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Google Knowledge Graph が方針転換、Google+以外のソーシャルアカウントへのリンク表示を開始

米Google が検索結果画面の右側に表示する Knowledge Graph パネル内に、Google+以外のソーシャルネットワークサービス(以下、SNS)へのアイコンとリンク掲載を開始した。ジャーナリストのBernd Rubel氏が Google+ で発見を報告している。

米国内のネットワークから google.com で検索した時に、一部の検索クエリで Google+ 以外の SNS へのアイコンリンクが表示されることを確認した。Search Engine Land の Matt McGee氏は "U2" で検索した時に YouTube、Facebook、Twitter、Google+、Myspace へのリンクが掲載される例を報告しているが、それ以外にも、Aragaki Yui(新垣結衣)、Yoko Ono(ヨーコ・オノ)、Yuki Kashiwagi(柏木由紀)、Mayu Watanabe(渡辺麻友)などの検索クエリでも同様に YouTube や Twitter など Google+ 以外のリンクが Knowledge Graph パネルに掲載される。会社名で製品名(例えば Sony, Panasonic, Microsoft, Starbucks など)で検索しても公式アカウントに表示される事例を確認することができなかったので、おそらく一部の人物またはグループ、該当する他のSNSアカウントが確認されている、かつ Google の基準を満たした場合に SNSアカウントへのリンクが表示される模様だ。

Google は2012年に Search Plus Your World (以下、SPYW)と呼ばれる検索機能を導入し、ウェブ検索と Google+ の融合を進めた。検索結果画面の右側や自然検索結果内に検索クエリと関連性が高い Google+上のコンテンツやアカウントを表示するSPYW は、他にもっと有用な(他の SNS上の)コンテンツを排除して、自らが運営する(役立たない)Google+コンテンツを押しつけているとしてユーザーやライバル企業から批判されていた。2014年11月現在も、検索したキーワードと関連性が高い、自分が Google+ でフォローしているユーザーが投稿したコンテンツが自然検索結果に差し込まれるようになっている。

cf. Google SPYW (Search, plus Your World) の基本を理解しよう

Google は最近、Googleアカウント作成時の Google+強制開設を中止したり、Google Authorshipを廃止、さらには Google+責任者が交代するなど、Google+の将来の戦略を再構築する動きを見せている。今回の Google+ 以外の SNS も公平に表示するという動きも大きな方針転換と言えるだろう。

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日本で比較的 Facebook や Twitter 運用をがんばっている企業名を片っ端から検索してみたけれど、全然表示されませんでした。海外の企業でも同じ。歌手やアイドルなどの一部人物・グループ名で出る程度なので、まだ特定ジャンルだけのようです。

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