米Yahoo! の Yahoo! Search ですが、注目の新検索技術 Yahoo! Search Technology について少し使ってみたアルゴリズムの印象などを簡単にまとめてみます。
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Yahoo! Search で色々検索してみたところ、検索結果のおよそ 7〜8割は Inktomi のようだが、Pure Inktomi が表示する検索結果とは異なる。(I) Yahoo! Search の Web Search の説明にも Inktomi に関して言及している文章が見られること、(II) Inktomi の PFI 購読サイトがリスティングに含まれていること、(III) Yahoo! Search の Preference より Japanese を選択することで日本語検索が可能なこと - 以上のことから、Yahoo! Search Technology は Inktomi をベースにして開発したと思われる。
Inktomi と Yahoo! Search Technology による検索結果を比較したときに後者では表示されないものがあるのは、新しいスパムフィルタリングが機能しているようだ。Yahoo! Mail で利用されていたスパム対策技術を融合したということは、スパムページの特性を自動学習していく技術を搭載しているのだろう。
Inktomi はページ外要因(off-page factor)よりもページ内要因(on-page factor)に重きをおく検索エンジンだったが、Yahoo! Search も同様にページ内要因を重視するようだ。被リンクやリンクレピュテーションがそれほどカウントされていないページでも上位に表示される。ページ外要因が大きく影響する Google とは対照的だ。
検索技術面で両者を比較すると、Applied Semantics や Kaltix 買収を通じて入手した新技術や Hilltop アルゴリズムを投入することで適切な Relevancy の追求を目指す Google にはまだ及ばないのは確かだ。しかし検索エンジンを利用するユーザーは何の技術が搭載されているかは関係なく、検索サービスとして利用しやすいか、欲しい情報が見つかるかどうかで判断する。これから新 Yahoo! Search を利用していくユーザーがどのような評価を下すのか、そこに注目だ。