Google以上に便利? Bingウェブマスターツールが大幅に進化

Bing ウェブマスターツールも実は活用できる機能はいくつかあるので、Google にしか興味関心がない SEO担当者も、一応は画面を見てみることをお勧めする。インバウンドリンクデータくらいは使い道があるはずだ。


公開日時:2014年04月21日 18:18

日本の検索市場は Google検索と Yahoo!検索という2強が90%程度のシェアを占めていることもあり、マイクロソフトの検索エンジン・Bing の存在感は薄い。10代、20代の中には MSN というポータルサイトの存在すら知らないという人もいるのではないだろうか。

Bingウェブマスターツール

さて、その Bing であるがウェブマスター向けに「Bingウェブマスターツール」という、Google ウェブマスターツール相当のサービスを提供していることは覚えているだろうか。SEO業界で働いている人でさえ忘れていそうなこのツールであるが、現在は日本語化も進み、米国同様に数多くの、SEO の関心が高いサイト運営者にとって有益なデータが提供されるようになっている。

本記事では、2014年4月1日時点で Bing ウェブマスターツールで提供されている機能のうち、特に SEO に関係しそうなものについて簡単に紹介していく。


Bingウェブマスターツールとは

この記事を今ご覧頂いている方はGoogle ウェブマスターツールは当然のごとく導入されていると思う(導入してませんという方は、今すぐ手続きしましょう)。Google へのインデクシングや掲載状況レポート、Google との各種連絡窓口を提供する重要なツールであるが、これの Bing 版ともいえるのが Bing ウェブマスターツールだ。

Bing ウェブマスターツールは、Bing へのインデクシング(サイト登録)や robots.txt などの各種制御監視、クローリング状況や掲載順位、外部リンク状況といった、SEO の運用に役立つレポートを提供してくれる。

特に外部リンク(ツール上はインバウンドリンクという名称)は、Google が完全な外部リンクデータを提供しない今日において、有効なサードパーティーのリンクレポートとしても(一応)活用できる。残念ながら日本語のアンカーテキストが正常に取得できない(レポート表示できない?)ようで文字化けしているものもあるが、URL 単位の数とリンク元URL は画面上で確認できる。


ページ トラフィック:ページ単位のクリック数や平均順位を確認可能

ページトラフィックは、Bing (日本語版)の検索上位に表示されるウェブページ(URL)の、それぞれのクリック数、表示回数、クリックスルー率、クリック数平均順位、表示回数平均順位を表示してくれる。

「クリック数平均順位」とは、あなたのサイトへのリンクがクリックされた検索結果画面での平均順位を表す。一方の「表示回数平均順位」とは、あなたのサイトが表示(インプレッション)された検索結果画面での平均順位を表わす。

同じページ(x)であっても、複数のキーワードで検索結果にヒットすることがある。つまりキーワード A の時は 9位に表示されていてあまりクリックされないけれど、別のキーワード B だと2位に表示されるため(キーワード A と比較して)クリックされる機会が多くなる。前者は表示回数平均順位とカウントされ、後者はクリック数平均順位としてカウントされることになる。

画面にリストアップされた1つ1つのページが、実際に何のキーワード(クエリ)で検索した時に検索結果画面に表示されるのかは、横列右端の「キーワード検索」欄のビューをクリックすることで確認できる。自分が上位に表示したいと思っていたキーワードと、実際にユーザーがそのページへのリンクを目にしているキーワードというのは時として異なることがある。「この差分」を知ることは、サイト運営者の思い込みと、ユーザー視点の検索クエリ・探し方を学ぶ上で参考となるだろう。


キーワード検索:キーワード単位のクリック数や平均順位を確認可能

「キーワード検索」は、先述の「ページトラフィック」レポートを、キーワード単位で表示したものだ。ページトラフィックは、サイト内のページ(URL)単位でクリック数や平均順位をレポートしてくれたが、キーワード検索はキーワード単位のクリック数や表示回数、クリック数平均順位、表示回数平均順位を表示する。また、各々のキーワードで具体的にどのページが検索結果にヒットするかは、右端列の「提供ページ」にあるビューをクリックすることで確認できる。


