SEMリサーチ

企業で働くウェブマスター向けに、インターネット検索やSEOの専門的な話題を扱います

Googleから警告文が届いた場合の、正しい対処法

ここ半年あまり、色々な場面でGoogleのパンダ・アップデートについて尋ねられる機会が多くなりました。Googleは現時点(2012年2月28日)において、日本語・韓国語・中国語の3言語においてパンダ・アップデート(相当のアルゴリズム変更)を正式に実装した、という公式見解は出していません。しかしながら、様々な状況証拠から、おそらく部分的に導入をしているのであろうというのが私の個人的な見解です。

さて、欧米で話題になっているから自然と日本でも注目されるパンダ・アップデートなわけですが、本当はパンダ・アップデートなんかどうでもいいのです。いえ、すでに一部でその影響を受けているサイトが出てきているので重要でないことはないのですが、とりわけここ日本ではもう1つ、注意しなければいけないことがあるのです。

日本の企業担当者が注意しなければいけないことは、海外ではあまり報告例を見ない[訂正、本文最後に記載] 、日本国を中心としてGoogleが実施しているであろう、リンクスパムの取り締まりの方です(※ 欧米では単に日常化してるだけ、という可能性あり)。

Google Japan によるスパムリンク取り締まり強化

2011年6月下旬ごろより、日本語サイトのウェブマスターに対して、次のような(後ほど紹介)、PageRankを上昇させることのみを目的としたリンクが多数検出されたことを警告するGoogleからのメッセージが届くようになっています。

欧米では廃れてきているにも関わらず日本ではなぜか人気な、ほぼ外部リンクのみによるSEOを提供する会社が多いことも要因になっていると考えられますが、結果として(一部のSEO会社が超低品質リンクを大量生産することで)少なくない数のウェブサイトに対して、Googleから不自然なリンクを警告するメッセージを受け取っているようです。Googleが開設するウェブマスター向けグループフォーラムほか、Yahoo!知恵袋やOKWave、はてななどのQ&Aサイトにて多数の報告や相談が寄せられていますね。

適切な状況説明をしないSEO会社

ここで本題ですが、残念ながら私が把握している限り、次の問題が発生しているようです。

  1. Googleからの警告メッセージの意味や取扱を理解していない
  2. 一部のSEO及び広告代理店がクライアントにウソの説明をしている

まず第1に、警告メッセージを受け取ってもその後に行うべきアクションを理解していない、あるいはそのメッセージの意味を理解しないために頓珍漢な対応をしているSEO会社や企業がいるということです。

欧米では黎明期のWebmasterWorldを通じた、GoogleGuy(←懐かしい!)によるアドバイスや報告から始まり、webmaster、info@ 宛のメールによる警告、ウェブマスターツールを通じた警告と、Googleからの警告メッセージ送信にも長い歴史があり、それを学んできた人はどう対応すればいいのかを理解しています。しかし日本でGoogleからの警告メッセージが(日本語で)届くようになったのは比較的新しいですし、この対応について十分なノウハウや知識を有する人材がいないのでしょう、特に人の入れ替わりが激しい会社だと、ある時点で優秀なSEO担当者が保有していたノウハウや知識が、退職したタイミングで失われてしまうことも少なくありません。SEO事業10年といっても、実は中身が空っぽだったりすることもあるわけで、むしろSEOで事業をドライブさせているような事業会社の方が、うまい具合にノウハウや知識が社内共有・継承されていくために、はるかにSEOに詳しかったりするくらいです。

※ 一般的に欧米では、SEOは少なくとも2年以上の業務歴がないと一人前とはみなされません。同様、SEOから離れて2年以上経過した人間も評価されません。検索業界の変化が早いからです

広告代理店やSEO会社サイドでさえこのありさまなのですから、企業側にこのメッセージの理解とその後の対処方法を理解している人はなおさら少数でしょう。

2点目ですが、「ウソ」といいますが、(1) 本当にSEOを理解していないから意味不明な回答をしている(に違いない、そう信じたい)ケースと、(2) 自分たちが張った外部リンクが原因だと追究されないための言い逃れの手段として用いているケース、の2つが考えられます。少なくとも、「不誠実な説明を行っている」と判断できる事例が直近数カ月の間で増えていると思います。

個人的には、外部リンクだけで順位を上げますという(依頼側からすればある意味楽な)ところに依頼して、その結果としてGoogleから警告メッセージを受け、それへの対処方法を間違えてGoogleからインデックス削除されたとしても、はっきりいって自業自得だとは思います。SEOの本質は何たるかを理解せずに安易な意思決定がもたらした結果でもあるのですから。しかし、あまりに多くの(類似した)相談も増えておりますし、あまりに気の毒ですので、ここで情報を整理すると共に、私の見解を述べたいと思います。

