[UPDATE] 米Google, ウェブスパムを標的とした新しい検索アルゴリズムを導入 日本も適用開始

グーグル、検索エンジンスパムを排除するための新しい検索ランキングアルゴリズムを数日内に導入すると発表。


公開日時:2012年04月25日 10:45

米GoogleのMatt Cutts氏(Distinguished Engineer)は2012年4月24日、ウェブスパムを標的とした新しい検索ランキングアルゴリズムを数日内に全世界に同時に導入することを公式ブログで発表した。

Googleは従来も様々な検索エンジンスパムを検出・排除するための検索アルゴリズムの変更を実施してきているが、今回はさらに一歩推し進めたものとなるようだ。同社は「検索エンジンとスパマーとのいたちごっこ」を避けるために、具体的な検出方法やシグナルについて詳細を述べていない。しかし同社が例示したサンプルの1つに、一見すると普通の文章が記述されているが、所々に無関係なキーワードと一緒にハイパーリンクが張られているスパムを上げている。このタイプのスパムは検出率が比較的低かったため、これまで対応が手薄だった、しかし比較的新しいタイプのウェブスパムへの対応ではないかと予測される。

この新しい検索アルゴリズムは全言語に同時に導入される。影響は言語により異なり、ユーザーが変化に気がつくレベルでいうと英語は3.1%、ドイツ語、中国語、アラビア語は3%程度の検索クエリに提供する。ただし、ウェブスパムが激しい一部の言語、たとえばポーランド語では5%程度になる模様だ。日本での影響については言及されていない。

“I think ‘over-optimization’ wasn’t the best description, because it blurred the distinction between white hat SEO and webspam. This change is targeted at webspam, not SEO, and we tried to make that fact more clear in the blog post,” [Matt Cutts, Google, Google Launches Update Targeting Webspam In Search Results, SearchEngineLand, April 24, 2012]

なお、Matt Cutt氏によると、今回のアルゴリズム変更は先日発表した過剰SEOへの取り締まりとは直接関係ないという。また、発表と前後して、Google Webmaster Helpで展開されているスレッドによると、米国で大きなランキング変動が起きている模様だ。投稿されている内容と、本件の発表を総合すると、すでに米国ではウェブスパム排除のためのランキングアルゴリズムが投入された模様だ。報告例を見ると、[a]ドメインファーミング、[b]有料リンク、[c]無関係なコンテンツへのリンク埋め込み、[d]実質的にSEO目的のリンク集やディレクトリからの大量リンク、などの手法を用いていたサイトがインデックスから削除され検索結果に表示されなくなっている。

[UPDATE] 日本でも本アルゴリズムが適用されていることを確認

Googleがランキングアルゴリズムを変更していく目的は、ウェブスパムを撲滅すること自体ではなく、あくまで検索者に優れたユーザ体験と必要としているコンテンツを提供してくれる、優れたウェブサイトを探しやすくするためのものだ。サイト運営者は、検索アルゴリズムのためにコンテンツを開発するのではなく、ユーザーにとって優れたコンテンツを提供することが、そのままランキングの改善になることを改めて理解しておきたい。

Another step to reward high-quality sites
http://insidesearch.blogspot.jp/2012/04/another-step-to-reward-high-quality.html

良質なサイトをより高く評価するために
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2012/04/blog-post_25.html


#1
公式はパンダアップデートより先に来てしまうのですね。

ウェブスパムには、(SEOに詳しくないユーザーでも)誰の目から見ても明らかなスパムと、ある程度の知識を要するものや、分析をしないと判定できないスパムがあります。一昔前の例を挙げると、たとえば小さなボックスの中に大量のテキストとリンクが埋め込まれてあって、一応スクロールバーを操作すると見えますけれど・・・というものは、普通のユーザーは気がつきませんがSEOの専門家が見ると「ああこれはSEO目的だよな」と判断できるという。あるいは、ページのフッターに関連サイトへのリンクが張ってあるけれど突然「探偵」や「ダイエット」「キャッシング」という言葉が並んでいるようなタイプ。これも一般の人にとってはどうでもよさそうなただのリンクに見えますけれど、わかっている人が見ればわかりますよね。

公式ブログのMatt Cutts氏の説明を見ると、そういうサイトも影響を受けますということが記述されていますが、果たしてどの程度効果的なんでしょうか。

ちなみに同ブログで紹介されているサンプルは、日米問わず比較的ポピュラーな「普通の文章の中にリンク埋め込む」タイプのもので、ある程度ちゃんと構築してあるサイトの場合はGoogleに検出されにくい特性があるものです。日本ではペイパーポストを提供する企業が皆、似たようなことやってましたね。最近は事業から撤退したり(事業者側の)モラル向上によりいくぶんマシになりましたけど。

#2
『「SEOは、検索エンジンに、適切に情報を伝達し、その内容を理解・評価させるためのサイト構築技術・情報発信技術」』

繰り返し述べていますが、SEOというのはランキングを上げるためのテクニックではなくて、あくまでオンラインで発信した情報が、それを必要とするユーザーに検索を通じて届けられるようにするための技術。検索エンジンが、コンテンツの意味や内容、その重要度を理解・解釈しやすいように、”検索エンジン(ソフトウェア)にやさしい”ユーザビリティやアクセシビリティを実装することがSEOに求められることです。

ということを私はSEOを始めた時に理解していましたし、当時は皆そういう人が多く、多くの人がそれを教育・啓蒙していたので私にとっては常識的なお話なのですが、現状はそうではないのですよね。SEOが一般的になってしまったが故に、基本を理解せずにテクニックだけを追求する人たちが増えてしまったこともあると思います。ただ、結局、自分(サイト運営者)の利益、検索利用者の利益、検索エンジンの利益という3社(者)の関係性を考えたら、やはりサイト運営者はユーザーにとって役立つ、楽しい、優れたコンテンツを提供すべきなのですよ。こういう前提をわかっている人であれば、本件の影響を正しく認識できるのではないでしょうか。


cf.
SEM業界で働く上で最初に勉強して欲しいこと (1) 「検索ビジネスを理解する」

SEM業界で働く上で最初に勉強して欲しいこと (2) 「検索利用者と検索サービスを理解すること」





記事カテゴリ:Google 2010-2019, SEO(検索エンジン最適化), サーチニュース 2012
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