検索エンジン AlltheWeb の SEO対策について。Google寡占の国内では AlltheWeb はマイナーですが米Yahoo!に買収された今、もしかしたらお目にかかるかもしれませんので基本的な事項くらい学んでおきましょう。
AlltheWeb(読み:オールザウェブ)はノルウェーの検索技術開発会社、Fast Search & Transfer (FAST) が運営していた検索エンジンサイトでした。過去形になっているのは 2003年2月に FAST のWebサーチ部門(=つまりAllTheWeb)が米Overture Services Inc. によって買収されたからです。PPCプロバイダーで大きく成長した Overture が PPC広告とアルゴリズム検索を組み合わせた、包括的な検索ソリューションを提供するための戦略的買収でした。Overture はこの直前にも同じくアルゴリズム検索大手の米Altavista を買収していました。
しかし、2003年7月、Overture が 米Yahoo! Inc. によって買収されたため、AlltheWeb は Yahoo! のものとなりました。Yahoo! は2002年12月に Inktomi を買収していましたので、今回 Overture を買収することで Yahoo! は Inktomi、AlltheWeb、altavista の3つの検索アルゴリズムを保有することになりました。
こんな変遷をへて今の AllTheWeb があります。AllTheWeb のトップページ下をご覧下さい。" Copyright © 2003 Overture Services, Inc. " という記述がありますね。
ところで日本で AllTheWeb アルゴリズム検索を採用している検索ポータルは皆無です。唯一、@woman が Overture の PPCと一緒に採用したくらいですので国内のサーチトラフィックへの影響度はゼロに等しい状況です。ではなぜ、わざわざAllTheWeb のSEO対策をとりあげるか? - 将来、Yahoo!JAPAN が Google に変わるアルゴリズム検索として AllTheWeb を採用する可能性がゼロではないからです。
サーチトラフィックがeビジネスに与える影響度が強大になり利益をもたらす有望な市場となった今、Yahoo! はこのインターネット検索市場に積極的な攻勢をかけています。それが昨年12月のInktomi買収や、今年7月の Overture Services Inc. 買収、そして9月から開始したショッピング検索 Yahoo! Product Search です。幾多の買収を通じてアルゴリズム検索を有する今、他社の Google を使う必然性はないわけです。これが「将来 Yahoo! はGoogle を切り捨て、新しい検索サービスを導入する」といわれているゆえんです。実際2003年8月には Yahoo!Australia が Inktomi の試験テストを行っていました。
さて、Yahoo! は地域・国によって運営ポリシーが異なるため、他のある国・地域のYahoo!が検索エンジンを他に切り替えたからといって必ずしも他の Yahoo!が追随するわけではありません。Yahoo!JAPAN が将来的に Google と仲良く提携し続けるのか、それとも自社で保有するアルゴリズム検索に切り替えるのか、それはわかりません。ただ、検索エンジンとしての性能をみた場合、Inktomi、Altavista、AlltheWeb の3つを比較すれば日本市場で採用される確率が最も高いエンジンを1つ選ぶならそれは AlltheWeb でしょう。(もしかしたら、このいずれでもないかもしれませんが。ここではあえて1つ選ばれるとしたら、という前提で書いています)
以前、「Google が支配する世界の危険性」コラムでも書きましたが、ある日突然 Yahoo! が他の検索エンジンに切り替えて、その新検索エンジンに関する知識がなにもないと困るでしょう。インターネットで商売を行っていて、しかもサーチトラフィックに大きく依存しているeコマースサイトであれば、「検索市場は不確実性が高い」ということを念頭においてリスク回避のための手段を講じておくことは決してマイナスにはなりません。
ということで、何回かにわけて AlltheWeb 対策について書いていきます。