一応「私の見解」と形式的にお断りしておきますが、以下の話は欧米の一定レベルのSEOの専門家なら一般常識として理解していることです。つまり、以下の内容すら説明できないようなSEO担当者なんて、存在が不要です。もっと勉強すべきです。

勉強してみたい方は、Googleヘルプの内容は一通り理解・頭の中に入れた上で、WebmasterWorldなど欧米のサーチ系フォーラムで実際のケースを見て勉強することをお勧めします。本件はヘルプ読むだけでは役に立ちません。

Googleから警告文が届いた時の正しい対処法

さて本題に入りましょう。まず、その問題の警告メッセージのサンプルを引用します。これは、不自然なリンクが大量に検出されたサイトには届いているであろう、一般的な警告文です。

[URL] のサイト所有者様 / ウェブマスター様

このたび、貴サイトの一部ページで、Google のウェブマスター向けガイドラインに違反した手法が使用されている可能性があることが判明しました。具体的には、PageRank を操作する意図で設定された可能性のある自サイトへの人為的または不自然なリンクがないかどうかをご確認ください。

不自然なリンクの例としては、PageRank を、転送するリンクやリンク プログラムへの参加が挙げられます。

Google の品質に関するガイドラインに沿うようにサイトを変更することをおすすめします。変更が完了したら、サイトの再審査をリクエストしてください。

サイトへの不自然なリンクがあり、これをご自分で管理または削除できない場合は、再審査リクエストで詳細をお知らせください。この問題の解決方法についてご不明な点がある場合は、ウェブマスター ヘルプフォーラムをご利用ください。

お手数をお掛けしますが、何卒ご理解とご協力賜りますようお願い申し上げます。

Google サーチ クオリティ チーム

ウェブマスター向けガイドライン

http://www.google.com/support/webmasters/bin/answer.py?answer=35769

有料リンク

http://www.google.com/support/webmasters/bin/answer.py?answer=66736

リンク プログラム

http://www.google.com/support/webmasters/bin/answer.py?answer=66356

Google再審査リクエスト

https://www.google.com/webmasters/tools/reconsideration?hl=ja

Google プロダクトフォーラム › ウェブマスター

http://www.google.com/support/forum/p/Webmasters?hl=ja

※ 読みにくかったので、メール本文で言及されたリンクを最後に列挙する形に編集しています

ではポイントを順番に挙げていきます。

1. Googleが「不自然なリンク」を指摘しているのですから、問題は外部施策です

どうやら一部のSEO会社や広告代理店は、この警告メッセージを受けた対応として、「サイト内部」の問題点や、競合サイトと比較して(サイト内部の)劣っている点を指摘している模様です。しかし、それは見当違いも甚だしい、大きな間違いです。日本語をわかる人なら文章に目を通すと「PageRank を操作する意図で設定された可能性のある自サイトへの人為的または不自然なリンク」(ちなみに英文だと possibly artificial or unnatural links pointing to your site that could be intended to manipulate PageRank)と書いてある通り、Googleは「外部」リンクの問題点を指摘しているのですから、問題解決するなら外部リンクの問題を排除すべきです。

なぜ一部のSEO会社や広告代理店が、「サイト内部」に目を向けようとしているのか本当の理由はわかりませんが、上記引用したメッセージがGoogleから届いた場合は、外部リンクに問題があると考えてください。契約中の会社が上記メッセージを受けてサイト内部の問題を指摘してきたら、他のSEO会社にセカンドオピニオンを求めてみるとよいでしょう。競合サイトと比べて●●が劣るとか比較の話を持ち出してくるような会社はもう問題外です。

繰り返します。人為的または不自然なリンクの指摘がきた場合、問題があるのは外部リンクです。外部リンクを修正して下さい。サイト内部を改善することは、問題の解決になりません。

2. Googleから通知が届いたら、必ず回答(再審査リクエスト)をして下さい

どうやら一部のSEO会社や広告代理店は、このメッセージが届いた際に「静観」(=Googleを無視)するようにアドバイスしている模様です。しかし、これも大きな間違いです。静観をアドバイスするのは、Googleについて何も理解していない証拠です。

「回答はどうあれ、何らかのアクションをとる」これが大原則です。ここでいうアクションとは、(1) 何らかの改善策を実施した上で、(2) Googleに再審査リクエストを行う、という2段階のアクションを指します。

