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米アマゾン・ドット・コム、独自の検索技術の開発会社を設立

米Amazon.com が独自に検索技術を開発しようとしているそうです

Amazon Plans Search Service To Drive Sales [WSJ.com]

http://online.wsj.com/article/0,,SB106443868213489300,00.html

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Amazon.com が独自検索技術の開発に着手するのは、オンラインショッピングを行う時に直接特定の小売りサイトにアクセスして購入するよりも、検索エンジンでWeb検索を行って検索結果の中から見つけた小売りサイトから購入する消費者が増えている傾向が背景にあります。

Amazon.com は Google と提携し Amazon.comサイト内に Google 広告が掲載されるだけでなくWeb検索も利用可能になっています。しかしトラフィックの行方を左右する検索技術を Google に依存したままでは戦略が Google によって規定され独自の戦略をとれなくなるとともに、Froogle というショッピングエンジンを開発する Google に顧客を奪い取られかねません。オンラインリテーラーたる Amazon.com の優位性を今後も維持し成長させていくためには検索技術を自社で持つ必要があるわけです。

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「検索があらゆる種類の取引をもたらすものとして認知されつつあり、消費者は情報を探しているだけじゃなく商品を買うところを探しているのだ」と SearchDay 編集者の Chris Shermanはコメント。

検索市場で圧倒的に優位な地位を持つ Google に対して、Microsoft は自社での検索技術開発に着手。Yahoo!は altavista と Alltheweb、Overture 買収に加えて Yahoo!Shopping と Yahoo!Product Search でeコマース検索サービスを強化。eBay も自社の多くの顧客である SOHO/中小企業が eBay だけでなく Google も利用しているため検索技術に関心があるといわれます。

検索エンジンがインターネットトラフィックにもたらす影響力が増大した今、Amazon.com, eBay の小売会社と Google / Yahoo! MSN 等の検索会社との直接競争が鮮明になりつつあります。

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