米Googleが2012年4月25日に発表した、ウェブスパムをターゲットとした新しい検索アルゴリズムの適用がすでに開始された模様だ。すでに発表直前に米国ではGoogleのランキング変動が始まっており、ウェブスパムが原因とみられるインデックスからの削除事例も報告されている。[UPDATE] Googleはこのアルゴリズム更新にペンギンアップデートと命名した。
現時点で確認した情報をまとめると、ペンギンアップデートは次のような手法を撲滅することを狙った検索アルゴリズムの更新だ。たとえば --- 金銭の支払いによってリンクを得るいわゆる有料リンク、大量のドメインを取得・登録してそこからターゲットサイトに大量のリンクを張るドメインファーミング、何の変哲もない文章の中に無関係なキーワードとターゲットサイトへのリンクを埋め込む手法、実質的にSEO以外の存在価値がないリンク集や無料/有料審査型ディレクトリ --- といった手法を用いたサイトのランキング下落やインデックスからの削除(site: で表示されない状態)が確認されている。いずれもGoogleからの公式発表直前・直後に発生しており、おそらくGoogleが述べる「重要な検索アルゴリズムの変更」に起因するものと推定される。とりわけ(特に第三者のコンテンツをスクレイピングした上での)リンク埋め込みは比較的ポピュラー?な手法だったが、それは少なくとも一部でスパム判定されているように見える。
※ 以上はすべてペンギンアップデートについてのPhase I Analysis [フェイズ1分析]による速報であり、内容については保証しないので注意
日本でも一部のキーワードでアフィリエイターのサイトの消滅が確認されているが、こちらは情報を分析中。
Googleは2011年から一環して、ユーザにとって価値のないサイトが検索上位に表示されにくくする一方、高品質な、価値あるコンテンツを提供するサイトがきちんと(検索者が希望するように)検索上位に表示されるようにするための様々なアルゴリズムの調節を行ってきており、その代表が昨年話題となったPanda Updateだ。このペンギンアップデートのあとも、日米問わず全世界で同様の方針をとり続けることは確実であり、いままで小手先の、ランキングを上げるための裏技や近道に頼ってきたウェブマスターは十分に注意してほしい。
#
いつも状況まとめる時に、どれくらいの精度の情報に基づいているかあまり書いてこなかったので、今後は分析段階をフェイズ1/2/3 としてできるだけ明記しておきます。
フェイズ1(初期分析):と書いてある場合は、とりあえずの速報という意味で、もしかしたら間違ってるかもゴメンナサイのレベルなので、あくまで参考としてご利用ください。
フェイズ3:3 の場合は第三者に反論されても再反論できるレベル、業界的に一定数のエキスパートが同意できるレベル。
フェイズ2:2 はその中間ですが、一応こういう仕事をしているものとして、複数のエビデンスが得られない時点での情報は使いません、つまり、絶対とはいわないけどたぶんそうなんじゃないの?レベル。