(1) 何らかの改善策を実施する、とは、Googleがわざわざ警告メッセージを送信してきているのですから、(企業担当者や広告代理店及びSEO会社がどう考え、理解しているかはこの場ではどうでもよい)ともかく、Google側から見て、そのサイトのリンクグラフの一部またはすべてに異常があるわけです。だから、それを修正するというのが第1のアクション。

大抵、こうした警告メッセージが届く場合、企業または広告代理店/SEO会社のいずれかに「身に覚え」があるはずです。大抵の場合、その問題のあるリンクを生成した会社側にあります。ですから、SEOの契約後に張られたであろうリンクの中から(大抵はほぼ全部なんですが)問題がありそうなものを削除した上で、(2) 再審査リクエストを行います。

再審査リクエストでは、現状、(自分で認識した・理解した)ガイドライン違反箇所の明記、及び今回実施した改善策、今後の誓約を記載して専用のフォームからGoogleに再審査リクエストを送信します。

以上、2つのアクションを行います。これは企業担当者の方に理解して頂きたいのですが、いわゆる成果報酬型SEOや有料リンクを発注して、その後(3か月後~)にGoogleから警告メッセージが来た場合、ほとんどその発注した会社が張りつけたリンクが原因です。このケースで「静観」という選択肢はありえないことを覚えておいてください。

3. 問題のあるリンクが外せない場合は、再審査リクエスト時にその正当な理由を説明して下さい

Googleから警告メッセージが届いた場合、大抵は「身に覚えがある」はずですから、その身に覚えがありそうなところを修正して再審査リクエストをすればOKです。しかし、この手順は「修正して」という前提が成立した場合に行えるアクションです。

つまり、最近はその修正ができないために、再審査リクエストをどうすればいいかわからない、といった相談もあります。修正ができないとは、その一部のSEO会社が張りつけたリンクが、取り外せないケースです。取り外せない、というか、様々な理由で取り外せない(not able to remove)というのが正しいですが。

この場合は、「○○○(http://~)という会社にSEOを依頼した。で~~~なんだけれど、そのリンクが取り外せない」といった具合に、具体的にどこのSEO会社に任せて、結局どういう理由でリンクが外せないかをGoogleに説明して下さい。つまり、都合良く責任を押し付けて下さい(同時に、そのリクエストに、今後はどういう方針をとるかを明記して下さい、つまり、そういうSEOは今後しません、という旨を)。

過去のケースを紹介しますと、とあるSEO会社がアクセス解析ウィジェットに埋め込んだスパムリンクが原因で、Googleからペナルティ(検索順位降下)を受けた会社さんがいたのですが、相当の時間を要したものの、最終的に(その問題リンクは残ったまま)ペナルティが解除されたケースがあります。

なお、アウトソースしたSEO会社に依頼してもリンクを外せないというのは、分類すると (1) (本当は面倒くさい、手間がかかるから)から外せない、(2) 本当に(技術・手続き的に)外せないの2通りがあります。2012年2月現在、Googleは前者に相当する場合は正当な理由として認めていない可能性があります。

SEO会社がいうリンクが外せないと主張する理由は、その仕組み的に自動削除ができないから外せない、という場合があるのです。たとえばペイパーポストによる第三者ネットワークを使ったリンク拡散、や掲示板への書き込み、不特定多数の第三者サイトへのリンク埋め込み等が該当します。この場合は、個々のブログやサイト管理者にメールでコンタクトをとり、リンクを取り外すように依頼すれば外せますよね?でも、多くの(こうした事態を招くようなSEO会社というのは)そんなことは手間だからやりたくないのですよ。私個人ももし同じ立場ならきっとやりたがりません(笑。 ところで、Googleの立場からすればこうした状況は「外せない」とは言えませんよね。つまり、膨大な時間と手間がかかりますが、外す努力をして下さい。面倒くさいかも知れませんが、元はと言えば悪質なSEO施策を実施したSEO会社や、そんな会社に依頼してしまった発注者側にも責任はあるのです。

4. ペナルティの原因が特定できない場合は、その旨を再審査リクエストで伝える

最初に述べた通り「アクションをとる」のが大原則であり、静観という選択肢はありません。もしGoogleからの警告文について、本当に身に覚えがない、問題となりうるような原因が発見できない場合は、その旨をGoogle に伝えればいいのです。指摘を受けて、一通りサイトの外部状況を確認したが、客観的にみて問題となりそうな箇所が見当たらない、外部リンクを購入したこともない、と。もしSEO会社と契約していて、しかし問題がなさそうなら、具体的なリンクのURLをあげて問題がないから、これ以上は対応しようがない旨をGoogleに伝えます。この場合、Googleから追って、もう少し具体的な指摘をしたメッセージが届いたり、音沙汰なしだったりと対応はまちまちなので、その後のGoogleの反応を見て対応を考えることになります。

