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Google、説明文に評価レイティングや価格を表示する「リッチスニペット」を公開

米Googleは2009年5月12日、検索結果のスニペット(説明文)に、評価を星(☆)の数で表示するレイティングや、価格情報を表示できる「リッチスニペット」(rich snippets)を発表した。この機能は現在アルファ版で、全検索の5%から20%程度に適用させている。

[UPDATE] 2011/06/02 検索3社が協力して構造化データマークアップを標準化、Schema.orgイニシアティブ発足

リッチスニペットは検索結果に表示される複数の候補(リンク先ページ)から、ベストのページを見つけ出すことを支援するための機能拡張。たとえばgoogle.comで「Drooling Dog Bar BQ」と検索すると、検索結果の該当ページのタイトル下に、評価レイティングと価格を表示する。ユーザは検索結果でこうした情報を知ることで、どのリンクをクリックすることがベストか判断できるようになるという。

このリッチスニペットは、Googleが検索技術を駆使してページ構造を解析し、自動的に表示しているわけではなく、サイト運営者側からマイクロフォーマットやRDFaで記述された構造化データ(structured data、日本名:Google Page Map データ)を提供する必要がある。

"Google Page Map データ"(構造化データ)を使うとページ本文中の概要や評価、価格など主要な情報を検索結果のスニペットに表示できる。Google Page Map データはXMLマークアップを使って簡単に書くことができ、ウェブページに直接埋め込んでおく。

たとえば、中華料理店のレビューページに関する情報を検索結果に埋め込みたい場合、次のようなイメージになる。

<span xmlns:v="http://rdf.data-vocabulary.org/" typeof="v:Review">

<span property="v:itemReviewed">Tsuji Restaurant</span>

<span property="v:reviewer">Tsujil</span>

<span property="v:rating">4.7</span>

<span property="v:dtreviewed">1st April 2009</span>

<span property="v:summary">Best Cooking</span>

</span>

同社によると、Google Page MapデータのXMLブロックには、アイテムデータオブジェクトとレビューデータオブジェクトの2つの情報を含めることができ、少なくとも1つを設定する必要がある。また、Google Page Mapデータに含める情報は必ずウェブページ上にも存在しなければならない。これは検索結果に表示する情報とリンク先ページの情報が同一であることを担保することと、適当なデータを埋め込んで悪用されることを防止するためのルールのようだ。

現在、Googleは構造化データとしてhReviewマイクロフォーマットをサポートしている。ただし、評価カウント、ジャンル/カテゴリ、価格/価格帯、日付/リリース日は対応していない。また、Googleによると2009年5月13日時点でリッチスニペットに対応しているのは、人物(People)とレビュー(評価)のみのようで、今後、対応範囲を徐々に拡大していく予定だ。

More Search Options and other updates from our Searchology event [Google Blog]

http://googleblog.blogspot.com/2009/05/more-search-options-and-other-updates.html

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