米Google Inc. が米Primedia Inc.のペイパークリック型広告(PPC広告)の Sprinks を買収したというニュースをお伝えしましたが、この買収戦略についての分析。
米Google が 米Primedia社のPPCプロバイダー部門、Sprinksを買収したというニュースをお知らせしましたが、この Google の買収戦略について専門家が様々な分析をしています。
まず、米SearchEngineWatch.comのDanny Sullivan氏。
"In one move they've wiped out a competitor and gained distribution," Danny Sullivan, editor of SearchEngineWatch.com, said regarding Google's pact to buy Sprinks, which battled Google as well as Yahoo Inc.'s (NasdaqNM:YHOO - News) Overture Services for customers.
Sprinks を買収することで市場における競合を1つ排除しつつそのネットワークを取り込んだとする見方。
また、次のように米Microsoftに対する牽制という見方もあります。
"With Sprinks, they turn the screws on Microsoft," a source close to Google said, noting that the Google's Sprinks purchase takes a potential acquisition off the table and makes Microsoft more reliant on Yahoo unit Overture for its online advertising services.
Microsoftはアルゴリズム検索及び広告型検索の技術開発を行っていますが、Microsoftの過去のネット戦略をみると、中小の技術開発会社を買収という手段で外部から資源を獲得した上で新市場に参入していくという事例が少なくありません。そこで今回も中堅のPPCプロバイダーを買収することで早期の有料検索市場への進出と事業基盤の確立を図るのではないかという見方があり、その候補として Sprinks の名前が挙がることはありました。ただ、今回のように Google が買収をすることで Microsoft に買収先候補の選択肢を消滅し、当分の間 MSN にとっての競合である Yahoo!の傘下にある Overture へ依存せざるを得なくなったわけです。
ちなみに、Sprinks は Microsoft と NBC によるジョイントベンチャー、米MSNBC のネットワークにコンテンツ連動型広告を独占的に配信しているPPCプロバイダーでした。
[Source]
UPDATE - Google buys Sprinks ad service from Primedia [Reuters / Friday October 24, 6:21 pm ET]
http://biz.yahoo.com/rc/031024/tech_google_sprinks_3.html
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