Google I/O 2019 セッションレポート Google Search:State of the Union #io19jp #io19

Google I/O 2019 のセッションの1つ、Google Search State of the Union について。ウェブ検索のお話ですので、検索エンジン集客に関心のある方向けです。


公開日時:2019年05月12日 14:56

2019年5月9日、Google I/O 2019 3日目に開催されたセッション Google Search: State of the Union について紹介します。前半は Martin Splitt 氏による How Search works (the short version)、後半は John Mueller 氏による画像検索について。

Google I/O 2019 のセッション Google Search State of the Union に登壇した John Mueller 氏と Martin Splitt 氏

Google I/O はキーノートを含むすべてのセッションが YouTube で公開されています。英語が不自由ない方は、ぜひ動画を視聴することをお勧めします。

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検索エンジンを支援する必要性と、ウェブサイトの定義

最初に John Mueller 氏がセッションの概要を紹介。 1998年当時の Google 画面(イースターエッグで参照可能、PC から次のリンクをクリック ※ スマホから閲覧不可:https://www.google.com/search?q=google+in+1998)を見せたうえで、この20年あまりで検索が進化してきたこと、検索結果も単なるテキストと青いリンクのシンプルなものから変わってきたこと、サイト運営者向けに提供しているツールやレポート(Search Consoleなど)も強化されてきたことを話したうえで、まず検索の仕組みを理解するところから始めましょうと述べて Martin Splitt 氏にバトンタッチします。

  • 検索エンジンを支援する:検索サービスは、検索利用者の視点からはとてもシンプルなもの。検索窓にキーワードを入力して検索ボタンを押すと、関連性のあるリンクが表示される。それだけ。でもサイト運営者や開発者の視点からは、ちょっと複雑なもの。実際に検索を機能させるためには、一緒に連携しなければならないことがたくさんある。(Google検索に限らず)検索を支援する、検索エンジンがコンテンツを理解するのを手助けして、物事をもっとスムーズに実行する(=SEO)こともできる。
  • 検索を考えるときの「ウェブサイト」の定義:ウェブサイトもウェブ技術やプラットフォームの進化で変わるもの。だから検索を考えるときの「ウェブサイト」とは何か考えなければならない。検索における「ウェブサイト」とは、次の条件を満たすものだ。それは (1) ウェブに公開され URL でホストされるもの、(2) 誰もがアクセスできるもの、(3) Google にページの登録を許可しているもの、(4) どのブラウザでも閲覧できるもの -- 検索させるためには以上の要件を満たす必要がある。

    次の具体例はすべてウェブサイトだ。まず従来の HTML で記述されたシンプルなウェブページ。PWA (Progressive Web Apps)もウェブサイトで Google はインデックスする。JavaScript を多用した Web Apps もウェブサイトに当てはまる。AMP、Angular JS, React, VueJS などの技術を使っていても、ウェブサイトだ。


クローリングを容易にするために


クローラ(Googlebot)の役割とインデクシング

世界には 130,000,000,000,000 ものページがある。インターネットのウェブページを収集しているのが Googlebot(クローラ)だ。Googlebot はとても忙しい。では自分のウェブサイトを登録してもらうためにはどうするか?

  • 典型的な例は、すでに Google がインデックスしているページからリンクを受けること。URL を検出することで登録してもらえる。Search Console から申請する方法もある。
  • Googlebot があなたのサイトを訪問したら、今度は(そのサイト内の)すべてのリンクを発見し、ページを収集していく。つまり Googlebot は (1) あなたのサイトへの参照が必要である、(2) ページ同士がリンクされてること、(3) a href のマークアップが必要、(4) Googlebot のアクセスが許可されていること(robots.txt)が必要である。
  • API やフィードによるページの発見方法もある。サイトマップページ(XMLサイトマップ)の用意、RSSフィード、そして Google for Jobs(しごと検索)や ライブストリームズのための構造化データを持っている場合は、インデクシングAPI を使う方法がある
  • クローリングの状況(登録状況など)は Search Console から確認できる
  • 「クローリング」の意味。今日のウェブサイトは JavaScript を活用してコンテンツを生成することも多い。こうしたサイトにおいてクローリングはどのように行われているのか?コンテンツを理解するために、Googlebot はレンダリングを行っている。

最新版のWRSを利用していく(Googlebot is now evergreen!)

