Yahoo!検索スタッフブログによると、Yahoo!検索サイトエクスプローラーの「リンクスパム報告」機能を通じて報告されたURLの90%以上が実際にサイトスパムだったという。
Yahoo!検索サイトエクスプローラーとはサイト管理者が検索エンジンでの登録・掲載状況を把握するためのツールで2005年11月に米国で、2008年5月に日本語版が公開されている。
リンクスパム報告機能は同ツールが備える機能の1つで、リンクファームなど検索エンジンスパムに該当する、またはその恐れがあるようなサイトからリンクが張られていた場合に、それをYahoo!JAPANに報告することができる。これは (1) 自分のサイトが悪意ある一連のサイト群の一部であると誤って判断されることの防止、(2) 良質なサイトの保護、という目的がある。ユーザーから寄せられたデータは集計され、アルゴリズムの開発やスパム判定機能の強化に活用されるほか、報告されたデータの目視チェックも行っている。
今回発表されたデータは、2008年5月以降に報告された数万件のURLをランダムに抽出し、Yahoo!が目視確認を行った結果。報告されたリンクの90%以上が実際にスパムサイトだったという。なお、Yahoo!JAPANがスパムサイトと判断する一例として、「アフィリエイトのみで中身がないサイト」、「ある特定のサイトへの誘導が目的のサイト」、「自動で作成された文章に、アフィリエイトを掲載しているサイト(いわゆる「ワードサラダ」)」、「他サイトからの引用で記事を作成し、アフィリエイトを貼り付けているサイト」などをあげている。近年は複数のブログサービスに一括して他サイトからコピーしたり自動生成した文章を自動的にアップロードするスパムツールが横行したり、MovableTypeやWordPressなどのCMSを利用して短期間に大量のサイトを生成しリンクを張り巡らすことでSEOを実施する法人・個人が増加したことで、Yahoo!が挙げた種類のサイトは増加している。
なお、Googleもリンク売買(Paid Link)やスパムサイトを報告するためのフォームをGoogleウェブマスターツール利用者向けに用意しており、報告されたデータは新しいスパムフィルタやアルゴリズムの開発に役立てていると同社社員は説明している。
リンクスパムとして報告されたURLのほぼすべてが「スパム」 [Yahoo!検索スタッフブログ]
http://searchblog.yahoo.co.jp/2008/10/url_yahoo.html
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昔、Inktomi(現Yahoo!)に話を伺ったところ、submit URL (サイト登録)フォームから送信されるURLの97%がスパムサイトだったそうな。