Yahoo !JAPANが検索エンジンのバックエンドにGoogleを採用することが7月に発表された。切り替え時期について正式な発表は行われていないが、YSTからGoogleへの移行のための準備を進めている模様だ。
私の自宅のPCの1台にて、Googleの自然検索結果を表示するYahoo! JAPAN検索を確認することができた。
通常のYahoo! JAPAN検索結果は、画面最下部に「Search Results provided by Yahoo! Inc.」の文字が表示されるが、Googleの自然検索結果が表示される画面においては同表記がない。検索順位はGoogleでパーソナライズ検索をオフにした状態(ニュートラルな検索結果)と比較うると、多少の違いはあるが基本的に同じだった。ただし「違い」はGoogle検索パートナー(BIGLOBEやgooなど)における違いと同程度のものであり、Yahoo! JAPAN が独自にランキングに味付けをするといった類のものではない。
なお、自然検索結果以外の部分、広告表示や関連検索ワード、JWordなどの変更を確認することはできなかった。ただし、Yahoo!検索プラグインによる詳細情報は表示されない、Yahoo! JAPAN各プロパティの関連情報が表示されないなど、自然検索結果と深く関係する機能は現時点では実装されていない模様。たとえば「麻婆豆腐 レシピ」と検索すると、従来の(YSTの)Yahoo! JAPAN なら料理写真や調理時間の情報を表示するが、Google導入テスト中の画面ではそれらは一切表示されない。
逆に、Google独自の機能(ユニバーサル検索によるニュースや画像、動画の表示、ローカル検索、各種パーソナライズ、ソーシャル、リアルタイム検索など)もYahoo! JAPAN上では反映されていない。(追記:サイトリンクはYahoo! JAPAN上のSERPにそのまま表示されることを確認(例 レクサス など)
検索キーワード「SEO」
a) Googleの自然検索結果表示画面(一部ユーザに向けたテスト)
b) YSTの自然検索結果表示画面 (従来のもの)
※ それぞれの画面キャプチャは、2010年9月9日午前3時20分前後のもの
検索キーワード「ねこみみ」
a) Googleの自然検索結果表示画面(一部ユーザに向けたテスト)
b) YSTの自然検索結果表示画面 (従来のもの)
検索キーワード「c300」
解釈・処理方法が異なる検索ワードや、両社の検索アルゴリズムの違いが顕著に表れるキーワードを選ぶと、検索結果の違いがはっきりと出る。今回は「c300」を例に。
a) Googleの自然検索結果表示画面(一部ユーザに向けたテスト)
b) YSTの自然検索結果表示画面 (従来のもの)
今後、Yahoo! JAPANとGoogle検索エンジンとの融合を進めていき、正式リリースを目指していくのだろう。検索画面・機能をみる限り、今回はGoogle自然検索結果をそのまま表示しただけの状態なので、近日に正式ということはなさそうだ。