SEO目的のプレスリリース配信サイトも発リンクにnofollow付与へ - リスク回避か

一部のプレスリリース配信サイトが自主的にリンクにnofollow追加。Googleからスパムリンク扱いされることを避ける狙いか。


公開日時:2013年10月24日 17:48

プレスリリース配信サービスを提供する一部の企業が、顧客企業のリリース文面に記述されたに発リンクにnofollowを自動的に加え、検索エンジンのランキングに影響しないよう配慮を始めた。

2013年10月24日時点で、日本国内で提供されるプレスリリース配信サイトの一部は、顧客企業のプレスリリース掲載面において、文面に記載された全ての発リンクにnofollowを付与している。その一方で、現在も(自社プレスリリース配信サービスの)案内ページにおいて 『Google PageRank 7が○サイト、PageRank 6 が○サイト』といった具合に被リンク獲得手段としてのSEO効果の高さを果敢にアピールする会社もいる。現時点で Google が何らかの対応を実施したのかは不明だ。

近年、一部のプレスリリース配信サイトは掲載先メディアを積極的に開拓し、顧客企業のリリース掲載先サイト数を増やすことに注力してきた。プレスリリースには発信元企業へのリンクが記述されることが一般的だが、そのリリースを掲載する配信面(サイト数)を増やせば増やすほど、発信元企業へ向かうリンクも増加し、Googleなどの検索エンジンのランキングに影響を与えることができるからだ。一部の業者は PageRank が高いメディアと交渉し、リリース掲載面を確保して PageRank の高いサイトから被リンクが得られることを積極的に訴求していた。

しかしながら先日のディレクトリ登録サービス問題と同様に、多数のドメイン(サイト)に掲載された、全く同一のコンテンツ(本件の場合はプレスリリース)に埋め込まれたリンクは、紹介・参照リンクとして評価するには適当ではない。特に配信先サイト数を無暗に増やし、品質や信頼性に乏しいサイトに掲載されたリンクはGoogleが評価したくないものであり、ランキングシグナルから除外するよう対策することが検索品質の観点からも望ましいだろう。

Googleは今年の7月に、プレスリリースのリンクを問題視し、「一種の広告である」からnofollowを加えるようアドバイスしたほか、同社のウェブマスター向けヘルプ文書にも、プレスリリース内に埋め込まれたアンカーテキストにnofollowを加えるよう明記している。こうした Google の指導もあって一部の会社は自主的にnofollow記述を追加する対応をした可能性がある。

ただし、Googleは一方で、通常プレスリリース発信時に文面内に当然記載するであろうリンクそのものを問題視するわけではないとも述べている。例えば発信元企業としてコーポレートサイトのURLを記述することは当然であるし、リリースの内容が新商品の発表であれば、当該商品のページへのURLを埋め込むことはリリース受信者にとって有益な情報である。おそらく Google が問題視している(問題視したい)ことは、以下に述べるような、明らかにSEO目的だろうと思われる過剰なリンク埋め込みや、それをプレスリリース配信サイトを経由して多数のサイトに掲載することであり、プレスリリースとして当然記述されるべきリンクを実際にスパム扱いすることはないと思われる。そういった意味で、リリース文面に記述されたあらゆる発リンクにnofollowを加えることには疑問の余地もあるが、事業者としてはリスクを回避することを重視したのではないだろうか。


他のサイトに配布される記事やプレス リリース内の最適化されたアンカー テキスト リンク。次に例を示します。市場には多くの婚約指輪が流通しています。結婚式を開くなら、最高の指輪を選ぶべきです。また、花やウェディング ドレスを購入する必要もあります。[Googleリンクプログラム]

Additionally, creating links that weren’t editorially placed or vouched for by the site’s owner on a page, otherwise known as unnatural links, can be considered a violation of our guidelines. Here are a few common examples of unnatural links that violate our guidelines: [...] Links with optimized anchor text in articles or press releases distributed on other sites. For example: There are many wedding rings on the market. If you want to have a wedding, you will have to pick the best ring. You will also need to buy flowers and a wedding dress. [Google Help - Link schemes]


Webmaster Central 2013-07-29 (Google John Mueller氏)


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具体的な会社名は伏せさせて頂いていますが、数社確認しています。

広告とプレスリリースは別物ですので、個人的意見として、プレスリリースにもnofollowを加えよという Google の指導には全く賛同しません。社会通念上、一般的な商慣習やしきたりに該当する活動に対してGoogle が自主的ルールを押し付けようという態度は傲慢ではないでしょうか。少なくとも自社で見本を見せてから発言してほしいものです。

…という話はさておき、Google の立場としては「ああ言う」しかないことも理解できます。彼らの意図としては、一部の企業が日常的に行っている『上位表示狙いを意図した、プレスリリースへの過剰なリンク埋め込み』という行為を抑止したい -- でも、このリンクはOK、このリンクはNGなんて個別判断ガイドラインを提示できませんしアルゴリズムでSEO目的とそうでないものを自動判定することも困難ですから、一律にnofollowつけろというルールを提示するのが最善となるでしょう。理不尽ですけど。

また、Googleはこういう発言をしているとはいえ、実際に問題視したいのはディレクトリクローンの蔓延と同様、信頼性や品質が疑わしい多数のサイトに掲載されたプレスリリース(及びそこから発せられるリンク)であるのは間違いありません。特に『一部のプレスリリース配信ネットワークが単なるSEO目的の(スパム)リンクネットワークになっている』ことが問題なのです。あるいは、意味もなく1つのリリースに大量のリンクを埋め込んでいる場合も該当するでしょう。数年前でしょうか、毎日のようにリリースを出していた某SEO会社のプレスリリースは、毎度30本近くのリンクが埋め込まれていましたが(しかもリリースネタがどうでもいい話題ばかり)、こうした過剰なアンカーテキスト(リンク)埋め込みに対しては積極的にスパムリンクとして排除していってほしいですね。


何が言いたいのかわからなくなってきましたが、とりあえず現在もGoogleアドワーズ広告に出稿していて、ランディングページに PageRank の高さをアピールしている某プレスリリース配信会社の姿勢はどうかと思いますし、Google もそれがダメだというなら広告出稿を制限するなり何か対応しないといけないのでは。検索品質の部門と広告部門は全く別なのでこうした事態が起こるのでしょうが、そこはうまいこと連携していただけるといいんじゃないかと。

最後に繰り返しますが、通常、企業が発信するプレスリリース(文末の会社概要に記載するURL、リリース本文で言及した商品・サービスに関連する、1つの代表URL)にnofollowを加える必要はありません。こうした一般的に通常記述するであろうリンクに対して実際に何らかのアクションを起こす可能性は極めて低いと思われます。Googleが対策に乗り出すであろうプレスリリースは、「実質的に検索順位操作のみを目的として多数のサイトに掲載されたプレスリリース上の過剰なリンク」ですので、これに該当する行為は控えましょう。





記事カテゴリ:サーチニュース 2013



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