米Adobeは2009年3月10日、ウェブ開発者やクリエイター向けに、Flashコンテンツを検索エンジンフレンドリーな設計にするための情報サイト「SEO Technology Center for Flash」を刷新した。
Flashコンテンツは映像や写真、音声を使ったインタラクティブなコンテンツ提供が行える一方で、検索エンジンのアクセシビリティに対応していないためにクロールやインデックスがされず、検索エンジンから見つけられにくいことが長い間、問題視されていた。AdobeやMacromedia(現Adobe)は2004年頃からGoogleやYahoo!など検索エンジンと協力してこの問題を解決するための方法を模索してきた。近年はFlashコンテンツの一部の文字列を取得可能になったものの、検索マーケティングの世界ではフルフラッシュのサイトなどは避けられる傾向が続く。
SEO Technology Center for Flashでは、Flashコンテンツを検索エンジンフレンドリーに開発するための実践的ステップや事例、ベストプラクティスを紹介している。
同社の見解では、現時点ではFlashコンテンツと同等のHTMLを別途用意することを推奨している。ページに組み込む時は、FlashファイルはJavaScriptでコールされることからDIVタグではなくNOSCRIPTを使うほうがよいとの見解も述べている。コンテンツをコントロールする時はExtensible Stylesheet Language (XSL)を利用することでメンテナンスとコンテンツの整合性の維持が行いやすくなるとのこと。
また、Flashコンテンツを多数利用する場合は、重要なトピックやセクションごとにSWFとHTMLを分割することを勧めている。分割する基準はサーチトラフィックの誘導においてビジネスゴール上必要なキーワードの単位で区切ることで、ページ(Flashコンテンツ)ごとのテーマが絞り込まれるために結果として検索エンジンのランキングが上昇しやすくなるという。あるいは、SWFファイルに変数(FlashVars)を与えて、同じSWFファイルを使いながらコンテンツごとに適切なランディングページURLを割り当てる方法もある。
その他、「検索エンジン対策時のゴールを明確にする(ランキングの改善、ビジネスに重要なクエリでトップ5にランクする、トラフィックを○%増加する、etc)」「検索経由の訪問者のユーザビリティに影響するからポップアップウインドウは避ける」「クローラビリティを高めるためにXMLサイトマップを作成する」「Flash Video ならビデオサイトマップを作成する」「無関係なコンテンツはrobots.txtでクロールさせない」
Search Engine Optimization Technology Center
http://www.adobe.com/devnet/seo/
cf.
米Macromedia、検索エンジン対応の Flash 開発を表明
Search optimization checklist for RIAs
http://www.adobe.com/devnet/seo/articles/checklist_ria.html
SWF searchability FAQ
http://www.adobe.com/devnet/flashplayer/articles/swf_searchability.html