コンテンツを理解するためにレンダリングをしている。

Googlebot は最新バージョンの Chrome レンダリングエンジンを利用していく

WRS(Web Rendering Service) のバージョンや仕様、更新のタイミングについて様々な疑問があることは承知しているが、持続的な戦略を立てるようにしているので、皆さんは心配無用。Googlebot は現在(2019年5月時点)の最新のChromeレンダリングエンジン(バージョン71)に更新しており、今後も継続的に(Evergreen)最新のものにアップデートしていくことを表明する※。

※ 別のセッションにおいて、この更新のタイミングは Chrome に最新バージョンから "a few weeks"(数週間)で対応したいと説明している

「(WRSの更新について)我々が注意する必要があるのか?」といった質問、つまりサイトのインデクシングについて心配する声を数多くもらったが、心配する必要はない。我々は先月から最新の Chrome を導入しておりテストしているし、注意深くレンダリングを監視している。。いまインデックスされているサイトは、最新の Google Chrome でレンダリングされたものだ。ユーザーエージェントを変更する際は、事前に告知する。

And you don't have to worry about things anymore. So that's why we decided to not only update to the latest Chrome but keep it Evergreen. So that's the big news here, really. This is not just a one-time update, and then you have to wait again. We'll keep continuously updating Googlebot with this new Chrome release that's coming out.


検索結果の50%以上がモバイルページのインデックス(MFI)

モバイルが主流になった時代にあわせてモバイルファーストインデクシング(以下、MFI)を昨年導入した。多くのユーザーがスマホを利用していることにあわせ、Googlebot もスマートフォン対応サイトをインデックスする。現在、検索結果の50%以上はモバイルページのインデックスだ。最終的には 100% モバイルページのインデックスを目指すつもり。

MFI とは、モバイル版ページのみインデックスするという意味ではない。デスクトップPC版ページも(それしかない場合)引き続きインデックスする。

So not only are we indexing and rendering most sites with a smartphone user agent, we are actually also seeing more than 50 percent search results now being actual mobile sites. And I think that represents the users on the web much, much better than it had been before. But none of this would have been possible without your support. Every single one of you who is making websites that work great on mobile has helped us so much, and we are very grateful for that. Thank you so much for your support, and I hope that we get your continued support on this. So this is for you all. Thank you very much for helping us with this one.


MFI対応の注意事項

モバイルページは基本的に PC版ページと同じであること。たとえばテキストコンテンツ、構造化データ、画像、ビデオ(モバイルが再生をサポートする形式で)、canonical などのメタデータ。そしてモバイル版サイトのために別URL(たとえばm. など)を用意することは避ける、レスポンシブウェブサイトを勧める。


クロール、レンダリング、そしてインデクシング(登録)

クローリングのあとの話。レンダリングした後は、コンテンツをインデックスする。ページのタイトル、META データ、見出し、テキスト、画像、ビデオ、構造化データ、その他いろいろ。テキストもいいが、画像は視覚的に情報を瞬時に伝えることができる。

画像コンテンツも大切だよねという話をしたところで、Martin Splitt 氏から John Mueller 氏にバトンタッチ。Working with images について。


画像情報の大切さと画像検索の改善

ハロウィンのコスチュームを探す、結婚式の計画、誕生日パーティー、部屋のデザイン、ファッション、医療。こうしたビジュアル情報を求める意図(Visual Intent)を持ったユーザーが Google画像検索を利用している。つまり Google画像検索経由で来訪するユーザーもさまざまなサイトにとって価値があるということだ。

また、画像検索のユーザーは単に画像を求めているのではない、そこに内在するコンテンツへの入口としての画像を探しているのだ。そこで我々は画像検索にたくさんの改善を行った。

画像検索結果の改善例

Or maybe you're just using [gifs?] to respond to a text you received. So we realize that with all of these things that users come to Google Images for, from planning an event to learning about fashion, they're not just looking for the image. They're looking at the image as a gateway to the content underlying it. The image is sometimes just an ideal snippet to show and search.