原因がわからない、関係ないからと静観することはやめてください。

5. Googleからの警告を無視することは、インデックスへの掲載を放棄することを意味します

繰り返し「アクションをとってください」「再審査リクエストをしてください」と説明しましたが、なぜ静観ではいけないのでしょうか。

(個人的には、ここで「静観」という選択肢を選ぶ人間の考えが理解できませんが)

直近のケースを見ますと、警告に対して何のアクションもとらなかった場合、大抵は検索順位が小規模で下落しています。中にはインデックス削除されることもありますし、順位が大きく下落することもあります。SEO会社向けの場合は、数千単位のリンク発信源サイトが丸ごと削除されるケースもあります。しかし一方で、何も変化がない(静観したが何も起きなかった)ケースもあります。

つまり結局のところ、静観した後に起こる結果を事前に知ることはできないのです。しかし一方で、警告無視は"修正意志なしという意思表示"でもあるのでGoogleからペナルティを受けるリスクは高まるわけで、だったらいずれにせよ何らかの応答をするのが良い、ということになります。

6. Googleに再審査リクエストを送信することが「やぶへび」になることはありません

[2012/04/26 加筆]

一部のSEOコンサルタントやSEO会社は、お客様から再審査リクエストを送りたいとの相談を受けた際に、「通知メッセージが来ていないのに再審査リクエストを送信することは、リスクになる」といったアドバイスをしているとの報告があります。こうした、デタラメな説明をするSEO会社やコンサルタントと契約しているのであれば、即座に解約して別の方に相談することを勧めます。

上記のアドバイスは、間違っています。SEO会社やコンサルが面倒をさけたいための言い訳であり、少なくともクライアントの立場にたった回答ではないのです。クライアントの立場にたてば、ここは「再審査リクエストを送信することを試す」が正解です。

理由を列挙しましょう。

[1] 上記の主張は「ペナルティが科される場合は必ずGoogleから通知が来るはずだから」という前提条件に立っていますが、その前提が間違いです。Googleはペナルティを科した全てのサイトに対し通知メッセージを送付しているわけではありません。Googleは透明性を高めるために、以前よりも広範囲にガイドライン違反に対する通知メッセージを送信するようになりましたが、「すべてのサイト」に送信しているのではありません。したがって、[2]

[2] 少なくともある時点において検索順位が大幅に低下しており、そこでペナルティ以外の可能性が低いのであれば、そのペナルティを解除するための最も最適な手順を踏むべきであり、それは「Googleに再審査リクエストを送信してみること」です。

無論、ペナルティがアルゴリズムによる自動判定が行われている場合、すなわち再審査リクエストではインデックスへの再掲載が行われない可能性もあるのですが、この時点であなたのサイトに科されたペナルティが手動か自動かを判断する術はないのです。したがって、サイト運営者が「最短でペナルティを解除して検索順位を復活させる」ための最善策は、[1] 問題を解決した上で、[2] 再審査リクエストを送信することなのです。

[3] 実際、Googleのジョン・ミューラー氏も「自分のサイトがガイドラインに違反している恐れがあるのであれば(通知メッセージの到着の有無にかかわらず)再審査リクエストを行ってよいと回答しています。また同氏は、それにより別の不利益が発生することもないと説明しています。さらに [4]

[4] 仮に再審査リクエストを送付したことでGoogle側から新たな問題を指摘されるのであれば、それはあなたのサイトは潜在的な問題を抱えていたことを意味し、遅かれ早かれガイドライン違反を認定される運命にあったということです。それならば早期の段階で問題をまとめて解決し、インデックスへの継続掲載を選んだほうが得策です。(もしかしたら問題を抱えているのに)一度やり過ごした後、Googleからガイドライン違反を再び受けるくらいなら、この機会に問題個所をまとめて修正した方が効率的です。

…つまり「再審査リクエストを送ることで新たな問題点が発見されるのがリスクだから再審査リクエストをするな」というのは面倒を回避したいSEO会社やコンサルタントの言い訳であり、クライアントの立場には立っていない回答なのですよ。SEOを担当するマーケティング担当者は、その業務として検索エンジンからの集客を担っているはずです。だったらそのために必要なアクションをとって下さい。問題をうやむやにする、先送りすることはSEO担当者の仕事ではありません。

