米Googleは2011年12月15日、スマートフォンサイトのコンテンツをクローリング(巡回)することを目的としたスマートフォン版Googlebot-Mobileクローラを発表した。スマートフォンユーザーの増加とともに急増するスマートフォン向けにデザインされたサイトコンテンツに対応する狙い。
Feature phones Googlebot-Mobile:
SAMSUNG-SGH-E250/1.0 Profile/MIDP-2.0 Configuration/CLDC-1.1 UP.Browser/6.2.3.3.c.1.101 (GUI) MMP/2.0 (compatible; Googlebot-Mobile/2.1; +http://www.google.com/bot.html)
DoCoMo/2.0 N905i(c100;TB;W24H16) (compatible; Googlebot-Mobile/2.1; +http://www.google.com/bot.html)
Smartphone Googlebot-Mobile:
Mozilla/5.0 (iPhone; U; CPU iPhone OS 4_1 like Mac OS X; en-us) AppleWebKit/532.9 (KHTML, like Gecko) Version/4.0.5 Mobile/8B117 Safari/6531.22.7 (compatible; Googlebot-Mobile/2.1; +http://www.google.com/bot.html)
発表されたクローラはUser-Agentにスマートフォンであることを示す iPhone OSのUser-Agentを持つ。このクローラで収集された情報は、モバイル検索のユーザーエクスペリエンス向上のために利用される。
新機能としてSkip Redirect for Smartphone-Optimized Pagesもローンチした。検索結果のリンクをクリックした際にスマートフォンユーザーを自動的にスマートフォン向けサイトにリダイレクトするURLを発見した場合、検索結果に表示するURLをそのスマートフォン向けサイトのURL(リダイレクト後の最終着地URL)に変更する。リダイレクトの転送時間を省くことでユーザーがランディングページに到達するまでの時間を短縮する。
Googleはウェブサイト運営者に対し、このgooglebotはスマートフォンサイトをクローリングすることを目的とするため、ユーザーのアクセスと同等に扱うよう求めている。
Introducing smartphone Googlebot-Mobile
http://googlewebmastercentral.blogspot.com/2011/12/introducing-smartphone-googlebot-mobile.html
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.com/2011/12/googlebot-mobile.html
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今年になってテスト的に運用されてきたスマートフォンサイト巡回用のgooglebotがようやく正式リリースということです。スマホユーザーが増加し、スマホサイトも増えてきたのですからそれをクローリングしようとすることは当然ですね、ようやく、といったところでしょうか。
ウェブサイト運営者側は、特に変なことをしようとせずに、ユーザーと同等に(googlebotをスマホユーザーとみなすということ)扱えば良いです。「PCコンテンツ見せた方がいいですか?」という質問を頂くことがありますが、その必要はなし。PCコンテンツを見せる意味がわかりません。なお、従来型携帯電話向けおよびスマートフォン向けの両方のサイトを運営しているウェブマスターの方は、今一度User-Agentの振り分けを確認しましょう。
話は変わりますが、どこかの広告代理店でしょうか、スマートフォン専用の検索エンジンが登場するとかの話をしているそうですが、もうちょっと検索技術や市場の動向を踏まえた上で発言したらいかがでしょう、周りが迷惑です、といいたくなります。
ユーザーはコンテンツを探したいのであって、フォーマットを探したいのではないのです、ただし、スマートフォンというユーザインターフェースやそのデバイスが持つ機能を考慮したら、優れたUXを提供するために行うべきことは行われていくのでしょう。たとえばタッチスクリーンに最適化したSERPや音声検索、カメラ機能を用いた検索などね(もう出ちゃったけど)。
以上、最近「スマートフォンサイトのSEOどうしたらいいですか?」という質問が増えてきましたので、その大前提として。きっと市場全体をマクロで捉えておくと、スマホと検索の関係はスッキリ見えてくると思います。ケータイ(従来型携帯電話向けサイト)検索と同等にスマートフォン検索を考えてしまいたいその思考、とても理解できます。しかし両者は似ているようで全く異なる背景・事情を抱えているのです。
まぁ、スマートフォンサイトは検索エンジンに対して何もしなくていいか、というわけではありません。スマートフォンサイトとPCサイトの関係性を検索エンジンに伝えてあげる必要があります。