米Microsoftが5月19日から開催するadvance08にて、新しいLive Searchプロダクト「Microsoft Live Search CashBack(ライブサーチ・キャッシュバック)」を21日にも発表する。
Microsoft Live Search CashBackはeBayやPayPalとのパートナーシップによるプログラムで、Live Searchを利用して購入をしたユーザーに対し、キャッシュバックを行う。この技術は2007年9月に買収したJellyfishをベースにしている。Barnes & Nobleの幹部は、Jellyfishのパイロットプログラムを利用し、クリックスルーや購買が増加したと述べている。
Microsoft to Launch "Live Search Cash Back" Tomorrow [SearchEngineWatch]
http://blog.searchenginewatch.com/blog/080520-171529
What is Live Search cashback ?
http://search.live.com/cashback/faq
advance08
http://advertising.microsoft.com/advance08-home
Jellyfish.com
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Microsoftが検索数を増やすためにユーザーにインセンティブを与えるケースはこれが初めてではない。ゲームを遊びながら検索するLive Search Clubというサービスがあったほか、2007年3月にはLive Searchを従業員に利用させている企業に報酬を支払うプログラムを試験的に実施していたことも明らかになっている。
日本でも以前、Ask.jpがネットマイルのポイントを付与するプログラムを実施していたし、世界を見渡せば一定の検索回数ごとに宝くじが当たる検索サービスなど、かつてインセンティブ型サーチで検索数をのばそうとした企業は少なくない。しかしながら、こうした試みを行って検索数を増加し、かつそれを維持し”成功した”と呼べるような企業はない。
Microsoftは日本はもちろん、グローバルで見ても検索数のシェアが低下しており、歯止めをかける必要があるとともに、Yahoo!やGoogleユーザーに何らかの形でLive Searchに接触させ、試用させる必要がある。Live Search cashbackはGoogleやYahoo!へと立ち去っていったユーザーを一度は呼び戻し、もう一度Live Searchを使う機会は与えるかもしれないが、それが検索シェアの獲得、まして検索広告の収益にどの程度結びつけられるかは未知数だ。
(※Yahoo!JAPANの場合は、すでに検索シェアを持っているのでポイント付与は他の検索エンジンにスイッチングさせない動機を与えることになるのでOK。MicrosoftはマーケットにおいてYahoo! JAPANとは対極のポジションにある)