"The objective is not to “make your links appear natural”, the objective is that your links are natural."(Matt Cutts, Google 2009)『リンクを自然に見せるのではなくて、自然なリンクを獲得することを目指さなければならない』
外部リンク構築施策を「いかに自然に見えるようにするか」ばかり考えている方は多いのですが(気持ちはわかりますが)、短期的には上手くGoogleを出し抜ける方法ばかり考えても仕方がないのです。検索エンジンは年々、技術革新により進化しているのですからいまは出し抜ける手法でもすぐに効かなくなるのは目に見えています。
米Google マット・カッツ氏が本日ツイートで紹介していた記事、"Shady Marketing Firms Are Still Quietly Bribing Bloggers" には、ブロガーやフリーライターに直接声をかけて、記事文中に(外部リンクを獲得したいと要望する)顧客企業へのリンクを入れて欲しい、金を払うというスパム業者が未だに横行していることを紹介しています。いわゆるペイドリンクですが、サイトのフッターやサイドバーへのリンク常駐型では流石に通用しなくなっていますので、自然リンク(エディトリアルリンク(Editorial Link))を装うよう本文記事内にバレないよう1個のリンクを入れるよう交渉するわけです。事例としてハフィントンポストの記事が挙げられています。
これは米国だけの話ではなく、日本でも一部の業者が秘密裏に同様の自然/エディトリアルリンクを装うペイパーポストの話を持ちかけています。様々なブロガーが参加して記事を発信しているニュースサイトや、某まとめサイト、ユーザー登録すれば自由に投稿出来るスペースを用意しているサイトでも、よくよく観察すると、(業界事情情報と組み合わせると)きっと裏取引をしているのであろうと思われる、有料リンクというのは転がっています。私のところにも直接、取引相談がメールで来ますし(笑
メディアの記事広告は、大手は最近 nofollow またはアドサーバを経由する形で検索エンジンに影響を与えないようにし、自社サイトの検索順位下落リスクを回避しているようです。また、某メディアは読者には相変わらず記事広告かどうかよくわからないような体裁にしつつもリンクにはnofollowがつくようになりました。でも中小のメディアは相変わらずペイドリンクが蔓延していますね。
今年1年、グーグルは日本でもかなり本気で有料リンクやウェブスパムリンクの排除に積極的に取り組んできたなという印象が強くありますが、来年以降も引き続き、悪質なスパム排除に努めて頂きたいと思います。一方、SEO担当者の皆様には、多くのユーザーに支持され、共感を得ることによりリンクは自然と広まっていくのだという時代変化を改めて認識して頂きたいです。