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パーソナライズドサーチを巡る争い - 検索結果の"最適化" へのこころみ


2004年03月29日 23:46 | TrackBack (3) | [検索市場分析]

「ユーザーが探しているものを理解して最も最適な検索結果を返すこと」 - これが検索エンジンの使命だが、これを実現するためにカギとなる技術の1つと言われるのがパーソナライズドサーチと呼ばれるものだ。

パーソナライズドサーチという言葉を初めて聞く方のために解説しておこう。パーソナライズドの「パーソナライズ」(Personalize)とは日本語で「個別化」という意味だ。検索結果を個別化する、つまり全く同じキーワードを使って検索が行われても、個々の興味や関心によって本当に探し求めている情報は違うものだが、この「違い」を埋めるための技術がパーソナライズドサーチだ。

例えば、インターネットでニュースを見たいユーザーが、「新聞」という言葉で検索したとしよう。すると asahi.com (朝日新聞)や YOMIURI ONLINE (読売新聞)、毎日新聞などのWebページ一覧が検索結果に表示される。これ自体は検索キーワード=新聞と、それに対する答え=新聞各社のオンライン版 ということで合致しているといえる。

けれども、検索者によっては例えば「私は読売新聞は嫌いよ」という方がいるかもしれない。あるいは、「新聞」と検索したのは地元の新聞(例えば静岡なら静岡新聞とか)を読みたかったのかもしれない。

つまり、検索エンジンは「新聞」というキーワードに対してあくまで一般的な、客観的に正しいと想われる検索結果を返しているにすぎず、個々の興味や関心までを反映しているわけではない。

もう1つ例を挙げてみよう。「検索エンジンマーケティング」という言葉の略称として "SEM" があるが、"SEM" という言葉は"走査型電子顕微鏡"や"二次電子増倍管" という意味もある。今 Google で検索すると 「検索エンジンマーケティング」の話題を扱う "SEM" のページが出てくるが、これは顕微鏡を探している人にとっては迷惑極まりないわけだ。

そこで「情報の個別化」だ。例えば過去にその検索者がいつも毎日新聞のサイトばかりを見ていたことがわかれば、「新聞」で検索した時に毎日新聞のサイトを1位に持ってくる。あるいは、沖縄タイムスを見ていれば同キーワードで1位に「沖縄タイムス」を上位に表示させてくれる。

SEM の例も同様で、過去に検索エンジン関連のページをよく見ているユーザーが "SEM" と検索すれば「検索エンジンマーケティング」の話題を扱うWebページを先に出すし、もしマイクロスコープや電子顕微鏡などの情報を過去によく見ていたのであれば「走査型電子顕微鏡」について記述しているページを先に出してくれる。

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パーソナライズドサーチを巡っては Google、Yahoo! Microsoft とも次世代検索エンジン技術として非常に関心を持っている分野だ。米Yahoo! は先月リリースした Yahoo! Search Technology にて将来 Yahoo! ID に登録された情報と組み合わせたパーソナライズドサーチの提供を明言している。米Microsoft も同じくパーソナライズ技術の導入を明らかにしており、同社が公開しているニュース検索 Newsbot でも MSN Passport と結びつけたパーソナライズ化が行われる予定。

米Yahoo! は「検索クエリーが短くても適切な情報を出せる」ことに主眼をおいたパーソナライズドサーチの開発に重点を置いている。先ほど挙げた「新聞」の例は実はYahoo! の Tim Mayer 氏が先月行われたWebmasterWorld PubConference VI にて語った例を日本版にアレンジして説明してみたものだ。こんなふうに米Yahoo! は「検索キーワードが短くても適切な検索結果を表示できるようにする」試みを行っている。

Microsoft が Newsbot にて試みているパーソナライズ化は、過去によくみたニュース記事からその人が感心あるトピックを特定して、それにあわせた検索結果やトップページを作るというパーソナライズを目指している。

Yahoo! も Microsoft もそれぞれ Yahoo! ID 、Passport という会員情報を持っていることからパーソナライズ化ができる下地があると見られていたが、Google にはそのような会員情報を持つサービスが存在しなかったことから動向が注目されていた。

結局、Google が Google Labs にてリリースした Google Personalized Search は、予め興味あるカテゴリを選択しておき、検索結果にてパーソナライズドバーを操作することで検索結果に変化を持たせるというアプローチをとってきている。

パーソナライズドサーチの問題点として「詳細な個人情報を検索エンジン会社に与えなければならないこと」が指摘されており、このプライバシー情報の過度な収集に対して反発するユーザーもいる。パーソナライズ化を実現するためには、ユーザー側がどこまで情報を提供し、そして利用することを許可してくれるかにもかかる。例えば、会員情報登録時に収集した情報のみならず、その会員IDを利用して購入した過去の商品やサービス内容も反映させれば、かなり高度化したパーソナライズも可能になる。費用を支払って購入した商品の情報は、適切な個別化のために有益な情報になりえるからだ。けれども、そんな情報まで検索エンジンに与えたくないという人もいるだろう。

Google Personalized Search のように個人を特定できるような情報は一切与えず、単にトピックを選択させるだけならばユーザーに受け入れられる可能性は十分あるだろう。しかし、関心あるトピックしか考慮されない程度の個別化しかできないことも事実だ。
パーソナライズ化を実現するためにはユーザー側による協力、そして情報を与えるための信頼も築かなければならず、技術さえ作れば提供できるサービスというわけではない。この壁を Google、Yahoo! Microsoft がどう乗り越えていけるかにも注目したい。

ref.

MSN says its MSN Newsbot will be different from Google's because it will learn what the user is looking for over time, and will recommend customized news links based on those preferences. (MSN to add features Google got to first / Seattle Times )
MSN Newsbot のパーソナライズサーチのアプローチ。ユーザーの過去のニュース閲覧履歴に基づいて表示順序を変更する。
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