ヤフーは2008年11月28日、ウェブ検索と地図の連携を開始した。地域系クエリ(市町村の地名など)と組み合わせて検索されたときに、自然検索最上部にYahoo!地図を表示する。2008年9月時点で確認されたYahoo!ブレンド検索の正式版。
同社によると、Yahoo!JAPANの検索クエリを分析すると、「地域名+施設名」「地域名+施設ジャンル名」など、特定地域のローカルな情報を求めていると考えられる検索クエリが数多くあるという。
従来のYahoo!JAPANでそれらの情報を得るためには、同社が持つプロパティ(グルメやヘルスケア、トラベルなど)に直接アクセスして検索するか、検索タブの「地図」を選択する必要があるが、Yahoo!検索を利用しているユーザーが必ずしも日常的にそれらを利用しているわけではないし、また、それらサービスの存在を認識しているわけではない。
今回、Yahoo!ダイレクト検索の新機能としてYahoo!地図・周辺検索を追加することで、ウェブ検索を利用しているユーザーに対し、"ページ"という範囲を超えた、関連性(relevancy)の高い検索結果を提供し、検索体験の品質を高めることが可能になる。たとえば、「銀座駅 和食」や「六本木 ラージマハール」「京都駅 ホテル」「田町 歯医者」など、地域系クエリとビジネス・サービスの組み合わせで地図と周辺の店舗・情報が表示される。グルメ関連であれば、Yahoo!グルメ、病院であればYahoo!ヘルスケアの詳細情報へのリンクも表示されるため、Yahoo!JAPANにとっては検索ユーザーに自社の他のプロパティを利用してもらう機会拡大にもつながられている。
Yahoo!は先日もショッピング関連のクエリ(通販、ヤフオクなど)との組み合わせで検索した時に、Yahoo!ショッピングやYahoo!オークションへのリンクを商品画像付きで自然検索に表示するサービスを開始している。
ウェブ検索の検索結果に、キーワードの検索意図(intent)に応じて、ウェブページ以外のコンテンツを表示する検索サービスは、Googleが2007年5月に「ユニバーサル検索」という名称でサービスを開始している。ウェブ検索を利用しているユーザーが求めているベストな答えが必ずしもウェブ"ページ"にあるとは限らないため、画像やニュース、動画、ブログなど様々なフォーマット・形式のコンテンツの中から最適なコンテンツを提示することでレリバンシーの高い検索サービスを提供しようと検索各社が試みている。
日々の生活にお役立ち。「地名」+「施設・ジャンル名」で検索! [Yahoo!検索スタッフブログ]
http://searchblog.yahoo.co.jp/2008/11/post_95.html
ヤフオク、ネット通販が好きな人は、「ひとこと」足して検索しよう! [Yahoo!検索スタッフブログ]
http://searchblog.yahoo.co.jp/2008/11/post_93.html
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自社でコンテンツを保有するYahoo!なら当然の戦略。この方がユーザーにとってもメリットがあるし。ただ、今後、対象範囲を米国のように自社プロパティ以外にも広げるのかな?