースでは、検索対象範囲を徒歩圏内程度にまで絞り込んで、ユーザーの位置に即した検索結果を表示する必要があります。一方「自動車ディーラー」はコンビニほど位置精度は求められませんが、距離を十分に考慮した検索対象範囲を決定しなければなりません。

検索クエリが要求する位置精度は、そのクエリが表す物事があるエリアにどれだけ密集しているのかによっても変化します。たとえば「居酒屋」と「メキシコ料理」を考えてみましょう。東京23区内を例にとると、居酒屋が1つのブロックにたくさん密集していることはあるでしょうが、ここ日本でメキシコ料理が密集しているような場所はあまりありません。実際に Google で両者を検索すると(現在位置は渋谷と設定している)、前者の居酒屋は渋谷駅を中心点として、表参道~代々木公園までの居酒屋の店舗を表示しますが、メキシコ料理で検索すると、その検索対象エリアを中目黒~千駄ヶ谷付近まで広げてメキシコ料理の検索結果を表示します。

さらに、検索対象としているエリアが都市部であるかどうかも影響します。同じ事柄を検索しても、そのエリアが掛川市(静岡県)と渋谷区では、検索結果に表示するデフォルトの地図スケールは異なります。両者では距離概念が異なるためです。渋谷区で23区外にある店舗の情報を表示することは希ですが、掛川市では近隣市の店舗情報を表示しても問題がないケースは少なくありません。

こんな具合に、ローカル検索は検索結果の関連性を高めるために、対象となるビジネス拠点の位置情報や検索クエリの特性など様々な点を考慮して、検索結果対象範囲を決めています。つまり、セントロイドの位置と円の大きさ(=検索結果に含める範囲)を決めているということです。

ここで本題に戻って「セントロイド・バイアス」ですが、基本的にはセントロイド=中心点の近くにある施設ほど、ランキングでは有利になりますので。そこから離れたところにあるビジネスほど、ローカル検索結果では不利になってしまいます。 今日のGoogle は検索クエリによってセントロイドや距離半径を変化させていますが、基本的に公共交通機関の駅や公共施設がある場所、つまり繁華街が中心点となりますので、そこからちょっと離れたところでビジネスをしている場合、引越でもしない限り問題が解決できないのです。





記事カテゴリ:サーチニュース 2013, ローカル検索
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