まず、単純に画像を羅列するのではなく、コンテクスト(周辺情報)となるキャプションを追加した。このコンテクストにより、ページが何について記述されているか理解する助けとなり、自分が本当に興味のあるページへアクセスすることが可能となった。


画像最適化のための推奨事項

  • 関連性がある高品質な画像を持つウェブサイトを構築する
  • ページ上部に画像を配置し、その周辺に関連性のあるテキストを用意する
  • 画像にテキストを埋め込まない(画像に記述されたテキストは認識できない)
  • 構造化データを活用する
  • ファイル名称とURL構造は画像を示すわかりやすいものに
  • img src で記述する、CSSファイル内の画像はクロールしない、picture 要素や lazy-loading が利用できる
  • robots.txt で画像格納フォルダのアクセスを拒否しないこと


High-Resolution Image Opt-in Program

高解像度画像を検索結果に提供出来るオプトインプログラム。スライド資料によると、Google画像検索結果に他よりも大きな画像を表示している(関連記事:Google、高解像度画像を掲載できる High Resolution Image Opt-in Program を発表 #io19jp)。構造化データを利用し、Search Console から設定する。画像検索結果で目立つことで検索利用者のアテンションを得られるメリットも。詳細は後日公式ブログで。

Users really love seeing larger images since they can provide a lot more context about a page. And accordingly, showing bigger images in Search can give your pages a little bit more attention. So if you have large images on your website and you want to make those accessible to users directly through Google products, you'll be able to opt into displaying these soon.


Google Discover でも大きな画像が利用可能に

Google Discover は2017年にローンチし、月間アクティブユーザーが8億人に。検索せずに関心が高そうなコンテンツを提示できる。大きな画像はページをよりユーザーに魅力的なものにすることができる。そこで上記画像検索だけでなく、Google Discover でも大きな画像を利用可能にし、サイトの集客力を高められる。こちらも詳細は後日ブログで告知。

Users get to their Discover experience in the Google app, on the google.com mobile home page, or by swiping right on the home screen on a pixel phone. It's grown significantly since launching in 2017 and now helps over 800 million monthly active users get inspired and explore new information, perhaps from your website as well. So Discover surfaces the best of the web regardless of publication date, from recipes all the way over to human interest stories, to fashion videos, and more.


ARを利用した3D画像の表示

キーノートで紹介された、検索結果から 3Dモデルの画像を参照できる機能。別記事(Google、レンズとARを検索に組み込み、立体的な情報を提供可能に #io19jp)を参照のこと。オープンソースのモデルビューア使うと専門知識なく3Dコンテンツ加えられる。

So today, we're working with a small set of partners to start bringing this content from websites into Search. We hope to be able to index more models from other sites in the future. They're various tools that you can already use to bring your 3-D content to the web. For example, the Open Source Model Viewer component makes it really easy to add 3-D content without needing to have any specialized knowledge. So this is the same viewer that powers, essentially that features in Search as well.

画像検索からスワイプでAMPページに Swipe up to navigate

画像検索からスワイプすることで AMPページに移動できる新機能。ユーザーが画像をタップすると、Google がページをプリフェッチ&プレビューをレンダリングして画面下に配置。ユーザーがスワイプすると即座にページを表示する。こちらも詳細は後日ブログで告知(動画の28分あたりのデモを参照のこと)。


構造化データのマークアップ

JSON-LD(推奨)、Microdata、RDFa などで構造化データのマークアップを行う。マシンリーダブルに。


参考ドキュメント

この後は駆け足で説明が続くのですが、スライドにて紹介されていたリンクは以下の通り。

Yeah. Users love really high-quality, large images and showcasing your site in Google Products, like Search and Discover. So we'll have more on that soon. And there are many ways that your content can be highlighted in Search, so it's worth checking out the Search Gallery and our documentation to find out what works for you.

Explore the search gallery
https://developers.google.com/search/docs/guides/search-gallery

More guidance on building high-quality sites
https://webmasters.googleblog.com/2011/05/more-guidance-on-building-high-quality.html

ユーザーを最優先する
https://www.google.com/search/howsearchworks/mission/users/

構造化データ How-to
https://developers.google.com/search/docs/data-types/how-to

構造化データ Q&A Page
https://developers.google.com/search/docs/data-types/qapage

構造化データ FAQ Content
https://developers.google.com/search/docs/data-types/faqpage

Help Google Search know the best date for your web page
https://webmasters.googleblog.com/2019/03/help-google-search-know-best-date-for.html






記事カテゴリ:Google 2010-2019, SEO(検索エンジン最適化)
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