2013年12月にGoogleが一部の日本ユーザーを対象に、ソーシャル検索・Search, plus Your World (以下、SPYW)が部分的に導入されたことをお伝えした。当時のテストは12月下旬には終了した模様だが、今週末(2014年3月7~8日)より再びテストが開始された模様だ。www.google.co.jp にて、日本国内からのアクセスでも SPYW の一部が反映された検索結果を複数の接続端末から目視確認できた。
Search, plus Your World は2012年1月に米国でリリースされた検索サービスで、現在は米国及び英国で利用できる。同社のソーシャルネットワークサービス・Google+ の友人や知人のつながり、蓄積されたデータを検索と融合し、検索者1人1人にあわせた検索結果を提供する。
具体的には、Google+ でつながりのある友人が投稿した記事や写真を検索できるパーソナル検索、知人の名前を検索窓に入力するとプロフィールを表示するプロフィール検索などが用意されている。
前回の報告同様に、自分がサークルに追加しているユーザーやGoogle+ページが投稿したコンテンツのうち、検索キーワードと適合するものが検索結果に表示される。あくまで Google+ (ページ)をフォローしてくれているユーザーの検索結果画面に限定される、つまり、フォロワー数が多いからといって広く一般検索利用者への(自社コンテンツの)露出度が高まるというわけではない。
一方、プロフィール検索や、特定人物が関与するコンテンツに限定して検索する機能など、米国導入済みのいくつかの検索機能は確認することができなかった[訂正] プロフィール検索は確認できました。これらは2013年11月時点でも導入は確認できなかったが、米国内IPアドレスから google.com で検索すると、ローマ字入力であれば日本のGoogle+利用者も対応していた。[UPDATE] 2014/03/08 21:15 プロフィール検索(Profiles in Search)は google.com (米国内からアクセス)で提供されている機能と比較すると、人物名入力中の予測が働かない、特定人物に絞り込んだ検索機能が使えないという違いがあった。
Google+へ投稿されたもの自体には「タイトル」が存在しないため、自然検索結果に Google+ の投稿が表示される時は、投稿最初の数文字が自動的に引用される。従って、文章の書き始めによってはあまり可読性が高くない文字列が見出しになってしまうことがある。
検索結果画面の右上には「プライベート検索結果を表示しています」「全ての結果を表示」ボタンが用意され、ソーシャル検索と一般検索(※ ニュートラルな検索結果、検索者固有の情報を一切反映していない検索結果)を切替できる。
Google+に投稿したコンテンツや、Google+上で構築された交流関係が自然検索結果に影響を及ぼすようになることで、有効な検索トラフィックを獲得することも視野に Google+の運用を検討する必要もあるだろう。米国ではスターバックスや CBS Interactive が自然検索トラフィックを獲得・維持することも念頭に Google+ の運用を開始している。ゴーストタウンなどと揶揄されることもある Google+ だが、検索体験を次のレベルに引き上げるためにソーシャルプラットフォームの基盤としての Google+ と検索が融合していくことは確実視されており、マーケターは今後の動向を注視しておきたい。
cf.