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Googleは順位毎に異なる検索アルゴリズムを適用しているのか?→いいえ

「(Googleユニバーサル検索結果の)動画や画像の検索結果は、固定枠で表示されているのですか?」といった質問を受けることがあります。1月17日15時45分時点で「ノロウイルス」と検索すると最上部にニュース検索結果が出てきますが、決して『ノロウイルスというキーワードでは最上位にニュース検索結果枠が固定されている』わけではありません。

(浜松市の小学校で集団ノロウイルス感染の疑いが報道機関で取り上げられていて)注目度・関心度が高いキーワードと判断されているために現時点でニュース枠が表示されています(参考:Google "QDF"アルゴリズムの仕組み)。

Googleは、検索クエリに対して、その時点において最も適合性(Relevancy、関連性)が高いコンテンツを最適な順序で表示できるようにリアルタイムで計算しています。従って、たとえば「ハロウィン」と検索した時にも、9月下旬と10月中旬、10月下旬(ハロウィン当日)では表示される検索結果も、枠の種類も順序も大きく変わってくるのです。トレンドやシーズナリティ、注目度など世の中のその時その瞬間の状況を考慮して検索結果を作っています。

Googleは検索結果全ページに対して同じ検索アルゴリズムを適用して最も優れた検索結果を表示するようにしていますから、掲載順位によって異なるシグナル(手がかり)を重視して計算したウェブページを表示するわけではありません。

Are results in different positions ranked by different algorithms?

Does Google use the same algorithm to rank all the results on page 1, or different algorithms for a wider variety in the results ? (Pos. 1-3 = primary focus on freshness; Pos. 4-6 = primary focus on backlinks; Pos. 7-10 = primary focus on social signals) - Jacob Worsoe, Denmark

この質問者が言うように、例えば1位から3位は鮮度の高いページを、4位から6位はバックリンク数が多いページを、7位から10位はソーシャルシグナルの評価が高めなページをといった具合に、順位毎に異なる尺度を重視したページ、特定の検索アルゴリズムのための表示枠を用意するといったことは行っていません。検索順序は適合性が高い順であり、そこに特別な枠を用意するという発想自体がありません。

繰り返しますが、Googleは同じ検索アルゴリズムでデータベースに蓄積されたあらゆる種類のコンテンツの適合性を計算し、検索時点でクエリに最も適合する、関連性が高いコンテンツ(ページ)を、適した順序で検索結果に表示します。

「阿波踊り」「手品 サイコロ」「ケーキ 作り方」といったキーワードで検索すると、動画へのリンクが比較的多めに混在表示されますが、動画専用枠があるのではなく、検索クエリの意図や背景(=実際のユーザーの検索行動データ)を汲むと動画を表示した方が満足度が高いであろうと判断して、動画結果が出てくるのです。

まとめますと、検索結果の順位毎に、異なる検索アルゴリズムに基づく専用の結果枠が表示されるといったことはありません。

なお、検索クエリの種類や性質により、適用される検索アルゴリズムやスキップ(処理されない)検索アルゴリズムはあります。例えば、特別ネットで注目や話題を集めていない検索キーワードであれば QDF のプロセスはスキップされて通常の検索結果を出します。

一昔前に遡りますと、Hilltopアルゴリズムは目安として3ワード以上の検索クエリには適用されず(処理がスキップされ)、通常の PageRank による適合度の計算が行われました。Hilltopアルゴリズムが動作するためには、一定数のエキスパートドキュメントを探索する必要があります。1~2ワードの検索クエリ、例えば「旅行」「転職」「不動産」といった一般的であいまいな概念の言葉であれば該当するエキスパートドキュメントも数多くあるため Hilltopアルゴリズムを適用して適合性の優れた重要度の重み付けを行うことが可能でした。しかし、3ワード以上になる、つまり検索クエリが具体的になり、対応する分野や話題が絞り込まれると、それに該当するエキスパートドキュメントの絶対数が少なくなるためにHilltopアルゴリズムを処理するために必要な数量を確保できず、処理をスキップしていたのです。

再び話を最近に戻しますと、特定の検索クエリでは公式サイトが中心に出るとか、ブログが表示されにくいキーワードといったものがあります。また、特定のジャンルで氾濫しているウェブスパムを排除するためのフィルタリングなどもあります。このように、あらゆる検索キーワードに対して全く同一の検索アルゴリズムが適用されるわけではなく、種類や性質によって、処理がスキップされたり追加されたりするアルゴリズムがあるということは補足しておきます。

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