米Googleは2009年8月10日、新たに開発した次世代検索アーキテクチャで構築されたウェブ検索(コードネーム「Caffeine update」(カフェイン・アップデート)プレビューサイトを公開した。アドレスは http://www2.sandbox.google.com/。なお、モバイルは非対応。
Googleは、優れた検索エンジンを構築するためには (1) ウェブの大部分をクロールすること、(2) インデックしたウェブページの評判や信頼を算出すること、(3) ユーザのクエリにあわせて最も関連性の高いウェブページをできるだけ早くランク付けして返すこと、の3つが必要だと説明。今回、これらをより高いレベルで達成するため、Google社内の大規模のチームが過去数ヶ月にわたり、Googleウェブ検索を支える次世代のアーキテクチャを開発するプロジェクトを進めてきた。このプロジェクトは、ウェブ検索のインデックスの規模やスピード、正確性、包括性などを強化するプロセスの最初の段階にあたる。
GoogleウェブスパムチームのMatt Cutts氏は自身のブログで、今回の大規模アップデート(Caffeine update)はUIの変更ではなく、検索インフラストラクチャの変更であり、ヘビーユーザですら検索結果(SERP)の差異に気がつかないような内容だと説明。ただし、ウェブ開発者やヘビーユーザなら新旧の検索結果の差異に気がつくかもしれないことことから、プレビューサイト「Caffeine update」を開設することにしたという。[関連: Matt Cutts、次世代検索技術Caffeineについてコメント]
「Caffeine update」のシステムの一部はまだ完成しておらず、Googleはユーザからのフィードバックを受け付けている。プレビューサイトの検索結果の下部にあるリンク"Dissatisfied? Help us improve"(フィードバックをお寄せください)をクリックして、送信フォームのテキストボックス内に"caffeine"の文字列を入れてほしいと呼びかけている。
Google Caffeine update でいくつかのキーワードで検索をして、現在のSERPと比較をしてみたが、確かに順位の入れ替わりやニュース、動画、画像の表示位置の違いこそあれ、表面上の差異はほとんど感じられなかった。
Googleは2005年末にも検索インフラストラクチャのアップデート(通称"Big Daddy update)を行っているが、今回のCaffeineはそれに相当する。
Google Caffeine update