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Grokker 2 使用レポート

先日 Yahoo!News に掲載された Hotwired の記事「『グーグル』を超える新たな検索ツール」が話題になっているようです。といっても検索エンジン業界に詳しい方であれば、Vivisimo が実装する検索結果の「クラスター」技術自体は目新しいわけではないのもご存じかと思います。AlltheWeb や Teoma、WiseNut などの検索エンジンを始めとして、WAKANO などメタ検索エンジンのいくつかも既に数年前からこのクラスターと同等機能は持っていました。

検索ツール Grokker 2(グロッカー2) は昨年12月のリリース前後から多くの米国メディアに取り上げられているのは、このクラスターを視覚化表現した上に Yahoo! や Google など複数の検索エンジンでも利用できるなど非常に新鮮さがあったからと思われます。

ところで、ひょんなことからこの検索ツール Grokker 2 の正規版をいただくことができたので、試しに使ってみました。以下、Grokker 2 の使用レポートです。最近「Grokker 2 使い方」というキーワードで当サイトに訪れてくる方が多かったのですが、以下の記事が目的の情報だと思いますのでご参考にどうぞ :)

まず Grokker 2 のソフト紹介。Grokker 2 は米Groxis (グロクシス)社が開発した検索ツールです。特徴は検索エンジンが表示する検索結果をビジュアル化していること、検索キーワードにヒットしたWebページをリアルタイムでトピック別に分類してクラスター(細分化)表示する点です。

例えば、検索キーワード"遺伝子組み換え食品" で検索すると、様々なWebページが検索結果に表示されます。その中には"遺伝子組み換え食品の安全性について記述したページ" や "遺伝子組み換え食品に関するニュース"、"遺伝子組み換え食品の作り方" など、キーワード"遺伝子組み換え食品" に関する様々なトピックのページが一度にひっかかってしまうわけです。この時、検索ユーザーが「遺伝子組み換え食品のニュース」に関しての情報を知りたいだけであれば、その他のトピックのページはたとえ「遺伝子組み換え食品」というキーワードが含まれていても必要ないわけです。

この時、Grokker 2は次のような処理をします。まずキーワード「遺伝子組み換え食品」に対する検索結果を数個のトピックに分類するのです。「安全性」「ニュース」「問題」「健康」「食品」といった具合です。トピック別にクラスター表示して、それを Grokker 2 では視覚的にわかるように円で表示します。つまり、検索者が一番最初に目にするのはこのトクラスタリングされた円だけです。この中で自分が欲しい情報に関連するジャンルをクリックするわけです。その円をクリックすると、またいくつかのクラスター分類された円があるので、また関連するものをクリックする。こうやって円をクリックするうちにトピックが次々と絞り込まれて、それに関連するページだけが表示されるようになるので、従来のいわば「ごちゃまぜの」検索結果を見るより早く目的情報に到達できる、というわけです。

今説明したことを、実際に Grokkre 2 の画面を見ながらやってみましょう。今回はキーワードに「遺伝子組み換え食品」を選んでみました。「遺伝子組み換え食品の安全性」に関する情報を Grokker 2 を使って探してみましょう、という題目にします。なぜ「遺伝子組み換え食品」にしたかというと、単にこの記事を書く直前にそれの記事を読んでいたからです :p

なお、今日はかなり簡単なレポートです。というのも Grokker 2、従来の検索ツールとは全く異なるインターフェースや操作性を持っているため、正直まだ詳細を語れるほど使い慣れていません。今日は Grokker 2 の基本的な検索方法だけです。

まず Grokker 2 の画面。

Grokker 2 の基本画面

Grokker 2 は基本的に左の zooming space (クラスター表示する画面)と browsing (ブラウザ・Webページや help を表示する画面)の2つで構成されています。これは画面左上のウインドウ切り替えボタンを使うことで、zooming space のみ、browsing のみの画面にすることができます。

Grokker 2 で検索をする時はまず画面上部の検索ボックスにキーワードを入力します。今回は「遺伝子組み換え食品」について調べますので英語で「genetically modified food」と入力しました。

Grokker 2 の検索結果はこんな感じです。

grokker-2-2.jpg

Grokker 2 はこのように検索結果をトピックや話題別に分類したものをまとめてクラスターにまとめます。それを上記画面のように円にして表示しているのです。ちなみに Grokker 2 ではこの円を node (ノード)と呼んでいます。

