Advanced Web Ranking (開発会社はCAPHYON SRL、以下、AWR)は2014年10月1日、Googleウェブマスターツールの検索クエリレポートのデータに基づいた、Google 自然検索結果における検索順位別のクリック率の調査結果を公表した。
調査対象データは2014年7月のGoogleウェブマスターツールの検索クエリレポートで、5000サイトに記録された合計46万5,000キーワードを分析した。月間500インプレッション以下の検索クエリは除外されている。なお、2014年10月現在、Google は検索を暗号化して検索リファラを相手先サイトに渡さず、Web解析ツール(Google Analytics等)のレポートには not providedとしか記録されなくなっているため、Googleウェブマスターツールに記録されたキーワード情報が正しいという前提に基づいて分析が行われている。
検索クエリの種類や検索意図を考慮しない、一般的な検索クエリにおけるGoogle自然検索結果の検索順位別クリック率を見ると、一般的に認知されているように検索結果1位が31.24%と最も高く、2位が14.04%、3位が9.85%、4位が6.97%、5位が5.50%となり、6位から10位が3.73%となっている。
繰り返すが、特定サイトへ到達することを目的としたナビゲーショナル検索や、画像探しのような検索結果の奥深くのページまで細かく辿る傾向のあるインフォメーショナルクエリ、あるいは買い物やダウンロード、サービス利用などを目的に比較検討や評価、あるいは取引の手続きそのものを目指すトランザクショナルクエリといった様々なタイプの検索行動全てを含めたデータなので、あくまで一般的な数値として捉えなければならない点に注意してほしい(なお同レポートの後半には検索クエリの種類別の検索順位別クリック率データも掲載されている)。
一方、モバイル検索では1位のクリック率がデスクトップと比較して若干低下する一方、検索結果の2ページ目と3ページ目までの到達率が若干上昇していることがわかる。
同社があわせて公開している米国内の検索クエリに限定してモバイルとデスクトップの順位別クリック率を比較すると、1位から10位、検索結果2ページ目と3ページ目全てにおいて、モバイルがデスクトップを数ポイント上回っている。AWR は、Google が特定の検索クエリに関して米国内のより正確なデータを保有している可能性や、米国内の検索結果がグローバルのものと異なる可能性などを挙げているが、明確な理由は不明だ。
AWRが公開したレポートには、Google検索結果の広告のクリック率や検索意図や検索クエリの種類別のクリック率など、様々なデータが掲載されている。実際にはサイトの認知度や検索の用途・目的、検索結果の画面レイアウト及び仕様・機能など様々な要因によりクリック率は変化する。世間一般の参考値として活用すると良いだろう。
The impact of blended search results on organic CTR in 2014
http://www.advancedwebranking.com/google-ctr-study-2014.html