Yahoo!検索、関連検索ワードを非表示に、「虫眼鏡SEO」対策か

通称「虫眼鏡」と呼ばれる Yahoo!検索の関連検索欄(虫眼鏡マークが表示されるところ)が、特にスパムや悪質SEO会社の標的になりやすいキーワードで枠そのものが表示されていない(2014年12月9日時点)。


公開日時:2014年12月09日 22:46

Yahoo!検索の検索窓下(スポンサードサーチ広告最上部の上付近)に表示される関連検索欄(通称・虫眼鏡のマーク)が一部の検索キーワードで表示されないようになっている(2014年12月9日時点)。

アフィリエイト等、利益に直結するキーワードで虫眼鏡が非表示に

「不動産」「マンション」「エステ」「ダイエット」「結婚」「出会い系」「脱毛」「コラーゲン」「転職」「看護師 求人」「バイク買取」「クレジットカード」「カード現金化」「消費者金融」「生命保険」「SEO」など、数多くのキーワードで関連検索欄が表示されない。”虫眼鏡”が表示されないキーワードの共通項は、スパムの標的となっていた点だ。

cf. Yahoo! JAPAN、虫眼鏡SEO等のスパム行為に注意喚起 - 「関連検索ワード」操作はスパム


長らく虫眼鏡SEO業者らに汚染されてきた関連検索枠

この関連検索表示欄は、Yahoo!検索という日本最大の検索シェアを持つサービスの検索結果1ページ目最上部に表示されることから、一部の悪意ある個人や業者による人為的な不正操作に晒されてきた。「Yahoo!検索結果の一番上に自分のサイトへ誘導するキーワードを表示できる」というわかりやすさ、簡単に操作できる(た)こと、ニーズが高いことを背景に任意の検索キーワードをこの虫眼鏡欄に表示させることをビジネスとして請け負う悪質なSEO会社も数多く現れた。「サジェスト対策」「虫眼鏡SEO」「サジェストSEO」などといった商品名をつけて販売している会社だ。

こうした業者の多くは、あたかも関連検索欄への掲載をヤフー社の公式広告商品であるかのように装って営業活動をしていること、特に2000年後半の時期はSEOと関連検索枠を混同したり、関連検索とは何かを十分に理解しないといったリテラシの低い企業が企業規模問わず少なくなかったという複数の要因も重なり、日本人なら皆が知っているような大手企業でさえ関連検索の操作を発注し、ウェブスパムに加担していた時期もあった。

cf. Yahoo!JAPAN、関連検索ワードのフィルタを強化、スパム排除へ

ヤフーはこの問題に対処するために度々公式ブログ等で注意喚起をしてきたうえ、「虫眼鏡SEO」「サジェスト対策」などと称するウェブスパム会社を自然検索結果から排除したこともあった。このように同社は関連検索の品質を維持するために対策強化を打ち出すものの、ほとぼりが冷めると再び一部の業者や個人が関連検索操作を始めるという両者のいたちごっこが続いてきた。

cf. ヤフー、「虫眼鏡SEO」業者に制裁措置、インデックスから削除

Google にも関連検索に相当する欄(○○○に関連する検索キーワード)があるが、両者の関連検索特定の仕組みは大きく異なる。本記事では技術的詳細は省くが基本的に Google のそれは第三者から操作されにくい仕組みになっている。一方の Yahoo!の虫眼鏡欄は基本的にはユーザーの検索クエリ数量そのものに依存するため、「虫眼鏡削除 方法」といった、不正なクエリ(例えばランダムにIPアドレスを変更しながら自動的にクエリを送信する行為、組織的なクエリ送信、あるいは何らかのインセンティブを与えて不特定多数のユーザーに検索させる行為など)を効果的に排除する必要があるが、つい先日まで関連検索枠が荒らされてきた事実が示すように、試行錯誤を続けているようだ。


スパム標的になりにくいキーワードでは引き続き関連検索が表示

関連検索欄そのものがなくなったわけではなく、もともとスパムに晒されていない(≒アフィリエイト的に儲からない言葉、コマーシャルクエリではない)検索クエリについては引き続き虫眼鏡マークと共に表示される。たとえば、「ひつまぶし」「阪神タイガース」「カレンダー」「マグロ漁船」「AKB48」といったキーワードで引き続き検索窓下に関連語句が表示されることを確認できる。

また、「マンション」と検索した時には関連検索枠こそ表示されないものの、検索結果最下部(ページ下部の検索窓の上)に○○○を検索した人はこのワードも検索しています~という枠が表示され、類似するブランドや商品、関連する語句が表示される。


関連検索ワードに関する情報提供フォーム

ヤフーは虫眼鏡SEOなどといった一連のスパムを『SEOやいやがらせ等の目的で利用する行為は禁止』と明言しており、『そのような行為を発見した場合には、なんらかの措置を実施することがあります。また、被害が発生した場合には、刑事・民事での法的責任を追及することがあります』とYahoo!検索ヘルプ内に記載している。

検索クエリログを見ると相変わらず虫眼鏡SEOやサジェスト対策などといった検索キーワードで業者を探している企業もいるほか、ダイレクトメール等ではあたかも広告商材であるかのように装ってアピールしているためにうっかり手を出してしまう企業もいるようだ。しかし同社も繰り返し述べているように単なるウェブスパムでしかないため、手を出さないよう注意して欲しい。また、同社は問題となる関連ワードを見つけた場合は情報提供フォームから連絡するよう呼びかけている。

ただ、私は以前から定期的に操作されている関連ワードのリストを同フォームを通じて提供すると共に、その後の同社の対応状況を追跡しているのだが、適切に処理された経験がない(その後に Twitter などで公に指摘することで、ようやく対応する、みたいな)。

情報提供を呼びかけるのであれば、ユーザーの報告に適宜対応することを望みたい。


検索結果に問題となる関連ワードが表示される場合は「Yahoo!検索 - 関連検索ワードに関する情報提供フォーム」からご連絡ください。
http://www.yahoo-help.jp/app/answers/detail/p/595/a_id/42800





記事カテゴリ:Yahoo!検索 / YST, サーチニュース 2014
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