SEO のアドバイスを提示する「SEOレポート」

SEO レポートは、サイト内の改善施策・アドバイスを指摘してくれる機能だ。サードパーティーの SEO 運用管理支援ツールの中には同等機能を提供しているものが多いが、(精度はさておき) Bing ウェブマスターツールでも似たような機能が提供されている。たとえば、『img タグで ALT 属性が定義されていません。』『HTML の評価サイズが 125 KB を超えるものと予想されるため、完全にキャッシュされない可能性があります。』『ページに複数の h1 タグが存在しています。』『説明が長すぎるか、短すぎます。』『ページにメタ言語情報がありません。』といったものだ。こうしたSEO 修正候補とともに、その重要度(高中低の3段階)、エラーカウント(問題のある個所の総数)、ページ(その修正案を適用した方がよいページ数)を表示する。

極めて基本中の基本的な指摘が中心であるが、決して SEO の知識や経験が豊富ではない多数のスタッフがサイト運営に携わっているような企業においては、「最低限のルールに従ってもらう」(致命的なミスを避ける)こと自体が重要なこともある。高度な SEO の運用まで手が回らないけれども最低限のことはしたい、というニーズであれば、(ないよりマシのレベルであるが)使える案があるだろう。


改善点を指摘する「SEO アナライザー」

SEOレポートは、修正項目のリストがまずあって、それに対応するウェブページを表示するレポートだったが、SEOアナライザーは URLを入力すると、修正すべき項目を教えてくれるツールだ。

画面にある URL入力欄に、診断してほしいページURLを入れると、その場でレポートが画面に出てくる。ここに出てくるアドバイスもまた、SEOの中級者以上であれば役に立たないものも多いと思われるが、超初心者であれば参考にはなるだろう。

ちなみに診断可能なページは、認証(Bingウェブマスターツールに登録・認証済み)サイトに限られるので、競合他社のページなど自分の管理外のページは残念ながら診断できない。


外部リンクの数と場所を把握する インバウンド リンク

2014年4月現在、Google はあなたのサイトに張られているリンク(外部リンク)のデータはほんの一部しか開示していない。かつては利用できた link: も満足には機能せず、Googleウェブマスターツール内で開示されるデータも全てが網羅されているわけではない。したがって、SEO 運用に真剣に取り組んでいる企業はサードパーティー(Open Site Explorer や ahref、Majestic 等)のリンク分析ツールも併用しているのだが、無料ではないため費用を捻出できない企業もいることだろう。

Bing ウェブマスターツールで提供されるインバウンドリンクレポートは、URL(ページ)ごとに最大2万件の外部リンクデータを表示してくれる。数量制限があるため Google 同様に完全なデータが開示されるわけではないが、データのエクスポート機能もあるので、Google のデータと合わせることで、インターネット上においてあなたのサイトにどんなサイトがどんな文脈でリンクを張っているのかを把握・分析する上では有効に使えるはずだ。その傾向・トレンドを把握することで、どんなユーザコミュニティがあなたのサイトのファンであるのか、次にどんなコンテンツを継続提示していくことで自然リンクの増加を見込めるのかといった、SEO の次の戦略を考える上で参考になるだろう。


キーワード検索回数が調べられる「キーワード調査」

Bing のキーワード検索回数調査ツールに相当するものが「キーワード調査」。指定した語句やクエリの検索数をレポート表示してくれる。 Bing オーガニック検索のデータに基づくので、正直、データは心もとない。日本語クエリの検索回数もきちんと表示してくれるので、気になる人は調べてみても良いだろう。個人的には、これ使うなら有料でもキーワードウォッチャーを選ぶ。


サイトに発生したトラブルを通知するメッセージ センター

Google メッセージセンターとほぼ同一の機能で、サイト上で何らかの問題が発生している場合に Bing から届くメッセージが表示される。たとえば、クロールエラー警告であれば『大量のリクエストが発生し、以下のステータスを返しました: 404 (Not Found).このタイプの 240 エラーが発生しましたが、これは24 時間内に作成したすべてのリクエストの 10 パーセントに相当しています。』といったメッセージとともに対処法を提示してくれる。

あるいは『今月はまだ sem-r.com の URL を送信できます』といった、利用のアドバイスを通知してくれる場合もある。


Bingウェブマスターツールは使うべき?

以上、主に Bingウェブマスターツールの中でも SEO に関連する機能を紹介してきた。

Bing 完全依存のデータはさておき、インバウンドリンクのデータのように(Bing という検索エンジンに全く興味関心がなくても)使えるデータはあるので、一部の使える機能は存分に活用しますというスタンスで、たまに使ってみてもいいのではないだろうか。

Bingウェブマスターツール
http://www.bing.com/toolbox/webmaster





記事カテゴリ:SEO(検索エンジン最適化)
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