オーストラリアMooterMedia社の日本法人、ムーター株式会社は2006年2月14日、日本語対応したウェブ検索サービスを一般ユーザー向けに公開した。
ムーター検索は、誰でも簡単に使いこなせて、欲しい結果にたどり着けることを目標に、「検索エンジンがユーザーの考え方を予測する」という考えに基づき開発された。一般的なロボット型検索と同様、検索キーワードに該当する結果一覧に加えて、検索結果に含まれる情報をテーマごとに分類したクラスター(一種のフォルダ)が表示される。例えば「アップル」と検索すると「コンピュータ」「音楽」「自動車」「健康」など様々な表示。これらクラスターをクリックすると、更に細分化されたクラスターに分類される。ユーザーは検索キーワードの絞込みや複雑な演算子を知らなくても、クラスターをクリックしていくことで目的の情報にたどりつくことが可能だ。
クラスターは「Mooter検索」(通常のウェブ検索)の際は画面上部に横一列に並べて表示されるが、「Star Burst検索」を利用すると視覚的に表示される。クラスターが星型に並べられており、検索している情報に最も近いクラスターをクリックすると画面下の一覧リストがリアルタイムに変化する。
すでに検索連動型広告も表示しており、提供元はオーバーチュア。1画面あたり最大10件表示される。ただし掲載順序が入札価格順になっておらず、配信形式は不明(*ただいま確認中です)。
日本の検索市場はGoogle、Yahoo!、MSNの3社による寡占状態が続いており、Ask.jpやmarsflagのような新規参入企業が登場しても苦戦している。今後ムーターがどのような展開をしていくのかが楽しみだ。ちなみに、検索エンジンの名称である「Mooter(ムーター)」の由来は、英語のmoot(討論する)から。ウェブ上で使用可能な膨大な量の情報を組織化し、情報分類を有意義にするという Mooter の使命を反映しているという。
ムーターの技術について:ムーターは、ユーザー行動の心理学的分析に基づいて、そのユーザーが持つ最も高い関心ごとを把握。それに応じた最も関連性の高い検索結果を提供する技術を持つ。これが同社サイトに記載されている「ムーターレリーバンスエンジン」や「ムータークラスターエンジン」の基本的な考え方となっている。
同社サイトの説明によると、この心理学を応用した検索技術は大きく(1) ムーターレリーバンスエンジンと(2) ムータークラスターエンジンに分類される。前者はユーザーの関心事に最も合致する広告を配信するシステムを構築してCPAやCTRを改善しようとする技術。一方のムータークラスターエンジンは、従来のGoogleやYahoo!より優れた検索エンジンを構築しようと試みるためのクラスタリング技術だ。どちらもキーワードベースではなく、興味に基づいた最適な情報をユーザーに提示しようという点で共通している。
ムーター
cf.