AlltheWeb SEO対策第7回目です。前回は AlltheWeb が推奨するコンテンツ作り、つまり SEOをする際の指針について取り上げました。今回は逆に AlltheWeb が推奨しない行為、つまり AlltheWeb の検索エンジンスパムに対する考え方について取り上げます。
なお、AlltheWeb SEO対策連載のもっと前の時点で書くべきだったのですが、自分がSEO対策を行おうと思った検索エンジンについては、その検索エンジンが用意している help ページは全部目を通しておきましょう。SEOのヒントや方向性を示唆する内容が書かれているものです。また、その検索エンジンを普段から使いましょう。Google が好きでも AlltheWeb対策をしようと思ったら無理してでも AlltheWeb で検索して情報を探してみる。するとその検索エンジンのクセが何となく見えてくるものです。
さて、AlltheWeb のコンテンツガイドラインを読んでみましょう。
Some examples of pages that exhibit "spam" techniques are:
- Pages that negatively affect the ranking precision and diversity of search results.
- Pages that give the search engine content that is topically different than the page the user sees (often referred to as "cloaking").
- Pages created exclusively for the purpose of stealthily redirecting the user to another page (often built to be attractive to a specific search engine).
- Excessively cross-linking between pages or sites to artificially inflate link popularity.
- Pages stuffed with superfluous keywords that are irrelevant or do not make meaningful sense.
- Pages, subdomains or domains that have substantially or very similar content.
- Automatically generated pages created with the purpose of flooding search engine result pages.
- The use of hidden text and hidden links.
推奨するコンテンツ作りに対して、非推奨行為については比較的個別に具体的に記述されていますね。ここに記述されている行為は最近SEOを勉強し始めて知識だけが選考してしまっている方々に多くみられる傾向も含まれているので、ぜひ「ダメなこと」を学んで下さい。そして、単に何がダメなのかを学ぶのではなく、それが「なぜダメなのか」を理解して下さい。
まず1つ目。ランキングの正確性を損なうページ、あるいは検索結果の多様性を損なうページはスパムとみなす。「ランキングの正確性を損なう」とは、例えば不必要に論理タグを使って特定のキーワードを強調しすぎたり、同一キーワードを連呼する、クローラーに見せることだけを目的とした隠し文字を指します。後者の「検索結果の多様性」とは、同一人物が運営する複数のWebサイトが任意のキーワードにおける検索結果を占領する行為です。例えば最近のSEO業者の中にはサブドメイン(あるいは独自ドメイン)を多用して同一キーワードですべてのサイトを最適化して検索結果を占拠する行為が見られるのですが、これがダメですよといっています。
2つ目。キーワードは "topically different" なのですが「トピカル」とは何か皆さんご存じですか?「トピック」(Topic)という言葉ならご存じかと思いますが、この形容詞が「トピカル」、上記ガイドラインでは副詞として topically としています。トピカルというのはある話題のことを指します。例えば「今日のトピックはお年玉」といった具合ですね。そのトピックが異なる、ということですから、つまり「クローラーが収集してインデックスした内容と、実際にユーザーが目にするコンテンツのトピックが全然違うページ」はスパムとみなすわけです。具体的にはクローキングやリダイレクトスパムのことを指しています。
3つ目。これはリダイレクト転送を悪用するスパムを指しています。クローラーが好むテキストだけを大量に並べたページを作成。これを検索エンジンに登録します。検索エンジンには完璧に最適化されているので上位には表示されやすくなります。そしてユーザーがアクセスしてきます。しかしこのページはテキストを詰め込んだだけなのでユーザーには見せたくない。そこでMETAリフレッシュタグや JavaScript、Flash などによる任意ページへのリダイレクトを埋め込んでおきます。すると、実際にユーザーが検索エンジン経由で訪れる時には瞬時にリダイレクトされているため、醜いページを見ないでリダイレクト先のページを見ることになります。
これは2つ目でふれた「検索エンジンが目にしたものと、ユーザーが実際に目にするものが違う」というスパムにも該当するためやはり検索エンジンスパムなのです。ちなみに、なぜクローラーが目にしたものとユーザーが目にするものが異なる場合はスパムとみなされるかわかりますか。もし、この違いを許容したら検索結果に表示される見出し&説明文とリンク先のページ内容の整合性を保つことが不可能になるからです。
4つ目。「過剰なクロスリンクはダメよ」とあります。リンクファームやその他のリンクテクニックを指します。実は AlltheWeb はこのリンク関連スパムに関しては非常に厳しいスタンスをとっています。これは次回の AlltheWeb SEO対策でふれますので今回はとばして次に進みます。
5つ目。関係ないキーワードをたくさん埋め込んであるページ。これは昔はよくはやった手口ですが最近この”無関係なキーワードを埋め込んでいる人”はみかけなくなったのでとばしますね。
6つ目。本質的にはほとんど同一のドメインやサブドメイン、あるはページを開設すること。先述しましたが、最近参入しているSEO会社の中には不必要にサブドメインや独自ドメインを次々と開設している一方でコンテンツはほぼ同一のものを使い回しているところが少なくありません。コンテンツがほぼ同一なのにサブドメインや独自ドメインでWebを開設するのは、検索エンジンの検索結果クラスタリング処理を回避して「検索結果の多様性」を損なう行為と取られかねないので注意しましょう。この行為を「複製コンテンツスパム」ともいうのですが、例えば全く内容が同一の用語集を少しだけレイアウトが異なる別々のドメインに点在させてリンクを張るという行為を行っている会社もありますが(例えば「リニア型リンク」で Google検索)、これは検索エンジン会社からすれば認められない行為です。
例えば P&G は 2,000以上の独自ドメインを取得して開設していますが、これは商品ブランド毎に別々のサイトを開設しているという正当な理由があるからOKであることを知っておいて下さい。
7つ目。ツールを利用してSEO対策を施した大量のページを検索エンジンに登録する行為ですが、これも日本では(アダルトサイトを除いて)あまり見かけないのでとばします。
最後。これは先述しましたが隠し文字はダメですよということです。
Google が出しているコンテンツガイドラインとにたようなものなのですが、注意してほしいのは4つ目、リンク関連です。これがなぜ AlltheWeb では注意しないといけないかというと・・・続きは次回です。
[関連]
AlltheWeb SEO 対策 - (I) AlltheWeb って何?
AlltheWeb SEO 対策 - (II) AlltheWeb の基本機能
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AlltheWeb SEO 対策 - (IV) AlltheWeb登録方法