米Googleは2008年1月23日、Googleコンテンツネットワークにおいて訪問者のデモグラフィックに基づいて広告のクリック単価設定を動的に変更できるデモグラフィック入札(demographic bidding)のテストを今後数週間内に開始することを公式ブログで明らかにした。
デモグラフィック入札とは、ウェブ閲覧者のデモグラフィックに応じて上限クリック単価を変えることで、特定ターゲットに対してより多くの広告が表示されるようにするもの。例えば、20代女性をターゲットにした化粧品をコンテンツネットワークを通じて広告配信する時、通常はクリック単価100円だが20代女性が閲覧する時は300%増にすることで広告露出機会を高めることができる。
Googleの説明によると、例えばソーシャルネットワーキングサイトなどのように利用時のユーザー登録情報に基づいてデモグラフィックが判明している場合、このデータをGoogleに送信することで表示される広告をコントロールするという。広告主がデモグラフィック入札を設定する方法は2つあり、1つは特定のユーザーに対して「クリック単価を上げる」ことで露出度を増やす方法、もう1つは特定ユーザーに対して「広告を非表示」にすることでROIを最適化する方法が用意される。
デモグラフィックに基づいて広告の金額を動的に変更するシステムは、Microsoft adCenterでも実装済み。ただし、adCenterがデモグラフィック属性を判定する方法は、MS Passportなど同社の判定基準に基づいており、サイト側から情報が送信されているわけではない。
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"広告"を関連性の高い"情報"として届けるためには、ユーザーのインテントをより的確に把握することが必要。適切なタイミングで適切なメッセージをユーザーに送り届け(relevancyを高める)ことが消費者にも、広告主にも、そして検索会社にも利益になる。
これまで検索連動型広告は検索クエリに基づいてインテントを把握していたけれども、クエリだけで判定するのも限界があるので、行動や属性に目をつけた。後発のマイクロソフトはMicrosoftのadCenterにそれを実装していた。
Demographic bidding beta test
http://adwords.blogspot.com/2008/01/demographic-bidding-beta-test.html