[SEO][解説] rel=”next”とrel=”prev”を使用したページネーションの設定方法と考え方

グーグルが日本語公式ブログで発表した rel="next"とrel="prev"を使ったページネーション(Pagination)方法について、ウェブマスターとしての判断方法をまとめた。


公開日時:2011年12月03日 14:16

ECサイトにおいて商品一覧を10件ごとに複数のページに分割して紹介したり、あるいは長文の記事などのコンテンツを複数ページにまたぐように掲載するなど、いわゆるページネーション(Pagination、ページ送り)を持つウェブサイトがある。こうしたサイトの検索エンジンによるアクセシビリティを高め、検索ユーザーの検索意図(インテント)に適ったページが検索結果に掲載されやすくするための方法としてグーグルが紹介したのが、rel="next" と rel="prev"要素だ。

rel="next" と rel="prev"要素は米国で2011年9月に発表されたものだが、日本語公式ブログでも先日(12月2日)に紹介された。該当する記事は『検索結果に「すべて表示」ページを優先的に表示する方法』と『複数ページにまたがる記事やコンテンツをお持ちの方へ。rel=”next” と rel=”prev” を使用したページネーションのご紹介』であるが、ご覧の通り rel="next" と rel="prev"の話と関連して「すべて表示」ページ(1ページに情報のすべてが表示されたページ、全文表示ページ)の扱い方にも言及しているため、意味がよくわからない、ウェブマスターとしてどう対応すればいいのかわからないという方もいらっしゃるのではないだろうか。

そこで、上記2つのグーグル公式ブログの内容を踏まえた上で、ウェブマスターとして選択できる対応方法を簡単にまとめてみた。ポイントは、皆さんが運営しているサイト内でページネーションを用いている場合に、その分割ページとは別に「すべて表示」ページを有しているかどうか、が判断の分かれ目となる。

まず最初に「サイトに『すべて表示ページ』がある場合」を見てみよう。

サイトにすべて表示ページがある場合

例) J-Cast (www.j-cast.com、たとえばhttp://www.j-cast.com/2011/12/03114982.html)など

サイトにすべて表示ページが存在する場合、ウェブマスターは (A) すべて表示ページを検索結果に表示させる、(B) 分割した個々のページを検索結果に表示させる という2つの方針を選択することができる。

もし「すべて表示」ページを検索結果に優先表示したいのであれば、すべて表示ページを canonical URL (正規化され、検索結果に表示されるURLのこと)と定めて、分割した個々のページ(図版のx,y,z...)には canonical を挿入し、リンク先にはすべて表示ページのURL(図版ではt)を指定すれば良い。このように、グーグルに対して明確なシグナル(≒意志表示)を示すことが確実だ。

なお、グーグルの調査によると、ユーザーは『ページをめくることでロードの待ち時間が長くなる複数ページ構成より、1ページにすべてが表示されているコンテンツの方を好むことが多い』(同社)ため、基本的にはすべて表示ページが検索結果に表示されるように努力する。そのため、本ケースでは「何もしない」で、グーグルに判断を委ねる(アルゴリズムで自動的に判定する)こともできる。この場合もすべて表示ページが優先表示される。

「何もしない」と「canonical URLを指定する」の違いは、グーグルに明確な意志表示(シグナル)を送信するか否かにあるので、確実にすべて表示ページを掲載してほしいならシグナルを送る、難しくてよくわからないがすべて表示ページが検索結果に表示されることに不満はないというのであれば、ウェブマスターは何も対応しなくても良い。

一方、すべて表示ページではなく、検索経由のユーザーには分割した個々のページを見せたい場合は、その個々のページに rel="next" rel="prev" 要素を記述する。たとえば図版のページx には rel="next" で yを指定、ページyにはrel="next" でz、rel="prev" でx を指定、といった具合だ。

先述した通り、検索体験の観点からグーグルはサイト内にすべて表示ページが存在する場合はそれを優先表示しようとするが、 rel="next" rel="prev"の指定によって、後者が優先され、個々の分割ページが検索結果に表示されやすくなる。

従って、すべて表示ページを有するにもかかわらずサイト運営の方針として検索トラフィックは個々のページに流したいという場合、ウェブマスターはページネーション処理として正しくrel="next" rel="prev"要素を記述しなければならない。


次に、「すべて表示ページが存在しない場合」について見ていこう。

サイトにすべて表示ページがない場合

例) ASCII.jp、Markezine など多数

サイトにすべて表示ページが存在しない場合、ウェブマスターの選択肢は、グーグルに明確なシグナルを送信するための対応をするか否か、の問題となる。

すべて表示ページが存在しない以上、グーグルがそれを検索結果に表示することは不可能なため、この選択肢を考える必要がない。ただし、グーグルの調査結果に従い、ユーザのサイト体験向上のためにすべて表示ページを用意する検討をしたいというなら、あとはウェブマスターとして判断をすれば良い話。

すべて表示ページを用意するつもりがない、そんなページはない場合は、グーグルのアルゴリズムによる自動判断に任せて「何もしない」という決定をするか、あるいは rel="next" rel="prev" を記述して、グーグルにシグナルを送信してウェブマスターの意図を強くグーグルに反映させるかの判断となる。


以上がウェブマスターとしての判断方法となるが、私個人としては、現時点でのrel="prev" rel="next"要素の導入は勧めない。しばらく様子を見て良いだろう。ページネーション問題を発生させないアプローチもあるし、効果が不透明で実装のベストプラクティスがよくわからない状況下で無理に導入する必要性がない。

念のため伝えておくと、これはグーグル独自実装の話で、Bing は対応していない。


cf.
ページネーションはSEOのための「魔法のテクニック」なのか (前編) [Markezine]

ページネーションはSEOのための「魔法のテクニック」なのか (後編) [Markezine]





記事カテゴリ:SEO(検索エンジン最適化)
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