最後に

普段はこうした、特定業務のちょっと込み入ったお話は様々な事情により記事にはしないようにしているのですが、今回はあまりに目に余るので、啓蒙も兼ねて記事にしています。Googleも検索サービスを提供している会社なのですから、警告メッセージを受けたという事実を受け止めた上で、どういうコミュニケーションをとって問題を解決したらいいのかを考えるようにして下さい。Googleはこうした再審査リクエストをアルゴリズムで判断しているのではなく、人間が判断しているのです。つまりここで大事なことは対人のコミュニケーションなのですよ。それを理解した上で、取り組んでみましょう。

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色々と米Googleのサーチクオリティチームとやり取りした経験を踏まえますと、相手は人間なんだから、それ踏まえてコミュニケーションとろうよとうのが私の結論なのです。

ま、今日検索サイトでのビジビリティを高めるために必要なことは、オンラインでの評判や信頼を積み上げていく、そのためのデジタル戦略を考えることであって、「リンク」という数行のHTMLソースコードじゃないんですよ。SEOではあるけれど、概念的には"SEO"の範疇はすでに超えてきている(最近はインバウンド・マーケティングなどと表現します)。それをSEOを発注する側が理解できない限り、こういう問題は今後もなくならないでしょう。



[訂正][2012/03/01 12:15] Twitterでsuzukikさん(鈴木謙一さん)から教えて頂きました、英語版通知を受け取って相談している英語圏のウェブマスターが、日本と同時期にいました。

再調査した結果、2010年に開催されたPubConのキーノートスピーチにて、Google Matt Cutts氏が「今後、スパム問題などについてウェブマスターへの通知を強化する」方針を発表していました。その直後から複数パターンの定型文でGoogleからガイドライン違反を指摘するメッセージが(日本よりずっと早い時期から)飛んでいます。

ということで、「警告通知を受け取りました」という報告自体は腐るほどありましたので「海外ではあまり報告例がない」という表現は適当ではなく、お詫びして訂正します。

なんで気がつかなかったのか振り返りますと・・・昨年は面倒くさくてフォーラム覗かなかったんですそもそも欧米では有料リンクが問題視され始めた時期(2007年前後)からガイドライン違反のサイトに対して次々と制裁を与えていた経緯があり、つまり不正リンクによる制裁は常態化していました。しかし、こうしたGoogleのやり方に対し、通知なくインデックス削除や順位下落といった制裁をするのは迷惑だという不満の声がウェブマスター側から噴出してきたのです。そのため、本件は「通知なしで制裁していたものを、今後はできるだけ事前通告を持って制裁するようにするよ」くらいの(Googleの親切心の)変化と捉えたのでしょう、私は。アーカイブ見ても記事にすらしてませんでした。また、昨年はパンダ・アップデートが出てきて欧米の関心がそっちにいってしまったという面もあります(先述の通り、不正リンクの指摘・取締自体は新しいことではないので、皆その話題を取り上げない)。

一方で、日本国内で現行レベルで不正リンクに起因した通知およびペナルティを課すことは以前はなかったと記憶しています(単発的にありましたけど)。改めてまとめますと、『海外では以前から実施されていた、スパムリンクに対する取り締まりについて、日本国内でも事前通知と共に対応に乗り出すようになった』となります。

日本はパンダアップデートによる『低品質コンテンツ取り締まり強化』と、『スパムリンク取り締まり強化』という二つの大きな波が同時にやってきたわけですね。大変です。

cf.

「3年前から有料リンクを購入しているなら、3年前の購入前の状態に戻すこと」 Googleからの再審査リクエストのアドバイス

「Googleからガイドライン違反を指摘されたら、速やかに対処すること」- Google John Muller氏

米Google、ガイドライン違反の警告メッセージの送付対象を拡大、ブラックハットSEOにも

参考

ご質問の「Googleから届いたメッセージは無視していいかどうか」ですが、SEOを発注していた以上、Googleの検索結果で掲載順位を上げることを期待されていたことと思われます。もし、何も対応されなかった場合は、検索結果において期待していた成果を上げることは難しくなるでしょう。Googleから送られるこれらのメッセージは、ウェブマスターがご自身のサイトで発生している問題を解決するのに役立てていただくためにお送りしていますので、こうしたガイドライン違反に関するメッセージには必ず対応されることを強くおすすめします。[グーグル サーチクオリティ担当者、ウソ? ホント? グーグル検索のSEO都市伝説3つに回答 | グーグル公式Q&A #3、Web担当者Forum、2012/04/19]

[UPDATE] 2012/04/26 相変わらず嘘ツキなSEOコンサルタントやSEO会社が絶えませんので、加筆しました。なお、私はここでは対応の酷い側を批判していますが、これは発注側にも責任があります。知らなかったでは済まないのですよ。

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