米Google Matt Cutts、Google 検索アルゴリズムの変更計画の詳細を語る

グーグル・マットカッツ氏が今後のGoogle検索ランキングアルゴリズム変更計画について語る。ペンギンアップデートは次回は大きなものに、新しいリンク分析アルゴリズムの導入など。


公開日時:2013年05月14日 04:52

米Google マット・カッツ氏が、今後の同社検索アルゴリズムの変更計画やスパムへの対応について、ビデオで詳細を語った。

“What should we expect in the next few months in terms of SEO for Google?”

以下、重要なところをピックアップ。

ペンギン・アップデート

ペンギンアップデートについては既報の通り、次回の更新はより広範囲で、より影響が大きなものになるという。次回更新は Google 内部では「ペンギン 2.0」の位置づけ。


アドバトリアル(記事広告)

アドバトリアルについても言及。近年、金銭の受け渡しによって記事内にターゲットサイトへのリンクを埋め込み、記事体広告という形式でリンクを獲得する手法が増加している。これはGoogleウェブマスターガイドラインに違反する行為であり、今後 Google は強い姿勢でこれら手法を採用するサイトに臨むという。記事体広告やネイティブ広告そのものに問題があるわけではないが、(これらを使う場合は)PageRankを渡さないようにする(nofollow を使う)、また訪問者にそれが広告であることを明確に開示すべきだとする。


スパム系が多い検索クエリへの対応


ユーザーからの要望が強かったのがこの問題。今後、こうしたクエリの対応を行っていく計画。(※ 渡辺注 日本ならキャッシングやローン、競馬といったクエリ相当)


より上流でのリンクスパマー対策と新しいリンク分析システム


リンクの価値を適切に判断し、リンクスパムの効果を弱めるために、より上流からの対応を行う。新しい検出技術は数ヶ月のうちに導入する計画。※ 渡辺注 ”アップストリーム(upstream)”が何なのかをビデオでは説明していないが、前後の文脈から考えると、個々のリンクではなく、それが構成するリンクネットワーク全体を指すと考えられる。ネットワーク単位で不適切なリンク群を検出して、その効果を弱めるよう対処する、という意味。

あわせて、全く異なるシステムを基盤とした、より洗練されたリンク分析システムを導入する。本格的にこの新しいリンク分析システムを用いることで、リンクを正しく理解できるようになる。


ハッキングされたサイト


より適切にハッキングされたサイトを検出するためのシステムを今後数ヶ月内に導入予定。


オーソリティーサイトの優遇


オーソリティーサイトを適切に評価して順位を上げる。たとえば医療や旅行など特定産業やコミュニティにおいて権威ある存在のサイトであれば、検索順位を上昇させるようにする。


パンダアップデートの精緻な判定

パンダアップデートのアルゴリズムの改良。ウェブページを正確に判断するための追加シグナル(手がかり)を導入し、ボーダーライン上にあるページをより精緻に扱う (※渡辺注 いわゆる”誤爆”を少なくする?)


同一ドメイン内ページの検索結果クラスタリング

Googleは検索結果の多様性を重視しており、1ページ目に同一ドメインのサイト(ページ)が表示されないよう配慮する一方で、2ページ目以降の検索結果には同じドメインのサイトが多数表示されるようにしている。また、ある検索結果ページの中で同じドメインのサイトをひとまとめにして表示した後は、それ以降の検索結果には同ドメインのサイトが表示されにくくなるような変更を検討している。Googleは検索結果(特に1ページ目)はできるだけ多様性(diversity)を維持し、多様なドメイン(サイト)から関連性のあるページを表示したいと考えている。しかし現状は、同一ドメインからの複数のページが同一検索結果ページに含まれてしまうことがある。今後はクラスタリング(ひとまとめにする)の精度を高めて、同一ドメインのページは1つの検索結果ページ上に集まるようにする。すなわち、同一ドメインからのページを検索結果2ページ目にまとめる、あるいは○ページ目の検索結果のみに出現する、といった具合にクラスタリングを進める。(※渡辺注 検索結果の何ページにも渡って同じドメインのページが表示されないようにする、という意味。関連性が高ければ検索結果1ページ目にまとめて表示するし、そうでなければ(今までは検索結果1~3ページ目それぞれにヒットしていたページが)検索結果3ページ目にまとめられてしまうということ)

以上がビデオの概要だ。Googleが事前にこうしたアナウンスをするのは、最近では特別珍しいことではなくなった。SEOコミュニティに正しいSEOを啓蒙することを考えてのことだろうが、裏の理由として、ブラックハットSEOの人間たちに対する「警告」の意味もあるだろう。いずれにせよ、身に覚えのある人は、いまのうちに対応を検討した方がよいし、広告代理店など外部業者に全部任せっきりで詳細を把握していないのであれば、状況を確認しよう。


# [UPDATE] 一番最後の項目(クラスタリング)の解釈を間違えていたため、訂正しました (2013/05/14)

#
真夜中にSEOの大先生に起こされて、記事を書いています。頭が眠っているので一部文章がおかしいかもしれませんが後で修正します。

自分のサイトの構造やレイアウトをユーザーにわかりやすくする努力や、訪問者が閲覧するコンテンツの充実など、基本的な事柄を無視して検索順位を上げようとしたら、グレー~ブラックな手法を用いるしか道は残されていません。でもみんな面倒くさがりだし、一部の経営者は1週間や1ヶ月でSEOの結果を求めようとするから、そして自分のサイトのことしか考えないからリンクスパムに走る。

Google が目指そうとしているのは、優れたサイトを優れたサイトと評価し、リンクの評価だけ水増しされたようなサイトをそれなりの(悪い)評価にしましょうというだけの簡単なお話しです。ということでブラックハットなSEOをしてきた皆さん対応がんばってくださいな。





記事カテゴリ:Google 2010-2016, SEO(検索エンジン最適化), サーチニュース 2013


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