SEMリサーチ

企業で働くウェブマスター向けに、インターネット検索やSEOの専門的な話題を扱います

Googleウェブマスターツール、スマホ向けサイトのエラーレポートを追加

米Googleは2013年12月4日、サイト管理者向けに提供するGoogleウェブマスターツールにおいて、スマートフォン(スマホ)ユーザーが訪問時に遭遇するエラーをレポートする新機能を追加したと公式ブログで発表した。

デスクトップPC向けとは別にスマホやタブレット向けに最適化したウェブサイトを別途用意している場合、不適切な設定を放置するためにスマホユーザーの検索体験が大きく損なわれていることがある。代表的な事例として、スマホからデスクトップPC版サイトにアクセスするとエラーを表示したり、ユーザーが探していた情報が存在しないページに転送されてしまう例が挙げられる。Googleは最近、スマホユーザーの検索体験を損なう可能性のあるサイトの検索順位を下げる措置をすることを公表している。

今回追加された新機能は、ウェブマスターツール > クロール > クロールエラーの「URL エラー」欄に追加された。新たに「スマートフォン」タブが追加されており、スマホからアクセスした時に発生するエラーレポートを確認出来る。Googleのスマホ向けクローラ・Googlebot-Mobileが検出できた情報だ。

このレポート欄には、例えば次のようなエラーが表示される。(1) サーバエラー:Googlebotがクロール時にHTTPエラーステータスコードを受け取った時、(2) Not Found またはソフト404エラー:Googlebotがクロール時にページが存在しなかった、またはページが存在しないと検出された時、(3) 間違ったリダイレクト(Faulty redirects):パソコン向けのページからスマートフォン向けのサイトのページにスマートフォンのユーザーをリダイレクトする際に、検索クエリと関連性のないページにリダイレクトしまう設定ミス -- など。

Smartphone crawl errors in Webmaster Tools

http://googlewebmastercentral.blogspot.jp/2013/12/smartphone-crawl-errors-in-webmaster.html

用語解説

  • スマホ向けGooglebot:スマートフォン向けサイトのクロール(巡回)を目的として用意されているウェブクローラ。Googlebot-Mobile。スマホに限らずウェブを巡回するボットのことは"Googlebot"と呼ぶ。ちなみに便宜上区別するために「PC向けGooglebot(パソコン向けサイトをクロールするGooglebot)」という用語が用いられることがあるが、実際に"PCに特化した"Googlebotがあるわけではない。
  • スマホサイトの順位下方修正措置:技術的な問題を抱えるスマホ向けサイトの検索順位を下げる措置を講ずるランキングアルゴリズム。スマホユーザーの検索体験を保持するため、Flashを利用している、(転送元と転送先の)ページの関連性が低いリダイレクトが設定されている、ページ読込速度が著しく遅い等、スマホからの閲覧に技術的な支障が発生することが判明したサイトの順位を下方修正する。

COPYRIGHT © 1997-2021 渡辺隆広(わたなべ たかひろ) ALL RIGHTS RESERVED.

お問い合わせ(お仕事の相談、講演依頼など)

SEMリサーチ(www.sem-r.com)に掲載している文章及び図版の無断使用及び転載を禁じます。著作権侵害行為には厳正に対処します。

免責事項:SEMリサーチは、本記事中で触れている企業、商品、サービスの全て(情報)について、有用性、適合性、正確性、安全性、最新性、真実性に関する一切の保証をしておりません。各自の判断でご利用下さい。