NTTレゾナント株式会社と株式会社ジャストシステムは2005年10月27日、日本語入力システム「ATOK」の機能を利用したウェブ検索サービス「gooサジェストβ with ATOK」を公開した。
「gooサジェストβ with ATOK」はATOKの辞書を利用した検索キーワード候補表示サービス。ユーザーが検索ボックスにキーワードを入力中に、その文字列から入力されそうな言葉をATOKの辞書を利用して候補を表示する。入力方法には、通常のキーボードからの日本語入力のほか、マウスから文字が入力できる「ヴィジュアルキーボード」も用意されている。
キーワード候補に利用されるATOKの辞書は「スーパー人名辞書」「ランドマーク辞書」「四字熟語辞書」の3つ。この3つが選択されたのは、、検索キーワード上位1,000語の1割を「人名」が占めるほか、NTTグループが力を入れているローカル検索に関連する「ランドマーク」、そして最もよく利用されている辞書が「四字熟語辞書」であることが背景にある。
今後両社では、「goo」で検索されたランキング上位のキーワードを「goo流行語辞書 for ATOK」として日本語パワーアップサイト「ATOK.com」を通じてATOKユーザ向けにダウンロード提供するほか、今後発売するATOKにおいても「goo」の検索キーワードランキング上位の語彙をATOK変換辞書として反映していく予定。ATOKが賢くなるとgoo(の検索キーワード候補表示機能が)賢くなり、gooがたくさん利用されると(語彙が増えて)ATOKが賢くなるという関係が構築できるとしている。
「gooサジェストβ with ATOK」は現在のところInternet Explore 6.0 SP2のみに対応しているが、今後対応ブラウザを拡大していく。
検索キーワード入力中に候補ワードを表示するサービスとしては、日本では他にGoogleが「Googleサジェスト」を提供している。Googleの候補キーワード表示の仕組みは例えば表示される候補のランクを検索全体での人気度を用いるなど、広範囲にわたる情報を駆使したアルゴリズムを用いて予測しており、汎用的で様々なクエリの種類に対応できる特徴がある。対してgooは全検索クエリで割合の高い「人名」やランドマークなどに候補対象を絞り込むという特定ユーザーの利用シーンを想定した上での検索の利便性を高めようとしている。gooの実装方法は「日本語に強い」という同社のコンセプトにのっとったものといえよう。
gooサジェストβ with ATOK
http://suggest.search.goo.ne.jp/suggest/
ATOK.com