久々のSEO-FAQです。「リンクポピュラリティー対策のために、リンクを売買しても良いのか?」
質問)
先日、とある会社から「SEO対策のためにリンクを購入しませんか?」という営業がありました。内容を聞くと、その会社はリンク対策を十分に行っているサイトを持っていて、リンクを購入するとそのサイト内の各ページに広告の形式でリンクを張ってくれるとのことでした。何百ものページに一度にリンクを張れるからリンク対策には良いというお話でした。
とても興味があるのですが、こうしたリンクを買っても大丈夫なものなのでしょうか?
(質問者:匿名)
回答)
様々なSEO会社が出てきましたが、同時にこうした怪しい業者も出てきているようです。先に結論をいっておきますと買うことはお勧めしません。最終的な判断は(質問者)が行えばよいですが、不幸な結果になっても自分の責任であり、そのリスクを甘受すべきです。
以前、米国で SearchKing という会社が PageRank を販売していたことがあるのですが、その後 Google が同社に対してペナルティを課して PageRank を下げてしまったことから訴訟沙汰になったことがあります。それに限らず米国では以前から"リンクを売る"業者はいました。
Google は検索アルゴリズムの評価をゆがめて不正にランキングを操作しようとする行為を嫌います。とりわけリンクに関して Google は "Natural" (Organic) なリンクを好む一方で "Artificial" なリンクは好みません。つまり、Googleは「人々の社会活動を通じて自然発生的に生まれたリンク構造及び形態を元にWebページを評価したいのであり、特定のウェブマスターにより(様々な手法を駆使して)リンクポピュラリティーを高めるたことだけを目的としてそれ以外には存在価値のない人工的に創造されたリンク構造・形態は好まない」のです。リンクを販売する行為は、対価を得ることによりリンクポピュラリティーをゆがめることだけを目的にリンクを設置するのですから、Google は許すことができないのです。
なお、その業者が販売するリンクが、実際に Google によって不正だと判断されるかどうかはわかりません。もしかしたら Google はその業者のリンク販売に特にペナルティを課さないかも知れません。Web上であからさまに「このスペースのリンク売ります」などとしなければ、Google はそのリンクが販売されているのか自然発生的に生まれたものか区別できませんからね。この業者のサービスはとっても利益があるかもしれません。
検索エンジンスパムの定義をするのは Google であり、実際にペナルティを与えるかどうか、インデックスから除外するか否かを決定するのも Google です。Google という検索エンジンは Google が運営しており、全ての決定権は Google にあります。従って、私たちは Google やその関係者が過去に公開した情報や実際に行ったスパム対策、そのコンセプトから Google がどのような行為を好まないのかを推し量り、そのルールを遵守することが求められます。ですから、私なら絶対にそのリンクは買いません。
こういった、何がスパムで何がスパムでないのかを判断をする時に大事なことは、あなたが仮に Google の検索エンジンを開発する1人のエンジニアであり、ユーザーに対して適切な検索結果を提供したいと毎日努力しているのであれば、その行為をどう捉えるかを考えることです。売買されたことにより獲得されたリンクポピュラリティーが流布した時、どのような結果が招かれますか?その時、あなたはエンジニアとしてどう対処したいでしょうか?自分のWebサイトのランキングが上下して、上がればよし、下がれば Google は最悪だなどという自己中心的な考え方をするのではなく、ネット社会に対して検索サービスを提供する立場から、どのような行為を排除したく、どのような行為が望ましいのかをよく考えることです。それによって、ウェブマスターとして何をすべきで何をすべきでないのかも見えてきます。
★ 皆さんからの SEO や SEM に関する疑問・質問・相談受け付けています。Webサイト上のお問い合わせフォームよりどうぞ。.
http://www.su-jine.com/ というサイトを発見したのですが、
大きく「SEO対策ディレクトリ型検索エンジンです」と謳っています。
料金の発生有無は知りませんが、こういうのがダメってことでしょうか。
何がスパムで何がスパムでないかを画一的に決めることはできません。機械的にあれはダメこれはOKなどと決めているのではないのです。最終的には人間の目によって判定しなければいけないことは多々あります。リンクファーム関連のお話は、機械的、または画一的なルールの下では判定できない事例は多いのです。複数の明確な判断基準を提示して、それに照らし合わせて違反するものはダメ、違反がなければOKといったことができれば理想ですが、それはなかなか難しいことです。
従って「対価を支払うかわりに掲載できるものは全てスパムなのか?」という画一的なルールを元に白黒つけようとする考え方をここでは捨てましょう。例に出して頂いたサイトは、"ディレクトリ"というコンテンツをきちんと持っていますし、それで成立しています。これがダメだとしたら不合理だと思いませんか?もしそれがダメだと思うなら、何がいけないと思いますか?
本文で書いた通り、検索エンジンのランキングを不正に操作して、検索サービスが最終的に目標とするもの - ユーザーのリクエストに応じて適切な情報を返す - これを著しく妨げるようなものは排除される対象になるのです。
なお、本文であげた事例でいう「リンクポピュラリティー販売」は、そのリンクを張るページ自体にはコンテンツがないページ、つまり他人のWebページに対してのリンクしかないような、"明らかにリンクポピュラリティーをあげることしか目的しておらず、それ以外の存在価値がない"と認められるものです。
ユーザーとしてこういったあやしい手口にひっかからないようにしたいなら、実際にリンクが張られるページがどんなページなのかを確認して下さい。
> 料金の発生有無は知りませんが、こういうのがダメってことでしょうか。
それをダメだとする、大半のユーザーが受け入れられる合理的な理由はみつかりません。(本文で触れている通り、Google が決めることです。でも Google も判定する時にそれがダメだという合理的な理由がなければダメと判断しないでしょう)。このあたりのお話は本「検索にガンガンヒットするホームページの作り方」でも触れていますので、そちらも参照してください。
おまけ
個別のサービス・サイトを例に出して「これはダメですか?OKですか?」という判定を問うコメントはここに書かないで、かわりにお問い合わせフォームからメールでお尋ね下さい。たぶん、この手の質問をしたい方はきっと少なくないでしょうから、それらをまとめて記事としてあげさせて頂きますので。
なお、「お問い合わせをしてね」といって何ですが、できれば自分で「これはスパムなんだろうか?スパムにするなら理由は何だろう?」というのを考えてみてください。この記事の目的は、画一的にスパムの判定をしないで、スパムになるのか否か、またスパムにするためのユーザーが納得のいく合理的な理由は何だろうか?ということを常に考えて欲しいのです。その意味では、個別の事例について可否を問われるのは本意ではありません。
Posted by: T.Watanabe at 2004年02月18日 13:52自分のサイト Su-Jine を検索していてこんな記事が書かれていることを発見しました。
解説はその通りで、これがスパム、これがスパムではない等と判断できるのは Google だけで、登録するのが危険かわからないのであれば登録しなければ良いだけです。
この記事が出てからか知りませんが、最近やたらと「SEO対策」を売りにした検索エンジンが出現してきていますね。ここでの解説を見て、スパムにならないなら「自分で作ってアクセスアップ」と思った方も多いのかもしれませんね。たいていは自分のサイトのアクセスアップが目的で、本当にSEO対策を考えているサイトはほとんど無いように思えますが…。
Posted by: Su-Jine at 2004年03月30日 17:07