大して役に立たない低品質な大量コンテンツを量産する「コンテンツファーム」で悪名高い米Demand Mediaが、品質改善に取り組んでいる。今年上場して初めての決算報告を迎えた米Demand Mediaが、同社プロパティのコンテンツ品質についてWebProNewsのインタビューに回答している。
同サイトによると、年初に発表した通り、Demand Mediaの抱えるライターへの補償プログラム(Compensation program)を完全に終了し、品質ガイドラインを満たさない一部の問題あるコンテンツは取り下げたり、編集プロセス(Demand Studios editing process)に差し戻したという。また、Demand Networkのネットワークプロパティの1つ、eHowは新たにコンテンツのキュレーションレイヤーを追加し、コンテンツがどれだけ訪問者の役に立ったかを分析するためのフィードバックを送信できるようにした。
Demand Mediaは検索エンジン最適化(SEO)を駆使してコンテンツのファインダビリティを最大限に高め、大量の検索トラフィックを獲得することで成立するビジネスでもある。米国最大の検索シェアを持つGoogleでの検索順位低下は同サイトにとって大ダメージとなるが、そのGoogleは検索品質改善の取り組みとして、パンダ・アップデートに代表されるように、ユーザの役に立たないコンテンツの検索結果からの締め出しを図っている。また、ユーザが個別に指定したドメイン単位で検索結果に非表示にする機能の提供も開始された。従来のまま、低品質なコンテンツのサイトというイメージが定着すれば、多くのユーザからDemand Mediaネットワークをブロックされるリスクも高くなる。
先日のアルゴリズム変更でDemand Mediaがどの程度の影響を受けたのか正確な事実は判明していないが、今回の一連の取り組みはコンテンツの品質改善を通じてこうしたリスクを回避したいという狙いもあるだろう。
Demand Media Deletes eHow Articles, Edits Others in Quality Clean-up Initiative