米Googleは2010年3月3日、検索サービスをパーソナライズ化するための新機能として、スター(星印★)をつける機能を公開した。
新機能は、検索結果の各見出しの右横にスターの欄が登場。お気に入りや重要だと思ったページにスターをマークをつけておくと、次回、それに関連したキーワードで検索した時に検索結果の最上部の専用枠に表示される。検索ユーザの行動を分類すると、過去に訪問したウェブページを再度訪問する目的の検索(re-find query)も少なくなく、スター印をつける機能はこうした検索行動を支援する。
スターはGoogleブックマークやGoogleツールバーと同期し、どのパソコンからも同じスターマークがついたウェブのリストを参照できる。
あわせて今回のスター機能は、検索結果をカスタマイズするSearchWiki(サーチウィキ)の代替となることも発表された。SearchWikiは2008年11月に米国で、2009年5月に日本でも公開された検索結果のカスタマイズサービスの1つで、検索順位の変更やコメントの付与、検索結果からの削除など、自分自身で好みの検索結果を作成できるサービスだった。しかしGoogleは公式ブログで「将来の参照用のためにウェブをマークするというアイデアを好むユーザは多かったが、検索順位を自分で調整することをユーザは好まなかった」との説明からも伺えるように、SearchWikiは利用が進まなかったようだ。SearchWikiは登場当初から専門家だけでなく一般ユーザからも不評だったが、結果その通りになったといえよう。
Stars make search more personal
http://googleblog.blogspot.com/2010/03/stars-make-search-more-personal.html
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過去のインターネット検索の歴史を紐解くと、ユーザは検索するために検索サービスを利用するのであって、その並び順の整理には興味がないのですよ。
たとえが適当かどうかわかりませんが、書店(図書館)にいった時に本や雑誌の並び方を自分で整理しながら目当ての本や雑誌を買う(借りる)人っていませんよね。それと同じです。適切な並び方は、ユーザの手を煩わせることなく、意識することなく、提供者側(=グーグル)が行わなければいけません。
この無意識(機械的)なパーソナライズのアプローチが、ブラウザ言語/IPアドレスによる地域判定や、クッキー/Googleアカウントによる過去の検索履歴を参照するパーソナライズ検索です。明示的なパーソナライズは、今回のように再訪問や定期訪問のページを再発見することを支援するのが主になるでしょうか。