Google のインデックス更新頻度が大幅に上がってきています。更新頻度を高めることで新鮮な情報の検索対象範囲を大幅に拡大しユーザーの利便性を向上させようとする Google、その先にあるのは -
「Google ダンス」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。毎月1回 Google がインデックス更新を行う際に、Google検索サービスを支える複数のデータセンターで一時的に保有するインデックス情報が新旧入り交じるために、検索するたびに検索結果の順位が異なる現象です。検索する時に順位がいつも変化するところから「Google が踊ってる」=>「Google ダンス」と命名されたわけです。
さてそんな Google ダンスですが、今その終わりを告げようとしつつあります。毎日 Google でぐぐって検索結果とにらめっこしているあなたは気がついているかもしれません。8月になってから Google は毎日のようにインデックス更新をするようになりました。検索結果の中には最近の日付入りのWebサイトの掲載が多くなっていませんか?
-- ほんの数ヶ月前の Google は、毎日訪れて頻繁に日付入りのリスティングを表示する freshbot (フレッシュボット)と、毎月1回のインデックス更新を行うための Deepbot (ディープボット)の2つのクローラーがインデックス情報の更新を担当していました。freshbot が拾ってきたページは2〜3日間検索結果に表示された後消えていきました。きちんと Google にインデックス登録してもらうためには Deepbot に拾ってもらう必要があったわけです。Deepbot に登録されることでバックリンクや PageRank 計算も反映されたリスティングが行われました・・・
そんな Google に変化が起こったのです。今の Google はページをアップロードするや否や、すぐにインデックスに日付入りで登録してくれます。さらに2〜4日経過しても消えることはありません。インクリメンタル式にWebページの追加を行っているようです。新規取得したドメインでWebサイトを立ち上げても、既にGoogleインデックスに登録されているWebページからリンクを張れば程なくインデックス反映されることも確認しています(8/20)。従来の freshbot の能力が大幅に強化されて、月1回で行われてきたインデックス更新が毎日継続的に行われつつあります。
もっとも月1回のインデックス更新が消えた訳ではありません。 PageRank 計算及びバックリンクの更新は月1回で行われているようです(2003/8, 2003/9 は月末近くに確認)。また、クローラーの最終訪問時に存在したWebページで既に消滅したページの削除作業も月1回で行われます。
毎日頻繁に Google インデックスが更新されるようになったことは確かであり、毎日 SEO 関係者の注目を集めた "Google ダンス"の意義は消えつつあります。Google は現在インデックスの更新頻度を高めつつ精度を上げるために、freshbot を利用した様々なテストを行っています。今後もこのインデックス更新の状況に注目です。
(渡辺 隆広 / SEMスペシャリスト )
[関連記事]