本日10月26日から発売されたマイクロソフトの最新OS・Windows 8 には、Windowsストアアプリとして標準で Bing検索アプリが搭載されている。この検索アプリは従来とは大きく異なるUIが採用されている。
Windowsストアアプリはフルスクリーンで表示されるため、検索UIもそれにあわせてスペースを広くとっている。通常の(ブラウザで利用できる)Bing同様に背景画像は毎日変更される。検索窓にキーワードを入力すると、入力内容にあわせてキーワード候補が表示されるが、これはタイル上に表示される。Windows 8 はタッチスクリーンに対応しているため、Bingもそれにあわせたユーザー・エクスペリエンスを提供するということだろう。
検索結果画面は、従来の上から下への10本のリンク(10件の検索結果)という表示形式ではなく、タッチ操作を意識してタイル状に検索結果リンクを並べている。パッと見た感じでは、オーガニック検索と検索広告の境界線が明確ではなく、異論もありそうだ。関連検索ワード一覧も、このスクリーンキャプチャ(海外旅行と検索)した例では、画面右下付近に一覧がタイル表示される。次の検索結果を見たい場合は、タッチ操作なら指を右から左へ、マウス操作ならホイールで画面を下にスクロール操作することで検索結果が切り替わっていく。
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一昔前であれば、こうしたマイクロソフトの最新OSリリースが検索シェアにどう影響するのかが議論されたものだが、インターネットにおいて検索行動が当たり前となり、”検索を使う”というよりも”Googleを使う""Yahoo!JAPANを使う" と、サービスやポータルサイトがそのまま検索行動を表すような意味合いが定着した今日、Bing の検索シェアには大して影響はないであろうし、こうしたBingの提示する新しいユーザー・エクスペリエンスも話題とはならないだろう。もしかしたらWindows 8 のスタート画面に Bing が用意されていること自体に気づかれないかもしれない。
ただ、この検索アプリは指で操作することを前提とするならば、あるいはタブレット端末であれば悪くはないインターフェースでもある。Windows 8 発売後に市場に数多く出回るであろうタッチオペレーション対応のディスプレイや、Windows RT などのタブレット端末がどれだけ普及するのか、そしてユーザーのPC操作がどう変わっていくのか、今後の市場の変容によっては、私たちが当たり前でなれきった検索インターフェースが変わる時が来るのかもしれない。
Bing Windowsストアアプリ
http://apps.microsoft.com/webpdp/ja-jp/app/bing/514c2f84-5490-4d72-b509-e482fb09529d