Googleアドワーズ広告を巡る知的財産権(商標権)侵害の問題で新たな動きがありました。
Google が他社が商標権を持つキーワードを販売することが商標権の侵害につながるかどうかの確認請求を米カリフォルニア州サンノゼの地方裁判所に対して行いました。
これは、インテリア装飾の専門店、米American Blind & Wallpaper Factoryとの争いが発端。American Blind は Google に対して同社が商標権を持つ、あるいはそれに酷似するキーワードを販売しないように求めていました。Google は 同社が商標権を持つキーワードについては広告表示を中止したのですが、記述的な語句に対しては(キーワード販売の停止を)拒否したのです。
USA Today を引用しますと、
American Blind's letters cited as precedent a judgment it received from the U.S. District Court for Eastern Michigan, which barred defendants from using American Blind's trademarks, service marks or the word "American" in any variation or combination with the word "blinds" either singular or plural.After talks with American blind, Google stopped allowing the company's competitors to use its trademarks to trigger ads.Nevertheless, Google did not block variant terms such as "American blind," saying they are descriptive terms that other advertisers have the right to use. (USA Today)
American Blinds (American Blind) といった商標権を直接侵害するキーワードについては、Google は主張を認めました。しかし、記述的な語句、例えば "American blind" (※blind が小文字になってる)の語句は American Blinds 社の主張を受け入れなかったわけです。
これに対して American Blinds 社は告訴するぞと脅しをかけてきたわけで、だったら先に裁判所に指導を仰ごう、ということで今回のような動きになったわけです。
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非常に難しい問題で、商標権の侵害にあたることが認められてしまうと、日本であれば「デジカメ」(三洋電機の商標)なんかもNGになるわけで。記述的な語句までNGになるとキーワード広告そのものの価値が減少してしまいそうです。
[Source]
Google asks U.S. court for ruling on trademarks [USA Today]
「検索キーワードの販売は商標権の侵害?」--米グーグル、裁判所に確認請求 [CNET Japan]
[関連]
Google France、知的財産権訴訟で罰金を命じられる
[参考]