ノードの大きさは、当該クラスターに属する情報量を表しています。このノードが大きければ大きいほど、より多くの情報が含まれていることを示しています。

また、よく見ると同じ円でも平面的な円と立体的な円がありますね。それぞれ tunnel と sphere で、ノードの階層を表現しています。つまりノードの中に tunnel と sphere という階層があるわけです(※ではノードとtunnel の違いは何か、ということになるのですが、これは help を読んでも意味不明なので放っておきます)。

Grokker 2 ノードとマップの説明

Grokker 2 の Map Node と各 node の構成要素についての説明

Grokker 2 ノードサイズの説明

Grokker 2 の node サイズの説明。 node が大きいほど多くの情報が存在することを示す

Grokker 2 の node 階層

各ノードの色はデフォルトでは画面通り虹色なのですが、色による情報の分類はない模様(色で情報の意味づけされても困りますけれども)。

なお、先ほどの Genetically modified food の検索結果画面ですが、ズームアウトすることで次のようにすることもできます。

Grokker 2 GMO の検索結果、ズームアウト

先ほどの画面と比較してください。確認できる円(ノード)の数が少ないですね。このようにズームアウトすると表示する円の数が減ります。検索する内容によって、あらかじめ自分が探す情報がどれだけクラスターで細分化されるか(つまり、どれだけトピックが多岐にわたるのか)を知りたい時には先述の画面のように一度にたくさんの円が表示された方がよいのですが、それだと逆にわかりづらい時もあります。従って適当にズームイン/ズームアウトすることで、表示されるノードを適宜調整すると便利なわけです。

さて、今回の題目は「遺伝子組み換え食品の安全性」ですので、安全性に関する情報に絞り込みましょう。このノードの中にはちょうど safe というノードがありますのでこれをクリックします。

Grokker 2 safe で絞り込み

safe をクリックすると、Grokker 2 の画面にはクラスター safe を中心にした画面が出てきます。この safe というトピックの中でさらに細分化されていますね。画面では「安全性の評価」や「穀物の安全性」「衛生」「問題」といったクラスターが表示されます。ここで「問題」(food safety issue、上の画面でいうと右下の黄緑がそうです)をクリックします。

grokker-2-55.jpg

今度は円ではなく四角形が出てきました。この四角形は Grokker 2 では item と呼ぶのですが、つまり具体的な Web ページを指します。つまり、ここで初めて検索結果に Web ページが出てきたわけです。この四角形のいずれかをクリックすると、Grokker 2 のブラウザ画面にWebページが表示されます。

grokker-2-6.jpg

ここにきた時点で既に情報をトピックで絞り込んでいるわけですから、上の画面に出ているいずれかの item をクリックすることで欲しい情報が見つかる(に違いない)というわけです。

以上が Grokker 2 の基本的な検索方法ですが、もう1つ、「重要なWebページだけを表示する」という機能があります。それが "Grok the top results" という機能です。キーワードを入力して Grok the top results をすると、

grokker-2-222.jpg

このように10個の四角形だけが表示されます。いわゆる、この分野におけるオーソリティーサイト(権威あるサイト)が表示されるわけです。

Grokker 2 を使った率直な感想として、肝心のWebページのタイトル文章と説明文(従来の検索結果であればあたり前のように表示されている要素)が、わざわざマウスカーソルを上に持って行かないと見られない点。従来の検索エンジンであれば、検索結果の見出し&説明文をななめ読みして「これだ!」というのをクリックして見たわけですが、それができないんですね。別にできないのはかまいませんが、見出しと説明文は常に表示してくれた方が便利だと思うのです、Grokker 2だととりあえず画面を表示させないとどんなWeb かわからない。Grokker 2 の言い分としては「この時点で情報は絞り込まれているんだから、少なくとも無駄な(関係ない)Web を表示させることはない」という理屈なんでしょうけど・・・

なお、Grokker 2 は30日間のトライアル(試用)が可能です。私は日本語 Windows XP 環境にインストールしましたが問題なく動きました。興味ある方は試してみてはいかが?(注:日本語環境での利用が正式にサポートされているわけではないと思うので、自己責任でお願いします)

Grokker 2

http://www.groxis.com/service/grok/

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