グーグルは2009年8月18日、Google Insights for Searchが日本語対応したことを公式ブログで発表した。
Google Insights for Searchは検索クエリや地域、検索種類など条件を指定して、さまざまな角度から検索ボリュームの動向を比較・分析できるツール。2008年8月に米国版がリリースされていたが、ようやく日本語に対応した。
あわせて新機能として「予測機能」が追加された。予測機能とは、入力した検索クエリの過去のデータをもとに、将来の検索クエリの傾向を予測することができる。たとえば「プロ野球」と入力すると、シーズン終了となる2009年10月移行に検索ボリュームが下降し、来年のシーズン開幕となる2010年4月に向けて徐々に検索数が上昇していくとの予測データが示される。
この予測は検索クエリが利用される文脈(シーン)や属性カテゴリは考慮されていないほか、市場変化や景気動向なども考慮されていない点に注意する必要がある。Googleは、Google Insights for Searchの検索ボリューム予測機能を活用することで、デジタルマーケティングの予算組やキャンペーン設計、リソース配分など事業運営における様々な意志決定の1つの判断材料としても使えるだろうと説明する。また、Googleの予測データと市場環境変数を組み合わせて、利用者の検索傾向に影響を与える新たな要因を発見することもできるかも知れない。
Googleが公開しているデータによると、「Googleが処理する全検索クエリの半数以上は、将来12ヶ月の検索ボリュームの予測が可能、平均12%は予測エラー」「最も人気がある検索クエリの約半数は、この時点で利用した予測モデルでは予測不可能だった」「特定のカテゴリでは高い割合でクエリの予測ができた。たとえば健康は74%、食べ物・飲料は67%、旅行は65%」「特定のカテゴリでは低い割合の予測となった。たとえばエンタテイメントは35%、SNS・オンラインコミュニティは27%」「実際の検索ボリュームと予測値との乖離が生まれるのは、市場環境の変化などに影響を受けるため」などの分析結果が判明している。
Google Insights for Search
http://www.google.com/insights/search/#
cf.
Google、詳細な検索行動が調査できるGoogle Insights for Searchをリリース (2008/08)